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ソニー、電子書籍リーダー「Sony Reader」最新機種発表。PRS-350、650、950。年内にiPhone、Android用アプリもリリース

米ソニーは現地時間1日、電子書籍リーダー「Sony Reader」シリーズの最新モデル3機種を発表した。全モデル共に最新世代のE-Inkディスプレイを搭載し、サイズ別にラインナップ。Pocket Edition(PRS-350)は5インチ、Touch Edition(PRS-600)は6インチ、Daily Edition(PRS-950)は7インチ。PRS-950のみWi-Fiと3G回線に対応。内蔵ストレージは全機種共通で2GB。また、PRS-650とPRS-950は外部メモリとしてSDカードとメモリースティック Duoのスロットを備える。PRS-350とPRS-650は近日中に米国で発売予定。PRS-950は11月の予定。価格はPRS-350が179.99ドル、PRS-650が229.99ドル、PRS-950が299.99ドル。

また、Readerシリーズは今回の新モデルから日本国内での販売も計画されているようだ。発売時期は未定だが年内の見込み。加えて、iPhone、Android向けの電子書籍リーダーアプリが年内に投入される予定も明かされている。これは米AmazonのKindleやBarns & NobleのNookなどと同様の戦略になる。ただし、ReaderについてはPRS-950以外はネットワークに対応しない為、全く同じ戦略ともいえない。基本的にはPCで電子書籍を購入し、そのファイルを内蔵ストレージもしくはSDカードなどの外部メモリに移して閲覧する利用法になる。

新モデルの大きな特長はE-Inkディスプレイの性能向上。従来モデルよりもコントラストが50%向上しており、白黒の濃淡をハッキリと表現できるようになった。また、旧モデルではPocket Editionはタッチパネルを搭載していなかったが、今回からは3機種ともタッチパネル搭載になる。しかも、従来モデルと違い、タッチパネル搭載によるディスプレイの見え辛さも改善されているようだ。

旧Touch EditionのPRS-600などでは、E-Inkディスプレイの上に被せる形でタッチパネルが重ねられていた。当然透明度は100%ではないため、表示される画面はどうしても若干霞がかった状態になっていた。紙の印刷物の上に薄いフィルムを載せたような感じを想像して欲しい。

ところが、新モデルではこの点が大幅に改善されている。基本的にE-Inkディスプレイの質感を損なわず、クリアな表示を再現することに成功した模様。その上で、タッチパネル搭載により得られるメリットもたくさんある。

タッチパネル搭載Readerはタッチペンを備え、これを使うことで手書きでのメモ、アンダーラインなどを電子書籍の各ページに作成することができる。もちろん、指を使ってタッチ操作でページをめくることも可能だ。このメモ書きが非常に便利で、Reader Touch Edition、Daily Editionの大きな特長に成長している。これが今回Pocket Editionにも導入される。

筆者はこれまでPRS-505、300、600を利用してきたが、E-Inkディスプレイの画面は紙の書籍を読んでいる感覚とほぼ同じ為、とても気に入っている。印刷内容を自由に書き換えられる特殊な紙のようなものだ。なお、米国のReaderを購入するにはニューヨークのカメラショップ、B&Hから通販で可能だ。

Kindleシリーズもいいが、電子書籍のインフラ(販売システム・サービス)が整っていない日本については現時点ではReaderの方が利便性が高いと感じている。Kindleの場合は自分で本を解体してスキャナで電子書籍化したファイル(通称:自炊ファイル)を端末で閲覧させる手順が煩雑だが、Sony Readerの場合は内蔵ストレージやSDカードへコピーするだけでいい。もちろん、Kindleにはネットワーク経由でAmazonから手軽に書籍を購入できる大きな利点もある。しかし、今のところ日本の書籍を何でも自由に購入できるわけではないため、Sony Readerもいい製品シリーズだろう。

下はPRS-350、650、950の写真。

PRS-350(シルバー、ピンク)



PRS-650(レッド、ブラック)



PRS-950



【情報元、参考リンク】
Sony Style/Reader

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