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【実機レポート】ニュートラル感を感じる「GALAXY S5」(SCL23)【au2014夏モデル】

サムスン電子の「GALAXY S」シリーズと言えば、現在、世界で最も売れているスマートフォンなのだという。しかし、個人的にはそのシリーズにおける一つ前のモデル「GALAXY S4」にはあまり特徴を感じず、駄作の一つだったのではないかと思っている。それだけに、今回の「GALAXY S5」はどうなのだろうか? と思っている。

GALAXY S5(SCL23)

一気に結論から言ってしまうと、なんだか「GALAXY感を感じないニュートラルな端末に変化した」という印象だ。


■ディスプレイ、本体デザイン

GALAXY S5のディスプレイは約5.1インチの有機ELで、フルHDの解像度(1,920×1,080ドット)を持つ。GALAXY S4から約0.1インチのサイズアップに過ぎないが、その表示傾向は大きく変わっている。GALAXY S4の表示は発色は良いものの、少し色がキツく、ギトギトした印象があった。しかし、GALAXY S5のディスプレイ表示はよりスムーズで階調もなめらかに表示されている印象だ。かなり好印象に進化している。

背面のリアカバーには細かい凹凸があり滑りにくい。また、カバーは取り外し可能だ。

ボディのデザインにはGALAXY Sシリーズ独特のラインが継承されているが、背面に関しては大きく変わっている。素材は「PCGF」と呼ばれる弾力があるプラスティックに変わり、さらに一定間隔でドット(細かい凹凸)があるため、滑りにくくなっている。また、普通のスマートフォンよりも落下衝撃に強そうだ。

僕は、今後のスマートフォンに必要な要素の一つは落下させたときの耐衝撃性だと思っているが、今後、そのような進化を見せる端末が増えていくことだろう。

ちなみに背面のカメラレンズの下にあるのが心拍数センサーで、前面のホームボタンの部分は指紋センサーになっている。

心拍数センサーでは心拍数を手軽に測定できるので、健康管理にGALAXY S5を活用することもできる。なお、僕は心拍数を上手く測れなかったが、一発で測れる人も多くいたのは何かコツのようなものがあるのかもしれない。また、指紋センサーはロック画面の解除に使えるほか、「PayPal」に対応したオンラインショップなどでのPayPal認証にも利用できる。

レンズの下にはLEDフラッシュと心拍数センサーを搭載する。

また、背面に滑り止めのようなドットを入れたのはデザイン上のポイント以外に、防水仕様にしたことも関係しているのかもしれない。濡れれば端末は滑りやすくなるからだ。ちなみに防水はIPX5/7、防塵はIP6Xに対応する。

さらにディスプレイはフッ素コーティングされ、指紋や水がつきにくくなっている。


■カメラ機能

このGALAXY S5のカメラ機能で独特なのはフォーカスの速さだ。GALAXY S5ではフォーカス方式として「位相差」方式を採用しているおかげで、かなりスムースだ。サムスン電子はGALAXY S4と比較してフォーカス速度が約3倍になったと称しているが、確かにそんな印象だ。数値でみると0.3秒でフォーカスできるという。

カメラアプリ

多彩な撮影モード

また、HDR撮影モードでは、リアルタイムHDRが可能となっている。撮影時、リアルタイムにHDR処理の結果を見ながら撮影できる。画面に表示される画がHDR処理を施したものになっているので、シャッターを押す前にリアルタイムでHDR効果を確認することができるので便利だ。

「選択フォーカス」というモードで撮影すれば、一眼レフで撮影した写真のように背景をぼかし、被写体を際立たせることができる。しかも、撮影した画像のフォーカスを後から変更することもできる。例えば背景をぼかすにはフォーカスを「近」にあわせ、手前をぼかすには「遠」にする。これを撮影後にも変更できるので使い方次第では便利だろう。また、4K解像度での動画の撮影も可能になっている。

選択フォーカスは一眼レフのようなぼかしを得られるほか、後からフォーカスを変更することもできる。

「UHD」という表記のモードがいわゆる4K。4Kでの動画撮影ができる。


■バッテリー関連

最近ではリアカバーを外せず、バッテリーを自分で交換できない端末も増えたが、GALAXY S5では今までのシリーズと同様、リアカバーを外すことができるので、自分で予備バッテリーなどとの交換ができる。バッテリーの容量は2,800mAhだ。

さらに、バッテリーの駆動時間を伸ばす「ウルトラ省電力モード」を搭載している。このモードでは表示がグレースケールになって、使用できるアプリが制限されるが、飛躍的な長時間駆動が可能になる。災害時などの非常時にはありがたい機能だ。

ウルトラ省電力モードはグレースケール表示で大幅に電力消費を抑えられる。

ウルトラ省電力モード中に使えるアプリは自分で追加することもできる。


■主な仕様

主なハードウェア仕様は次の通り。

OSはAndroid 4.4、プロセッサはQualcomm MSM8974ACクアッドコア2.5GHz、メモリは2GB RAM、32GB ROM、外部メモリスロットはmicroSD(最大128GBのmicroSDXCに対応)、本体サイズは約73 × 142 × 8.3 mm、重さ約147g、ディスプレイは約5.1インチ有機ELで解像度はフルHD、4G LTEでは下り最大150Mbpsに対応、WiMAX 2+はソフトウェアアップデートを導入すれば利用可能になる、Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠、Miracast対応、Bluetoothは4.0、メインカメラは約1,600万画素、サブカメラは約210万画素、ワンセグ対応、フルセグには非対応、おサイフケータイ、NFCに対応など。


■まとめ

GALAXY S5は原点に戻って必要なことを考え直して、もう一度端末を再構築したというようなニュートラルな印象がある。この端末に触るのは実を言えば今回のau発表会が初めてではないが、今回はカタログに「そろそろ、次の世界へ」というコピーが記載されていたように、今までと違うは世界を目指し、多くの人にとって実用的に役に立つ端末に進化したという印象を受けた。

GALAXY S5の発売日は5月15日で、サムスン電子は最大2週間無料で借りることのできるキャンペーンや、リアカバー2色セットのプレゼント企画なども用意しているようだ。

GALAXY S5を2週間無料で試せるキャンペーンが5月15日に開始。リアカバー2色セットのプレゼント企画も実施

また、GALAXY S5については下記の記事も参照してみてほしい。

【取材レポート】ちょっと違ったサムスン電子のブロガーイベント:GALAXY S5

(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
au/GALAXY S5製品紹介ページ
サムスン電子/GALAXY S5製品紹介ページ

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