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| <▲写真:「Backbone Pro」> |
Backbone OneがUSB接続もしくはLightning接続のみであるのに対して、Backbone ProはBluetooth接続にも対応している点、PCやスマートTVなど対応機器の幅が広がった点、スティックとボタンを改善した点、背面ボタンが追加された点などが特徴のプロモデルだ。
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| <▲写真:上が「Backbone One PlayStation Gen.2」、下が「Backbone Pro」> |
価格は日本で正規販売代理店を務めているソースネクストの公式サイトでは29,700円(税込、以下同)、Amazon.co.jpのソースネクスト公式ストアでは12月9日時点では20%オフの23,760円となっている。
下に掲載したのはソースネクスト公式サイトとAmazonでの製品リンクだ。
ソースネクスト/Backbone Pro製品ページ
- Amazon/Backbone Pro製品ページ
ソースネクスト/Backbone One製品ページ
- Amazon/Backbone One PlayStation USB-C(第2世代)製品ページ
それでは早速Backbone Proを見ていきたい。また、今回のレビュー機は提供品だがレビューは自由に行っている。
Backbone Proの実機レビュー
Backbone Proの内容物(付属品)
Backbone Proの内容物は写真の通りで、Backbone Pro本体、アダプター、スタートガイド、セーフティガイドが収められている。![]() |
| <▲写真:「Backbone Pro」の内容物(付属品)> |
スタートガイドにはスマートフォンをBackbone Proに装着する流れやスマートフォン向けアプリのインストール案内、そして裏面にはBackbone Proのボタンガイドが掲載されている。日本語の説明文も掲載されている。
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| <▲写真:「Backbone Pro」のスタートガイドとLサイズのアダプター> |
アダプターは装着するスマートフォンの機種に合わせて変更できるよう、計2種類が用意されている。購入時にはSサイズのアダプターがBackbone Pro本体に装着済みで、Lサイズが別途収納されている。アダプターはマグネットでくっついているだけなので、簡単に着脱できる。
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| <▲写真:Sサイズのアダプターを少しだけ外した状態と、Lサイズのアダプター> |
Backbone Pro本体デザインとボタンの概要
Backbone Proのデザインは至ってシンプル。それでいて実際に手に取ると分かるが高級感ある仕上がりになっている。![]() |
| <▲写真:「Backbone Pro」のデザイン> |
表面は艶消しブラックのサラッとした仕上げで、グリップ部は細かいエンボス加工が施されていて、持ちやすく汚れも目立ちにくい。
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| <▲写真:グリップ部は非常に細かい凹凸のある仕上げで高級感があり、持ちやすい> |
主要なボタンは「PlayStation」や「Xbox」シリーズでお馴染みの数と配置だが、アクションボタンの表記は「ABXY」。とはいえ「PlayStation 5」や「PlayStation 4」のリモートプレイでも勿論使える。
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| <▲写真:アクションボタンの表記は「ABXY」> |
またプロモデルとしてゲーム機のプロコントローラーと同様、グリップ背面に追加ボタンが用意されている。「M1」と「M2」ボタンだ。Backbone Proを握ったときに中指や薬指辺りが触れる位置に配置されている。
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| <▲写真:左右グリップの背面側に「M1」「M2」ボタンが配置されている> |
左右のアナログスティックには、劣化しにくくドリフト現象が起きにくいと高い評価を受ける日本のアルプスパイン(ALPS)製のスティックを採用している。スティックのサイズもゲーム機の純正コントローラーと同等だ。また、トリガーボタンは耐久性に優れたホールエフェクト式だ。
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| <▲写真:アナログスティックとL/Rボタン> |
他にBackboneボタン、メニューボタン、オプションボタン、キャプチャボタン、ペアリングボタンがある。また、3.5mmのヘッドホン端子、USB Type-C端子も装備されている。
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| <▲写真:グリップ下面にはペアリングボタンやオーディオ端子、USB Type-C端子がある> |
公式の紹介動画も参考になると思う。
操作性、スティックとボタンの感触
それではスティックやボタンなどの使い心地について、PS5の「DualSense」、Xboxの「Xbox ワイヤレスコントローラー」、「Nintendo Switch」の「Joy-Con」、「Nintendo Switch 2」の「Joy-Con 2」や、Backbone Oneと比較しながら見ていきたい。![]() |
| <▲写真:各ゲーム機の純正コントローラーと「Backbone One」「Backbone Pro」を並べたところ> |
握った感覚はゲーム機純正品とは異なり、似ているのはBackbone Oneだ。
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| <▲写真:「Backbone One」(左)と「Backbone Pro」のグリップの厚みの比較> |
Backboneシリーズは持ち運ぶことを考慮しているため、どうしてもグリップの厚みや突き出し形状が据え置き型ゲーム機のコントローラーであるDualSenseやXbox ワイヤレスコントローラーと比べて小さい。そのため、ガシッとした強固なホールド感はない。一方で、Backbone Oneと比べるとグリップのサイズが大きくなった分、かなりしっかりと握りこむことができ、より安定した操作が可能になったと感じた。また、同じゲーム機でもNintendo Switchシリーズは携帯ゲーム機でもあるためJoy-Conシリーズは薄い。Joy-Conシリーズと比べるとグリップ感は強い。
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| <▲写真:各コントローラーのグリップの形状と厚みの違い。左から順に「Backbone Pro」「DualSense」「Xboxワイヤレスコントローラー」> |
左右のアナログスティックはデザインもサイズも感触もXbox ワイヤレスコントローラーとほぼ同じ。中央の窪みはやや浅く、個人的にはBackbone Proのスティックの方が指にフィットして使いやすい。筆者はスティック中央部が盛り上がった形状よりも窪んだ形状が好みなので、スティックのフィット感と操作性は他の純正コントローラーと比べても一番良いと感じた。
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| <▲写真:「Backbone Pro」と「Xboxワイヤレスコントローラー」のスティックやボタンの比較> |
ABXYのアクションボタンはBackbone Oneよりも明確によくなっている。個人的にはBackbone Oneのボタンの押し心地も気に入っているが、並べて比較するとBackbone Proのボタンの方が押しやすく操作しやすい。というのもBackbone Oneのボタンはストロークが浅く、プチプチとした感触なのに対して、Backbone ProではDualSenseやXbox ワイヤレスコントローラー並みのストロークで押し込み時の軽さも同等だからだ。軽快に連打できる。なお、Backbone Oneのボタンの押し心地はどちらかというとJoy-Conに似ている。
L/Rボタンについてはどのコントローラーとも似ておらず、特に操作しにくくもないが、感触が凄く良いということもなく普通。Backbone Oneと比べた場合はL2/R2のサイズが大きくなった分、指を掛けやすく操作しやすいと思う。ただ、L/Rボタンの感触については人によって好みが分かれると思う。
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| <▲写真:L/Rボタン・トリガーの違い。左が「Backbone Pro」で 右が「Backbone One」> |
それは新しい追加ボタンのM1/M2も同様で、人によって手の形とサイズが異なるので、感想も違うと思う。ただ、持ち運びも考慮したサイズのコントローラーなのに背面ボタンも搭載されているというのは大きな魅力だろう。ちなみに筆者の場合は他のプロコンと比べても、結構押しやすく感じた。ただ、繰り返しになるが、手の大きさ・形状・指の長さなどによって背面ボタンの操作性は全く変わって来ると思う。
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| <▲写真:「M1」「M2」ボタンは筆者の場合だと薬指辺りに来る> |
Backbone Proの操作性・感触は総じてBackbone Oneよりも良いと思う。ただ、前述したように個人的にはBackbone Oneをかなり気に入っていて実は全く不満がない。ただ、先ほども書いたように並べて比較するとBackbone Proの方が操作しやすいと思うので、FPSやアクションゲームなどを本格的にプレイするには間違いなくProの方が良いと思う。
また質量はBackbone Oneよりも増えたが、DualSenseやXbox ワイヤレスコントローラーと比べると軽いので、重さについてのストレスはない。
ボタンのカスタマイズ
Backbone Proではスマートフォン向けのアプリ「Backbone」を使ってコントローラーのボタンのカスタマイズが可能となっている。カスタマイズ設定は「プロファイル」としてまとめて保存でき、複数作成し、切り替えられる。ゲームに応じてボタン割り当てをワンタッチで変更できるので便利だ。M1/M2ボタンを使いたくなければ無効にすればいいし、何かのボタンを割り当てれば便利にもなる。![]() |
| <▲写真:「Backbone」アプリでのコントローラー設定のプロフィール画面> |
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| <▲写真:コントローラーのボタンのカスタマイズ画面> |
また、アナログスティックのデッドゾーン設定(感度設定)もできる。どれくらいスティックを押すと動作が認識されるかをパーセンテージで細かく設定できる。実際のプレイ中に感度が高すぎると思えば低くすればいいし、低いと感じれば高めればいい。このようなカスタマイズはBackbone Oneではできないので、Backbone Proの利点の一つだ。
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| <▲写真:ジョイスティックのデッドゾーン設定(感度設定)画面> |
Backbone Proの対応機器
Backbone Proの対応機器はかなり幅広い。有線接続(USB Type-C端子経由)だとUSB Type-C端子を搭載するAndroidスマートフォン各機種、iPhoneなら「iPhone 15」以降に対応している。
一方、Bluetooth接続なら数えきれないほど増えてしまう。Bluetooth対応スマートフォンのほとんどの機種で利用できるだろうし、タブレットも同様。また、Windows PC、MacでもBluetooth接続で利用することができる(※PSリモートプレイについては別で、次の項目を参照してください)。
Backbone Proの対応ゲームやプラットフォーム
Backbone ProはUSBでの有線接続、Bluetoothでのワイヤレス接続に両対応しているため、対応ゲームやプラットフォームもかなり多い。対応機器の項でも述べたように、Android、iOSに対応しているので、コントローラー対応のAndroidゲーム、iOSゲームで普通に使えるし、XboxのリモートプレイやXbox Game Pass、Xbox Cloud Gaming、Steam Link、Netflix、NVIDIA GeForce NOW、Amazon Lunaでも使える。もちろんWindows、Macでも使える。
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| <▲写真:対応する主要プラットフォーム> |
ただし、詳細は後述するが、PSリモートプレイについてはiOSのみの対応となっているので注意して欲しい。Xboxにはそのような制限はない。
なお、個々のソフトの対応状況についてはBackboneが公式サイトでリストを公開しているので、そちらを参照して欲しい。
→Backboneの対応ゲームについて
Backbone ProでPS5のリモートプレイを行う際の注意点
Backbone ProでPS5とPS4のリモートプレイを行う際には注意点がある。Backbone One PlayStation版はAndroidとiOSどちらでもPSリモートプレイに対応しているが、Backbone ProはiOSでのPSリモートプレイにしか対応していない。しかもPCでのPSリモートプレイでもBackbone Proは使えない。この点には注意して欲しい。
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| <▲写真:「PS5 リモートプレイ」をBluetooth接続で行っているところ> |
また、iOSでPSリモートプレイを行う際にも注意点がある。BluetoothでiPhone/iPadと繋ぐ場合、これはBackbone Proに限らずBluetoothコントローラー全般でのPSリモートプレイアプリの不具合か仕様のようだが、接続順を工夫しないとリモートプレイで使えない。
iOSでPSリモートプレイをBluetoothコントローラー接続でプレイする場合、先にコントローラーを繋いでしまうと「80001fff」エラーが表示され、PS5のリモートプレイができない。少なくとも筆者の場合はそうだった。iPhoneの機種やOSのバージョンでも違うかもしれない。いずれにしろ、同じエラーに遭遇した場合は、先にPSリモートプレイを起動してPS5に繋ぎ、その後、Backbone ProのBackboneボタンを押してBackboneの電源をオンにすればいい。もちろんBluetoothのペアリングはすでに終えている必要がある。ペアリング済みでiPhoneのBluetoothがオンになっていれば、Backbone Proの電源が入れば自動的にiPhoneに接続され、PS5のリモートプレイでも使えるようになる。一度手順を覚えれば、後は特にストレスはないと思う。
Backbone ProでXboxのリモートプレイ
PSリモートプレイと違い、Xboxのリモートプレイについては注意点もなく、AndroidでもiOSでもPCでもできる。Xbox Cloud Gamingでも使える。![]() |
| <▲写真:「Xbox」のリモートプレイを行っているところ> |
そもそもコントローラーのボタンやスティックのサイズや配置がXboxワイヤレスコントローラーに似ていることもあり、とても馴染んで使いやすい。むしろ右スティックの位置がABXYボタンにより近い分、Xboxワイヤレスコントローラーよりも使いやすい。
Backbone Proにスマホを装着する流れ
Backbone Proにスマートフォンを装着する手順は同梱のスタートガイドにも記載されているが、とてもシンプル。スマホの上部側をBackboneの左側のアダプターに当て、その状態でBackboneのスライダーを伸ばす。後はスマートフォンのUSB Type-C端子にBackboneの右グリップ側にあるUSBコネクタを位置合わせをしながら差し込めばいい。![]() |
| <▲写真:左側に「Backbone Pro」にスマホを装着する手順が描かれている> |
外す時の手順は逆で、右グリップ側を引いてUSBコネクタを外し、スマートフォンをBackboneから取り出すだけ。慣れるとパパッとできる。
また、スマートフォンのサイズや形状によっては標準状態だと合わない場合がある。そのときには同梱されているLサイズのアダプターと交換したり、アダプターを使わない状態を試したりすればいい。基本的にアダプター無しかアダプターS/L、いずれかの状態でどのメーカーのスマホも問題なく装着できると思う。
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| <▲写真:アダプターを外した状態とSサイズ、Lサイズのアダプター> |
Backbone ProとBackbone One PlayStation Gen.2の違い
すでに書いたものと重複する内容もあるが、改めてBackbone ProとBackbone One PlayStation Gen.2の違いを紹介しておきたい。![]() |
| <▲写真:上が「Backbone One PlayStation Gen.2」、下が「Backbone Pro」> |
パッと見は大差なく感じるかもしれないし、実際にデザインは似ている。しかし、スティック、ボタン、グリップなどのデザインと質は明らかにBackbone Proの方が良くなっている。ただし、前述したようにBackbone Oneが悪いという訳ではない。個人的にはBackbone Oneをかなり気に入っている。しかし、並べて比較するとBackbone Proの方がコントローラーとしての質が上だ。
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| <▲写真:「Backbone One PlayStation Gen .2」(右)と「Backbone Pro」(右)のスティックの違い。サイズや形状だけでなく根本を見ても違いが分かると思う> |
また、グリップの背面にM1/M2ボタンが新設されていること、そしてBluetooth対応という違いもある。質量はBackbone Oneが146gなのに対してBackbone Proは203gと重くなっているが、DualSenseは280g、Xboxワイヤレスコントローラーも似たようなものなので、体感的には軽く感じる。
その他の面では、PSリモートプレイの対応についての違いがある。Backbone One PlayStation Gen.2はAndroidでのPSリモートプレイにも対応している。しかし、Backbone Oneの通常モデルやBackbone Proでは前述したようにiOSでしかPSリモートプレイには対応していない。
Backboneアプリ
BackboneアプリではBackboneの設定、スクリーンショットや画面録画データの管理、ゲームアプリのランチャーといった機能を利用できる。![]() |
| <▲写真:「Backbone」アプリのホーム画面はランチャーの機能を持っている> |
設定では前述したようにボタンのカスタマイズができ、プロフィールでまとめて保存・切り替えできるようになっている。またキャリブレーションなども可能だ。
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| <▲写真:「Backbone」アプリの設定画面> |
ランチャー機能については、スマホのホーム画面とは別に用意されたゲーム用のホーム画面みたいな位置付けで捉えればいいと思う。スマホのホーム画面がごちゃごちゃしている場合には特に便利だと思う。BackboneアプリはBackbone Proをスマホに装着してBackboneボタンを押せばワンタッチで起動できる。
総括
Backbone Proはスティック、ボタンが改善された他、Bluetoothに対応したことで、より幅広い使い方ができるようになっている。特にBluetooth対応でタブレットやノートPCなどで気軽に使えるようになった点はとても大きな魅力だと思う。![]() |
| <▲写真:「Backbone Pro」> |
スティック、ボタンの操作性はゲーム機の純正コントローラーと遜色ないレベルにあるため、スマホのゲームは勿論、様々なゲームで快適にプレイできるはずだ。
基本的に文句の付け所がなく、良い製品だと思う。ただし、一点注意事項があるのは前述したようにPSリモートプレイだ。PSリモートプレイはiOSでしか使えないので、そのことだけは注意して欲しい。
主な用途がAndroidでのPSリモートプレイなのであればBackbone One PlayStation Gen.2の方がいいし、携帯性を重視する場合もBackbone Oneだろう。より薄く軽いからだ。だからといってBackbone Proの携帯性が悪いわけでもない。結局、様々なゲームで使い、本格的な操作性・感触を求めるのであればBackbone Proという選択になると思う。































