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【端末レポート】価格と性能のバランスに優れるハイスペック5Gスマホ「Xperia 5 II」(SO-52A)【ドコモ2020-21冬春モデル】

NTTドコモ(以下、ドコモ)は5日、今冬・来春モデルの新製品ラインナップを発表した。その中でスペックの高いハイエンド端末と呼べる機種は「Xperia 5 II」(読み:エクスペリア ファイブ マークツー、型番:SO-52A)と「Galaxy Note20 Ultra 5G」(SC-53A)の2機種。
<▲図:Xperia 5 II。ドコモは他社より1色多い、5色のラインナップ>

細かくスペックを見ると、Galaxy Note20 Ultra 5Gの方がCPUもメモリもディスプレイ解像度も上だが、価格差も大きい。Xperia 5 IIが99,000円なのに対し、Galaxy Note20 Ultra 5Gは145,728円と、約1.5倍だ。Xperia 5 IIの最大の魅力は高性能なCPU「Qualcomm Snapdragon 865G」を搭載するなどハイスペック・高機能ながらも10万円を切る価格設定のバランスにある。発売日は12日の予定。

<▲図:背面にはZEISSレンズ採用の3眼カメラを搭載。右はドコモオンラインショップ限定カラーのパープル>

「arrows NX9」「Galaxy A51 5G」「LG VELVET」といった中間スペックの5Gスマートフォンの価格帯が75,000円前後なので、場合によってはそれらの購入を検討していた方を引き寄せられる可能性もあると思う。この絶妙なポジションにXperia 5 IIはいる。

「スマホおかえしプログラム」を利用し、24カ月目に返却した場合の2年間の実質的な負担額は66,000円。月々の出費だと2,750円だ。

また、Xperia 5 IIはauとソフトバンクでは10月に発売済みだが、ドコモではカラーバリエーションが1色多い。共通のカラーは4色で、ブルー、グレー、ブラック、ピンク。ドコモ版にはパープルが追加され、計5色のラインナップ。ただし、パープルはドコモオンラインショップ限定カラーとなり、ドコモオンラインショップでしか買えないので、その点には注意して欲しい。
<▲図:パープルは紫は弱く青に寄った色合い。明るく爽やかでありつつも落ち着いた、非常に魅力的な色だ>

パープルといっても青に寄った色合いなので、ブルー好きの方もブルーのモデルではなくパープルを選ぶかもしれない。というのも、ブルーのモデルはかなり濃いからだ。
<▲図:Xperia 5 IIの展示>

それではXperia 5 IIの端末レポートに入りたいが、本記事では編集部による直接取材写真ではなく、ドコモがメディア向けに用意した写真素材を使っているので、その点はお詫びしたい。また、インプレッションに関しても、au版をベースとしているので、その点もご了承頂きたい。

まずは基本スペックから見ていこう。

・OS:Android 10(※Android 11へのアップデート提供予定)
・CPU:Qualcomm Snapdragon 865G
・メモリ:8GB
・ストレージ:128GB
・ディスプレイ:6.1インチ、2,520 x 1,080ドット、有機EL
・本体サイズ:158 x 68 x 8.0mm
・重さ:163g
・バッテリー容量:4,000mAh
・5G通信速度(理論的最大値):下り4.2Gbps、上り218MBps
・4G通信速度(理論的最大値):下り1.7Gbps、上り131.3Mbps
・Bluetooth:5.1
・防水・防塵:対応
・ワンセグ/フルセグ:非対応
・おサイフケータイ:対応
・生体認証:指紋認証

<▲図:スペック表>

カメラは、フロントカメラが約800万画素のシングルカメラで、背面はトリプルカメラ構成となっている。春モデルの「Xperia 1 II」と同様、ZEISSレンズを採用している。カメラの性能、機能は今年のスマートフォンではXperia 1 IIと並び、トップクラスだと思う。明らかに優れている。
<▲図:ZEISSレンズの採用を含めXperia 1 II同様カメラは高性能だ>

背面カメラは3眼とも約1200万画素のセンサーを使うが、標準レンズカメラのみサイズが1/1.7インチとやや大型のセンサーを採用している。光を多く取り込めるので、当然ながら暗所にも強い。また、レンズは標準レンズ(焦点距離24mm)、望遠レンズ(70mm)、超広角レンズ(16mm)の構成だ。レンズ交換式のデジタル一眼カメラのような感覚で扱えるはずだ。

カメラアプリも、ソニーの一眼レフカメラ「α」シリーズのように扱える「Photography Pro」と呼ばれるアプリを搭載する。連写機能に優れ、オートフォーカスではリアルタイム瞳AFにも対応している。

本体側面にはカメラキーもあるし、カメラ機能に関しては本当に文句無しだ。

機種名通り、Xperia 5 IIは、昨年モデルの「Xperia 5」の後継機種だが、実際には今春のハイスペックモデルであるXperia 1 IIの廉価版といった印象。ディスプレイ解像度を4KからフルHD+に落とすなど、一部のスペックを下げたモデルといえる。それでいて、基幹パーツとなるCPUやメモリはキープしており、中間スペックの製品と比べると一段上に位置するスマートフォンに仕上がっている。

何度も言うが、性能と価格のバランスの良さがXperia 5 IIの最大の魅力だ。
<▲図:ゲームにも十分対応できる高速ディスプレイとタッチ検出>

ディスプレイはXperia 1 IIと並べて直接比較すると、やはり劣る。Xperia 1 IIの4Kディスプレイは精細で美しい。とはいえ、Xperia 5 II単独で見れば十分に綺麗だし、有機ELの発色も良い。120Hzのリフレッシュレートにも対応しているし(設定変更可能)、タッチ操作の検出レートも240Hzに対応と、十分以上に高性能だ。実際問題、このサイズのディスプレイでフルHD+の解像度であれば十分だ。

ただし、やはり縦横比は気になるところ。縦長画面は一度に表示できる情報量が多いし、画面分割やポップアップ表示でのマルチウィンドウなども便利で使いやすいが、過去のXperiaと比べても、なぜかXperia 5 IIの画面は、妙に縦長というか、細長く感じる。筆者だけの主観的印象に過ぎない可能性もあるので、あくまでも参考程度に留めてほしいが、Xperia 5 IIの画面は購入前に一度実機を見た方がいいと思う。

同じ縦横比でも6.5インチと若干大きなXperia 1 IIの方が普通に見える。ところが、Xperia 1 IIは181gと重い。Xperia 5 IIは手頃なサイズで163gと軽いので、持ちやすく操作もしやすい。

Xperia 5 IIは、このディスプレイを好むか好まないかという点に尽きるのではないかと思う。

また、標準設定だとフォント(文字)が結構小さいので、年配の方に限らず、どの世代の方でも見えにくいと感じる方がいると思う。私は少々厳しかった。もちろん、設定でフォントサイズを大きくすれば解消される話だが、せっかくのカッコいいデザインが、フォントサイズを上げると多少野暮ったくなるので、悩むかもしれない。その点、Xperia 1 IIは標準設定でも文字が多少大きいので見やすい。

こうした点もあるので、前述したように、実機を触ってからの購入を勧めたい。

また、Xperia 1 IIは123,552円と、2万円程度高くなるので、お財布との相談にもなってくる。

普段から小さい字に対して苦手意識があるというか、見えにくく感じるシーンがある方には、Xperia 1 IIを勧めたい。一方で、そうでないのであれば、Xperia 5 IIは非常に有力な選択肢となると思う。

オーディオ面も優秀で、ハイレゾに対応するのはもちろんとして、フロントステレオスピーカーの音の出力も悪くない。ボリュームを上げた時にボディが妙に振動するといったこともなく、ストレスなく、満足度の高いサウンドを楽しめると思う。3.5mmオーディオ端子も搭載しているので、有線ヘッドホン/イヤホンを使いたい方にもいいと思う。

個人的にはXperia 5 IIは今冬モデルのハイスペック機種の中では一押しだが、とにかくディスプレイに癖があるので、何度も言うが、一度実機を触ってみることを勧めたい。ディスプレイ以外では難点らしい難点はなく、万人向けの製品だと思う。

【情報元、参考リンク】
ドコモオンラインショップ Xperia 5 II製品ページ
ドコモオンラインショップ

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