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【レビュー】衝撃の「1MORE S50」。イヤホンというよりイヤースピーカー!独自の音場に感動!ゲーム、動画、音楽などエンタメに最適!

本記事ではヘッドホン/イヤホンブランド「1MORE」(ワンモア)が9月15日に発売したフック型オープンイヤホン「1MORE フィット オープン イヤーバッズ S50」(略称:1MORE S50)のレビューをお届けします。

「1MORE フィット オープン イヤーバッズ S50」
<▲写真:「1MORE フィット オープン イヤーバッズ S50」>

1MORE S50には個人的に心の底から感動したこともあり、今回のレビューは普段と違い「ですます調」でお伝えしたいと思います。嘘偽りなく1MORE S50は物凄く良いです。お世辞抜きで感動しました。特にホームシアター(サラウンド)好きの方、動画やゲーム、音楽などのエンタメをスピーカーの迫力あるサウンドで楽しむことが好きな方には1MORE S50は超オススメです!

その理由の詳細は後述しますが、最大のポイントは1MORE S50の独自の音場です。イヤホンやヘッドホンよりもスピーカーのそれに非常に近いです。

なお、本レビューはメーカーからの提供品を用いていますが、良いところも悪いところも全て正直に紹介していきます。

また、1MORE S50は、11月12日時点ではAmazon、楽天市場、1MORE公式ストアでのみ販売しているようです。1MOREの他の製品はヨドバシやビックカメラなど大手家電量販店でも扱われていますが、1MORE S50は今のところ販売チャネルが限られているようです。

メーカーは1MORE S50について、アウトドア、スポーツ、仕事などでの使用を主に想定しているようですが、個人的には前述したように1MORE S50はゲーム、動画、音楽といったエンタメ用途にも非常に向いたイヤホンだと思います。

下は1MORE公式ストア、Amazon、楽天市場のリンクです。


1MORE フィット オープンイヤーバッズ S50のレビュー

1MORE フィットシリーズとは?

1MORE S50の正式名称は「1MORE フィット オープンイヤーバッズ S50」です。この1MOREフィットシリーズには、より安価な製品「1MORE フィット SE オープン イヤーバッズ S30」(略称:1MORE S30)もあります。

「1MORE S50」と「1MORE S30」
<▲写真:「1MORE S50」と「1MORE S30」>

通常価格は1MORE S50が19,999円(税込み、以下同)、1MORE S30が9,999円です。大抵は割引クーポンが配布されているので、実売価格は多少安くなるでしょう。1MORE S50の場合、本記事執筆時点では割引クーポン使用で16,000円前後で購入できます。

1MOREフィットシリーズの特徴は「オープンイヤー」です。加えて装着形式がフック型という点も特徴の一つです。接続形式はBluetoothです。

1MOREはS50やS30について「スポーツイヤホン」と呼んだり、アウトドアに向いた製品だと謳っています。

オープンイヤー型なので耳の穴を塞ぎません。そのため周囲の環境音、人の声もイヤホンで物理的に遮られることなく直接耳に届きます。これがアウトドア、スポーツ中の使用における安全性の確保に繋がります。仕事中の利用時も人の話し声を普通に聞くことができます。

「エアリーループ」(イヤーパッド)には穴が開いている。フックは弾力のある素材
<▲写真:「エアリーループ」(イヤーパッド)には穴が開いているので周囲の音がストレートに耳に届く。フックは弾力のある素材>

1MORE S50及びS30は、もちろんそれらの用途にも向いていますが、私自身はエンタメ用途に非常に適した製品だと感じました。サラウンド感溢れる素晴らしい体験ができるからです。

というのも、1MORE S50はスピーカーのそばで聴くサウンドに近い音場を提供してくれます。ゲームや動画ならサラウンド感、音楽ならステレオ感を強く感じられ、非常に高い没入感を得られます。それでいて周囲の音も聞こえるという不思議な製品です。

「1MORE S50」の特徴
<▲写真:「1MORE S50」の特徴>

なお、1MORE S30も同シリーズ製品なので、同じような特徴だと思いますが、1MORE S30の実機は全く触っていないので、実際のところは分かりません。1MORE S50と1MORE S30の特徴をまとめたメーカー公式資料はそれぞれ上図と下図の通りです。

「1MORE S30」の特徴
<▲写真:「1MORE S30」の特徴>




1MORE S50の概要

1MORE S50の概要についてもう少し具体的に見ていきましょう。まずBluetoothに関しては5.3対応で、防水対応はIPX7相当です。

「1MORE S50」はIPX7相当の防水対応。Bluetoothは5.3対応
<▲写真:「1MORE S50」はIPX7相当の防水対応。Bluetoothは5.3対応>

Bluetooth 5.3対応イヤホン/ヘッドホンはまだまだ少ないこともあり、1MORE S50の特長の一つと言っていいでしょう。Bluetooth 5.2よりも低消費電力、低干渉など進化しています。

次にフック型についてですが、写真をご覧頂ければわかると思いますが、フックを耳の付け根の上・後方に引っ掛けてフィットさせます。フックには若干弾力がありますが、その力で耳に押さえつける訳ではなく、ほとんど引っ掛けているだけです。

「1MORE S50」の装着イメージ
<▲写真:「1MORE S50」の装着イメージ>

フックで引っ掛けた上で、横ずれしないように耳の穴の淵と「エアリーループ」(イヤーパッド)が接触します。エアリーループも押し付けるのではなく触れる程度です。そのため、1MORE S50は身体への物理的ストレスがほぼ皆無です。

「1MORE S50」
<▲写真:「1MORE S50」>

このエアリーループと呼ばれるイヤーパッドの側面には穴が空いています。ここから環境音がストレートに耳に入ってくることになります。

一方、1MORE S50から発せられる音はあまり外に漏れません。1MORE S50の音は耳の穴に向けて指向性を持って発せられているようで、音漏れは非常に少なく、電車やバスなどで隣に人がいても迷惑をかけることはないでしょう。

音質が良いのも1MORE S50の特長ですが、本製品には「1MORE PurePowerドライバー」が採用されています。最先端の統合デュアル磁気回路設計によって感度が向上し、微妙なニュアンスも再現するとされています。実際の音質に関しては後述しますが、とても良いです。

「1MORE S50」のドライバーユニットについて
<▲写真:「1MORE S50」のドライバーユニットについて>

振動板はダイヤモンドに似た分子構造を持つダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)を用いたもので、繊細なディテールまでバランス良く再現するとされています。1MORE S50の最終的なチューニングは、1MOREの他の製品や他社のイヤホンなどでも有名なサウンドエンジニア、ルカ・ビナルディ氏の担当です。ビナルディ氏のチューニングは非常にバランス良く、癖のないサウンドで、それは1MORE S50でも同じです。

1MORE S50のバッテリーの持ちは、イヤホンのみで約11時間、充電ケース込みで最大38時間ほど。1MORE S50はファストチャージ機能にも対応しているため、充電ケースに1MORE S50を5分入れておくだけで約2時間の再生が可能な分の充電が完了します。ファストチャージ機能は1MORE S30は非対応です。

「1MORE S50」のバッテリー持ちについて
<▲写真:「1MORE S50」のバッテリー持ちについて>

1MORE S50の充電ケースはワイヤレス充電にも対応しています。「Qi」規格準拠のワイヤレス充電器を持っている方は、充電器の上に1MORE S50の充電ケースを置くだけで充電できます。市販のQi対応品で問題ありません。

「1MORE S50」の充電ケースは「Qi」規格のワイヤレス充電対応
<▲写真:「1MORE S50」の充電ケースは「Qi」規格のワイヤレス充電対応>

ワイヤレス充電器がない場合にはUSBケーブルとUSB-ACアダプタもしくはPCのUSBポートなどを使って充電できます。

なお、イヤホン自体のフル充電には約80分、充電ケースのフル充電には約90分かかります。バッテリー容量はイヤホンが60mAh、充電ケースは500mAhです。

1MORE S50のイヤホンのサイズは約50.68 x 38.27 x 20.26mm、重さは片側約10g、充電ケース込みで約63gです。

「1MORE S50」のカラーバリエーション
<▲写真:「1MORE S50」のカラーバリエーション>

カラーバリエーションはシルバーとグレーの2色です。本記事で紹介しているのはグレーです。

主なスペックは下図の通りです。

「1MORE S50」の基本スペック表
<▲画像:「1MORE S50」の基本スペック表>




1MORE S50のパッケージ内容

1MORE S50のパッケージと付属品は下の写真の通りです。

「1MORE S50」のパッケージと本体、充電ケース、ポーチ
<▲写真:「1MORE S50」のパッケージと本体、充電ケース、ポーチ>

「1MORE S50」のパッケージ内容
<▲写真:「1MORE S50」のパッケージ内容>

パッケージ内容は1MORE S50本体、充電ケース、収納ポーチ、エアリーループ(イヤーパッド)、USB Type-C to Type-Aケーブル、ユーザーガイド(マニュアル、日本語表記あり)です。

USB Type-C to Type-Aケーブルは充電用の短いものです。充電には市販のUSBケーブルも利用できるので、スマホ用のケーブルを流用する方が便利でしょう。

エアリーループはイヤホンに装着済みのものを含めて計4サイズが用意されています。最も小さい「XS」サイズのパッドのみ形状が異なります。

エアリーループ(イヤーパッド)は計4サイズが付属する
<▲写真:エアリーループ(イヤーパッド)は計4サイズが付属する>




イヤホン本体デザイン、イヤーパッド、フィット感

1MORE S50の本体デザインは普通のイヤホンと比べると特殊ですが、スタイリッシュなデザインだと思います。質感も非常に良いです。

「1MORE S50」
<▲写真:「1MORE S50」>

1MOREのロゴが描かれた部分はタッチ操作エリアになっていて、ダブルタップ、トリプルタップなどでの操作が可能です。

「1MORE S50」のロゴの辺りがタッチ操作エリア
<▲写真:「1MORE S50」のロゴの辺りがタッチ操作エリア>

フックは形状記憶ワイヤーが用いられているとメーカーの製品紹介ページには記載されていますが、これは”グネグネとフックの形状を自由に曲げてその状態をキープできる”という意味ではなく、弾力があり若干広げても力を抜けば元の形に戻るという意味です。

「1MORE S50」を上側の側面から見た所
<▲写真:「1MORE S50」を上側の側面から見た所>

1MORE S50のフックの表面はシリコン素材のようなマットで優しいサラサラとした手触りの仕上げになっています。経年劣化で加水分解してベタつくような恐れも感じないので長期間使えそうです。

「1MORE S50」のフックを上向きに押し広げた所
<▲写真:「1MORE S50」のフックを上向きに押し広げた所>

フックは根本から2、3cm程度、外側に広げることができます(写真参照)。指を離せば弾力で元に戻ります。

脱着時にはフックを少し広げる必要がありますが、装着してしまえばフックで押さえつけるというよりは、単に耳に引っ掛けているだけという状態になります。メガネとの同時装着時もストレスは特にかかりませんでした。

フックで1MORE S50を耳に掛けた上でエアリーループ(イヤーパッド)を耳の穴の淵の上にそっと触れさせます。エアリーループも押さえつけるのではなく、パッド素材表面の摩擦力で軽く保持するという感じです。このエアリーループはシリコン素材でできています。

「1MORE S50」のエアリーループ側から見たところ
<▲写真:「1MORE S50」のエアリーループ側から見たところ>

1MORE S50の装着感は非常に軽快でストレスフリーです。普通のイヤホンやヘッドホンでは、フィット感が100%になることは構造的にありえないでしょう。どうしても耳の内外のどこかを圧迫するためです。ところが、1MORE S50の場合には、100%に近いレベルのフィット感が得られます。勿論、人によって耳の大きさや形状が違うので、ストレスが掛かる場合もあるかもしれませんが、多くの人はストレスフリーに近いのではないかと思います。私の場合は快適そのもので、余裕で数時間でもつけていられます。メチャクチャ良いです。

万一、エアリーループ(イヤーパッド)が合わない場合には、同梱の別サイズのパッドと交換してみましょう。計4サイズあるので、どれかが合うでしょう。

エアリーループ(イヤーパッド)。最も小さい「XS」のみ形状が異なる
<▲写真:エアリーループ(イヤーパッド)。最も小さい「XS」のみ形状が異なる>

カナル型イヤホンの場合にはイヤーチップのサイズ違いによって耳の穴とのフィッティングが変わるため特に低音を中心に音質も変わる恐れがありますが、1MORE S50の場合はイヤーパッドのサイズはXSを除き音質に影響しません。そのためフィット感だけを基準にパッドのサイズを選んで構いません。ただ、XSサイズのみ形状が異なる上、耳との距離もかなり変わるので、音の感じは若干変わります。



スポーツや動いた時のズレ

スポーツに適したイヤホンとして1MORE S50はメーカーからPRされているように、体の動きに対してのズレは少なく、実際に運動中の使用は問題ないと思います。フックで耳に引っ掛けているので、落ちようがありません。

エアリーループ(イヤーパッド)も決して押さえつけている訳ではないものの軽度の摩擦力でも十分ズレません。本当によく出来ています。



音漏れ

エアリーループ(イヤーパッド)の側面には大きな穴が空いているので、音が漏れるのではないか? と心配になりますが、実際にはほとんど漏れません。

「1MORE S50」を手前側から見たところ
<▲写真:「1MORE S50」を手前側から見たところ>

ある程度大きな音量でも大丈夫です。周囲の人の迷惑になるほどの音は漏れないですし、気付かれないでしょう。

1MORE S50はサラウンド感溢れる迫力ある音場を提供してくれるので、聴いている時には感覚的にも結構音が漏れている印象を受けるのですが、実際には漏れていません。ドライバーユニットからの音は指向性を持って耳の穴に向かってストレートに発せられているようで、エアリーループの側面の穴からは漏れないようです。正直、良くできているなと感心します。



周囲の環境音、人の話し声の聞こえ方

周囲の環境音、人の話し声が遮られることなく耳に届くと言いましたが、具体的にどのレベルなのか気になると思います。

簡単にいうと、非装着時とほとんど変わらず「普通に」周囲の音が聞こえます。1MORE S50における周囲の音の聞こえやすさは、外音取り込みモードを搭載するインイヤーイヤホンのそれとは根本的に異なります。外出時に1MORE S50を装着して音楽を流していても、本当に「普通に」環境音や人の声が聞こえるので、ウォーキングやランニング中でも問題ありません。

例えば家でテレビを見ているとき、パソコンやタブレット、スマホで動画を見ているとき、それらの音をスピーカーで聴いている状況下では、外の音や人の話し声は普通に聞こえますよね? それと全く同じです。



音場と音質

1MORE S50の最大の魅力はサラウンド感溢れる独特な音場だと個人的には思います。

「1MORE S50」と充電ケース
<▲写真:「1MORE S50」>

先ほど、1MORE S50の音はドライバーユニットから指向性を持って耳に届くと述べました。ちょうど左右の耳の穴から垂直方向に約1cm離れた所から音が発せられ、耳の穴を通っていく感じです。この説明だけを見ると、とてもサラウンド感満載の音場になるとは思えないかもしれません。

ところが実際には非常に開放的で広がりのあるサラウンド感ある音場が頭の周囲に形成され、没入感の高い素晴らしい体験ができます。

家にオーディオ機器をお持ちの方は、左右のスピーカーの中心に頭を置いて、音に包まれるような感覚で音楽を楽しんだ経験があるかと思います。また、ホームシアターをお持ちの方は、5.1ch、7.1chなどのサラウンドサウンドを心地よく楽しんでおられると思います。私自身もデノンのアンプとヤマハのスピーカーでリアルサラウンド環境を構築しています。

この1MORE S50ではそのようなスピーカーでの体験と似た感覚のサウンドを味わえます。

エアリーループ(イヤーパッド)を取り外した状態
<▲写真:エアリーループ(イヤーパッド)を取り外した状態>

もう本当に左右の耳のそばにスピーカーを置いて聴いている感覚なのです。

原理的にはヘッドホンも似たようなものなはずですが、なぜかヘッドホンとも違います。むしろ先ほどから書いているように、スピーカーのそばで聴いている感じなのです。

私はオーディオテクニカのバーチャルサラウンドヘッドホンも未だに使っていますし、過去にはソニーやパイオニアのバーチャルサラウンドヘッドホンも使っていましたし、今もタブレットやスマホで動画を視聴するときには「Dolby Atmos」をオンにしてバーチャルサラウンドで楽しむなど、とにかくサラウンドを好んでいますし、PlayStation 5やNintendo Switchなどのゲームを遊ぶときにはデノンのアンプで5.1chでプレイしています。とにかくサラウンドサウンドが好きな訳ですが、1MORE S50のサラウンド感はヘッドホンでのバーチャルサラウンドとスピーカーでのリアルサラウンドの中間的な印象と言ってもいいかもしれません。

「Galaxy Tab S8」シリーズなどのようにDolby Atmos対応のAndroidタブレットで1MORE S50を用いて動画視聴をすると、非常に質の高いバーチャルサラウンドを楽しむことができて最高です。

本当に繰り返しになりますが、スピーカーで聴いている感覚に近いものです。

しかも、昨今は他社にもオープンイヤータイプのイヤホンが増えていますが、幾つか試した程度ですが、それぞれに音場が異なります。そして、その中でも1MORE S50の音場はとても素晴らしいと思います。とにかくサラウンド好きにはベストじゃないかと思います。

1MORE S50の細かな音質についても触れておきたいと思います。

1MORE S50は本格的な音楽鑑賞用のハイエンドイヤホンという訳ではないので、周波数帯別で細かく正確に粒立ちの良い音が出ているかというと、そこまでの解像度でもないと感じます。ですが、スポーツ用、アウトドア用とメーカーが謳っている割には、1MORE S50は低音から高音までバランス良くクリアに音を出してくれますし、変な癖も全くありません。音楽鑑賞用途においても音質が悪いと感じることは無いと思います。むしろステレオスピーカーに挟まれているかのような音場によって非常に心地よいステレオ感で没入感の高い体験をできるため、音質含めて満足できると思います。



充電ケースとポーチ

1MORE S50の充電ケースのデザインは非常にシンプル。

「1MORE S50」の充電ケース
<▲写真:「1MORE S50」の充電ケース>

充電ケースに「1MORE S50」を収納したところ
<▲写真:充電ケースに「1MORE S50」を収納したところ>


前面にLEDインジケーター、背面にUSB Type-C端子があります。前述したようにUSB端子を使って有線で充電することもできますし、Qi対応のワイヤレス充電器に載せて充電することもできます。

充電ケースの背面にはUSB Type-C端子
<▲写真:充電ケースの背面にはUSB Type-C端子>

私は「Galaxy S22 Ultra」を昨年購入したときにキャンペーンで貰ったワイヤレスチャージャーをメインで使っていて、Qi対応機器はそれで充電しています。

「Qi」対応ワイヤレスチャージャーで充電ケースの充電が可能
<▲写真:「Qi」対応ワイヤレスチャージャーで充電ケースの充電が可能>

1MORE S50の充電ケースは軽くて持ちやすいですが、残念なことに蓋は開けにくいです。上蓋のエッジがあまり出っ張っておらず、指を掛けにくく、開けづらいのです。しかも表面は非常にサラサラ、ツルツルしているので、なおさら指が止まりません。爪を引っ掛けて開ければいいのかもしれませんが、ツルっと爪が滑った場合に表面に傷がつきそうなので躊躇います。

しかし、欠点というほどのものでもないと思います。



タッチ操作とスマート再生機能

1MORE S50のイヤホン本体は、外側に記載されている1MOREロゴの辺りにタッチ操作エリアが設けられていて、いくつかの操作が可能になっています。

「1MORE S50」
<▲写真:「1MORE S50」>

電話着信への応答はダブルタップ、終話は長押し、音楽や動画視聴中の再生/一時停止もダブルタップといった具合です。これらの操作内容はスマートフォン向けアプリを使って変更することもできます。

具体的にはダブルタップとトリプルタップの設定を左右個別に行うことができます。

私は左右のダブルタップを「再生/一時停止」に、左のトリプルタップを「音量-」、右のトリプルタップを「音量+」にしています。他にも「次のトラック」「前のトラック」「音声コントロール」を選択できます。

タッチ操作に関してのマニュアル内の説明
<▲写真:タッチ操作に関してのマニュアル内の説明>

また、1MORE S50にはスマート再生機能もあります。これはよくある自動再生機能で、耳に装着すると自動再生、外すと自動停止というものです。この機能はスマートフォン向けアプリを使ってオフにしたり、自動一時停止機能のみを有効にすることもできます。好みに応じて設定変更しましょう。


バッテリーの持ち、保管時の自然放電

1MORE S50のバッテリーの持ちはカタログスペック上ではイヤホン単体で連続最大11時間ほど、充電ケース込みだと最大38時間ほどとされています。前述したように充電ケースに5分ほど入れておくだけで2時間ほど再生できるレベルまでの急速充電も可能です。

実際に使ってみた印象ではスペック通りといった所です。また、どんなに長い時間使おうとも、たまにケースに戻すので、普通に1日中使えると思います。

ワイヤレスイヤホンは、保管時、放置時の自然放電も気になると思いますが、1MORE S50の場合は特に気になるほど減ることはありませんでした。私が持っている他メーカーのとある製品は、1週間くらい放置すると相当減ってしまうので、使おうと思ったときにバッテリーが切れているということが多々あるのですが、1MORE S50は自然放電が少なく、問題ありません。



スマホ向けアプリ「1MORE MUSIC」

1MORE S50はスマートフォン向けアプリ「1MORE MUSIC」を使って、いくつかの設定変更を行ったり、ファームウェアのアップデートができます。このアプリが無くとも1MORE S50の使用はもちろん可能です。例えばNintendo Switchで使う場合にはスマホアプリは不要です。普通にBluetoothのペアリングをして使用できます。

「1MORE MUSIC」アプリのホーム画面
<▲写真:「1MORE MUSIC」アプリのホーム画面>

一方、スマホやタブレットで使う場合、1MORE MUSICアプリを一応インストールしておくと、ファームウェアのアップデートがあった時に行うことができたり、本体のタッチ操作の内容を変更したり、スマート再生機能の設定変更を行ったり、低遅延モードのオン/オフをしたり、イコライザー設定を変更できます。

「1MORE MUSIC」アプリで1MORE S50のタッチ操作の設定変更を行う画面
<▲写真:「1MORE MUSIC」アプリで1MORE S50のタッチ操作の設定変更を行う画面>

低遅延モードは1MOREの他のイヤホン、ヘッドホンなどでも利用できる機能ですが、ゲームなどで音の遅延が気になる場合にオンにしておくと遅延が減るはずです。私はオフのままで特に支障を感じませんでしたので、音楽や動画視聴では特に問題ないと思います。

イコライザー機能に関しては人によっては若干物足りないと感じるかもしれません。

というのも、周波数別に完全なカスタマイズができるわけではないからです。あらかじめ用意されているいくつかのプリセットの変更のみが可能です。標準設定では「スタジオ」になっています。

「低音抑制機能」「低音強調機能」といったように低音を調整するプリセットや「アコースティック」「クラシック」などもあります。

これらのプリセットに関しても、中身の周波数帯別の調整内容を知ることはできませんので、名称から想像し、実際に音の変化を確認して選択することしかできません。これに関してはちょっと不便かもしれません。

ただ、デフォルト設定の「スタジオ」で基本的にゲーム、音楽、動画などコンテンツの種類を問わず広くカバーできていると思いますので、多くのユーザーにおいて特に変更する必要は無いと思います。



総括

1MORE S50は物凄く素晴らしいサウンド体験をもたらしてくれる製品です。

冒頭でも述べたように、広く開放的でサラウンド感ある独特な音場を提供してくれるため、ゲームも動画も迫力満点で楽しむことができます。特にホームシアター、サラウンド好きの人には超オススメです! 音楽鑑賞に関してもステレオ感を強く感じられる音場なので、音楽に没入したい場合には非常に適したイヤホンです。

「1MORE S50」
<▲写真:「1MORE S50」>

個人的にはここ数年のオーディオ製品の中では断トツでトップの感動を味わいました。超良いです。

フィット感が良いこともオススメポイントの一つです。1MORE S50は耳に引っ掛けて耳穴の淵にそっと添えるというフィッティングなので、ストレスゼロと言っていいほど楽です。

私は1MORE S50は家でゲームや動画、音楽を楽しむ際、すなわちエンタメ用途に最適だと感じましたが、もちろんメーカーが謳っているようにスポーツ、アウトドアでの使用にも良いでしょう。また、周囲の音が完全に「普通に」耳に届くので、仕事中の使用にも向いています。

オープンタイプの製品は他社からもリリースされていますが、皆設計が異なり、フィット感も音場/音質も違います。その中のいくつかを体験した上でも1MORE S50はベストでした。

ネックタイプのスピーカーのことを「ネックスピーカー」と言ったりしますが、1MORE S50は耳のそばにスピーカーが設置されているような感覚をもたらしてくれるため、もはやイヤホンというより「イヤースピーカー」という製品ジャンルに区分した方がいいと思うほど、今までにない体験ができると思います。メチャクチャ良いです。

下に掲載したのはAmazonの商品リンク。


情報元、参考リンク
Amazon/1MORE S50製品ページ
Amazon/1MORE S30製品ページ
楽天市場/1MORE S50製品ページ
楽天市場/1MORE S30製品ページ
1MORE公式サイト

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