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【取材レポート】ちょっと違ったサムスン電子のブロガーイベント前編:GALAXY S5

「ブロガーイベントって、いつもだいたい同じ感じだよな」と思いながら六本木のサムスン電子に向かっていた僕だが、後述のようにその期待は裏切られることになった。

GALAXY S5

今回参加したブロガーイベントはサムスン電子が2月にスペインで開催されたモバイル分野のイベント「Mobile World Congress」(MWC)などで発表したグローバルモデルの日本向け紹介イベントだ。GAPSISを読んでいる人たちなら、それが「GALAXY S5」、「Samsung Gear 2」、「Samsung Gear Fit」などであることが想像できるだろう。

イベントはサムスン電子の担当者による新機種の説明から始まった。


《GALAXY S5》

GALAXY S5の機能のポイントは以下のような感じだ。
  • 1:高速オートフォーカスで明るくキレイに撮れるカメラ
  • 2:防水防塵対応で、水をはじくディスプレイ
  • 3:長時間駆動が可能なウルトラ省電力モード
  • 4:心拍モニター搭載
  • 5:指紋認証機能搭載

この中で目新しいのはカメラ機能と指紋認証、ウルトラ省電力モードだ。


■強化されたカメラ機能

カメラのフォーカスが高速化しているということだが、これは単純に動作を高速化しているというような話ではない。フォーカスの仕組み自体が変わっている。

現在、コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)やスマホ(スマートフォン)のフォーカスでポピュラーなのが「コントラストAF」というものだ。これに対して高級一眼レフなどは「位相差オートフォーカス」を搭載していて、フォーカスが速い。このGALAXY S5はなんと位相差オートフォーカスを搭載することで、フォーカスを高速化している。

数値でみると、GALAXY S4のフォーカスが約1秒だったのに対して、約0.3秒にまで高速化しているという。これは速い。カメラ好きなら、スマホで位相差オートフォーカスと聞くだけで凄いなと思ってしまうだろう。


また、撮影機能自体も強化されており、リアルタイムHDRとオムニフォーカス機能は使える感じだ。ちなみにHDRというのは異なる露出で複数枚の写真を同時に撮影し、それらを上手く合成する機能だ。白飛びや黒潰れなどが解消されやすいので、明暗差の大きなシーンで重宝する。

今までのHDR撮影では実際に複数枚撮影した後にしか合成結果を見ることができなかったが、リアルタイムHDRでは撮影時の段階ですでにHDR処理の結果を確認することができるのが便利だ。

また、オムニフォーカス(Qualcomm 80X系チップに搭載される新機能)を使った撮影モードで撮影すると、撮影後の写真のフォーカスを後から変えられるのが面白い。フォーカスを「近い」、「遠い」、「すべて」など、必要に応じて変えることができるのだ。

GALAXY S5

フォーカスを後から変えられるオムニフォーカス機能

選択フォーカスの説明


■指紋認証

最近のスマホでは指紋認証機能を取り入れているものが増えている。昨年登場したiPhone5sも指紋認証を取り入れたことで話題を呼んだが、それも発売後の少しの間だけで、すぐに忘れられた感がある。やはり、ロック画面の解除に使うだけではインパクトに欠ける。

GALAXY S5では、ロック画面の解除だけでなく、PayPal決済にも使うことができるなど、オンラインショッピングでより手軽に使えるようにしているところが評価できる。PayPal決済に使うとは具体的にどういうことかというと、PayPalと連携し、PayPalアカウントのログインに指紋認証が利用できるのだ。すなわち、PayPal対応ショッピングサイトで決済する際、PayPalのIDとパスワードを入力せずに指紋認証だけで決済手続きができてしまうようになっている。

そして、今までのスマホにはあまり例がないシークレットモードも搭載している。正確には「プライベートモード」と呼ばれるモードで、音楽、写真、動画などにロックをかけ、自分しか見たり聞いたりできないようにできる機能だ。このロックの解除にも指紋認証を使うことができるようになっている。


■ウルトラ省電力モード

スマホのバッテリー駆動時間は徐々に伸びているが、それでもまだ満足できるレベルではない。そして、日常生活において、ここ一発という緊急事態が起きないとは限らない。このウルトラ省電力モードでは、かなりバッテリーがピンチになった状態でも、このモードに切り替えることで、長時間持たせてしまうことが可能だ。例えば、バッテリー残量が残り10%程度でも、1日持ってしまうという、驚異的な省電力モードとなっている。

もちろん普通に動作させて、そんなことができるわけもないので、これは専用のモードを起動して行う。

表示もカラーではなくグレースケールとなり、通話、SMS、Web、一部アプリなど限られた機能しか使えなくなるが、最低限のコミュニケーション機能を長時間キープできるのが、このモードの最大のメリットだろう。

ウルトラ省電力モード


後編ではGear 2、Gear Fitやタッチ&トライについてご紹介したい。




また、au発表会での実機レポートはこちら→【実機レポート】ニュートラル感を感じる「GALAXY S5」(SCL23)


(記事:一条真人

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