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【取材レポート】3センサーでカメラが進化した「Xperia XZ SO-01J」と注目のXperia Ear【ドコモ2016-17冬春】

NTTドコモ(以下、ドコモ)の「2016-2017冬春モデル新商品発表会」で、新しい「Xperia」が発表された。その名も「Xperia XZ」(SO-01J。ソニーモバイルコミュニケーションズ製)だ。まず、誰もが思うのが、この名前はどういう意味なの? ということだろう。

<▲図:Xperia XZ>

この前の世代で、XperiaはZシリーズからXシリーズにシリーズ名が変わった。XZとはXのZという意味、Xの究極という意味だろうか。ソニーはZという文字が好きで、「VAIO」や「ウォークマン」などでやたらにZという文字を使っている。次のモデルは「XZ2」みたいな名前になるのだろうか?

というような話もしたくなるぐらい今回のXperiaにはあまり際立った変化が見えない。

<▲図:カラーは4色。なぜか黒っぽい色が2つある。
中央左がフォレストブルーでその右がミネラルブラック。>

Xperiaと言えばソニーのAV技術を集約しているのが特徴だが、今回はカメラが進化している。まずはフォーカスにレーザーAFセンサーを新たに搭載し、暗い場所でのフォーカス速度を上げている。そして、「RGBC-IRセンサー」が色温度をより的確に捉え、オートでのより正確なホワイトバランスを実現する。

<▲図:暗い場所でのレーザーオートフォーカスのデモ>

RGBC-IRセンサーでは、撮影時の光源をより正確に認識できるので、オートホワイトバランスの調整が正確性を増す、ということになる。そのため、写真の色味が、目で見たままのシーンをそのまま再現できる可能性が高まる。

ソニーモバイルではCMOSセンサー(今回は有効画素数約2300万画素)と合わせて、この3つのセンサーを強調していた。確かに色温度をより正確に把握し、実際の色彩の再現性がある写真を撮影できるようになったのは評価できる。

オーディオに関してはもともとハイレゾオーディオレベルである程度完成の域に達しているのだが、別売りのアクセサリーであるBluetoothヘッドセット「Xperia Ear」によって、スマートフォンをポケットに入れたまま音声でコマンドを与えて電話をかけたりする機能が面白そうだ。スケジュール確認、天気やニュース、検索、Wikipediaの情報確認などができる。

<▲図:Xperia Earの実機。蓋が開いた黒いボックスは充電ケース>

<▲図:Xperia Earの利用イメージ>

このXperia Earの展示場所は発表会場において、Xperiaブースと離れた場所にあり、実際に組み合わせたデモを試すことができなかったので、音声認識を含めた様々な機能はすぐには評価できないが、Xperiaに新しい機能を与えてくれそうだ。何だかA社のパクリにも見えるが、同じようなものを開発していても不思議はない。

ちなみに、Xperia Earには65mAhのバッテリーが内蔵され、約4時間の連続通話ができるのだが、物足りない場合もある。そのため、外出時にいつでも手軽に充電できるように、専用の充電ケースが付属し、充電ケースにセットしておくだけで充電できるようになっている。充電ケースには300mAhのバッテリーを内蔵していて、それを使ってXperia Earを充電できる。

という感じで、Xperia XZはとりあえず発表会では「これは!」というインパクトをあまり感じなかったが、カメラ機能を重視するユーザーにはRGBC-IRセンサーやレーザーAFセンサーによる進化が面白そうだ。

なお、ネットワーク関係でも実は特徴がある。

ドコモはLTEの高速化を進めていて、ついに下り(受信時)の最大速度が500Mbpsを超えることになるが、今回のスマートフォンのラインナップの中で、下り最大500Mbpsに対応するのは、このXperia XZと「V20 PRO」だけ。この点で選ぶのも悪くないかもしれない。

ちなみにXperia XZはau(KDDI/沖縄セルラー)とSoftBankからも発売になるが、小型機種の「Xperia X Compact」はドコモだけとなっている。Xperia XZとXperia X Compactの2機種で機能はほぼ変わらない。高い機能をコンパクトに集約したXperia X CompactXは、持ち運びやすい高機能スマホが欲しい人には面白いだろう(Xperia X Compactの実機レポートも後ほど公開予定)。

発売は11月上旬予定だが、au向けのXperia XZが11月2日発売なので、ドコモ版も同日もしくはその前後だろう。

<▲図:Xperia X Compactのカラーはややポップだ>

<▲図:会場にはポインゴ兄弟もいた>


最後にXperia XZの主要スペックを紹介しておきたい。

・OS:Android 6.0
・ディスプレイ:約5.2インチの「トリルミナスディスプレイ for mobile」
・ディスプレイ解像度:1080×1920ドット
・CPU:Qualcomm MSM8996<2.2GHz+1.62.2GHz(デュアルコア)+1.6GHz(デュアルコア)>
・メモリ:3GB RAM、32GB ROM
・バッテリー容量:2,900mAh
・メインカメラ:約2,300万画素の裏面照射積層型CMOSイメージセンサー Exmor RS for mobile
・インカメラ:約1,320万画素の裏面照射積層型CMOSイメージセンサー Exmor RS for mobile
・LTE:PREMIUM 4G(下り最大500Mbps/上り最大50Mbps)対応
・Wi-Fi:IEEE 802.11 a/b/g/n/ac準拠
・Bluetooth:4.2
・おサイフケータイ対応
・防水防塵対応
・本体サイズ:約146mm×約72mm×約8.1mm
・本体の重さ:約161g

【情報元、参考リンク】
ドコモオンラインショップ/Xperia XZ(SO-01J)製品ページ

(記事:一条真人

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:1 件
  1. >何だかA社のパクリにも見えるが
    Xperia Earの方が発表は早かったのでパクリとはいえないと思います。

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