【ドコモ2013-14冬春モデル】iモードケータイ新機種N-01FとP-01F。世の中がガラケーに求めるものとは？

スマートフォンの普及が進む一方、いまだにフィーチャーフォン、いわゆる「ガラケー」（NTTドコモの場合「ドコモケータイ」や一般に「iモードケータイ」など）を使い続ける人は多い。ガラケー全盛期には今のスマートフォンと同様に毎年機能が進化し、毎年買い替える人も多かったわけだが、スマートフォンにトレンドが移行した現在でもガラケーを使っている方というのは、逆に1つの端末を長く使い続けるという人が多いようだ。

スマートフォンが本格登場する前あたりのガラケーは完成度が凄まじく高く仕上がっていたので、バッテリーの寿命も長く、2年で買い替えないと使い物にならない（特に名前をあげないが、そういうスマートフォンも多い）ということもなかった。

どちらの写真も左がP-01F、右がN-01F

そして今回、ガラケーの新機種が発表された。NECとパナソニックという、ガラケー時代を支えたビッグメーカーからそれぞれ1機種ずつが登場する。NECの「N-01F」とパナソニック「P-01F」で、N-01Fは11月下旬、P-01Fは10月25日に発売予定だ。

閉じた状態の背面。左がP-01F、右がN-01F

■N-01F

NECといえばガラケー時代には折り畳みケータイの代表選手的な端末だったが、現在も古のフォルムを継承している。昨年冬に登場した「N-01E」から、様々な部分で微妙にパワーアップしている。

N-01Fの紹介パネル

大きな進化としては、連続待ち受けが約780時間から約800時間へと微妙に伸びているという点だ。また、ディスプレイサイズが約3.2インチから約3.4インチに拡大されている。バッテリー駆動時間は微妙過ぎて気にならないかもしれないが、ディスプレイサイズの拡大は前モデルのN-01Eユーザーであれば、手に取ってすぐに感じる違いだろう。

また、バイブレーターもパワーアップしているため、マナーモードにしてポケットに入れていて着信に気がつかないということも減るだろう。普通のおサイフケータイには対応するがNFCには非対応。何にしても、手に持つと、そのエレガントさに感心するオシャレな端末だ。

N-01F

背面のカメラ部分が若干盛り上がっている

カラーバリエーションはブラック、ピンク、ホワイトの3色

iPhone 4Sとのサイズ比較

閉じた状態

■P-01F

もう1つはパナソニックの「P-01E」。まず、バッテリー駆動時間は前モデルの「P-01E」と同じ約610時間。N-01Fよりもだいぶ短いわけだが、これはバッテリー容量が800mAhと小さいことが大きい。ちなみにN-01Fのバッテリー容量は1,010mAhだ。バッテリー容量の違いにもかかわらず、N-01Fが約118g、P-01Fが約119gと、Pの方が少し重いことは残念だ。

P-01Fの紹介パネル

ディスプレイサイズは約3.4インチと変わらないが、電話着信時の名前の表示はP-01Eの約4倍に拡大され、文字が読みやすくなった。また、本体メモリ容量を増量し、メールやデジカメ撮影画像をより多く保存できるようになったことは便利だ。Bluetoothには対応するものの、おサイフケータイ機能に対応しないのは残念だ。

パナソニックの端末ならではの、ボタンをワンプッシュするだけで開く機構も健在だが、最近、パナソニックのガラケーを触る機会が減ったせいかもしれないが、ボタンを押すときの感覚が以前のモデルよりもスムーズでないようにも感じた。

P-01F。ヒンジの部分の左側の突起（ボタン）を押せばオープンする。この辺りはいつもの「P」だ。

開いたところ

背面

キーボード。下段に「Ⅰ」から「Ⅲ」のキーがあるが、
これは電話や電卓など様々な機能を割り当てられるワンタッチボタン。

■マイナーチェンジの意味は？

さて、そんな感じでマイナーチェンジ的な進化をした2つのガラケーだが、このようなマイナーチェンジをする目的は何なのだろうか？

これらの機種は新たに携帯電話を求める人のためというよりは、ガラケーからの買い替えを目的にしているのではないかと思う。

“スマホは不要、ガラケーでいい”と考えているユーザーからの買い替え目的だとすると、そんなユーザーにとって、ドラスティックにユーザーインターフェースや機能が変わってしまえば、受け入れがたいし、逆に全くモデルチェンジをしなければ、買い替えなくてもいいか？　と考えてしまうからではないだろうか？

このままガラケーはマイナーチェンジを重ねていくのか？　それともいつか大きく進化するのか？　それはわからないが、現在の端末の完成度は極めて高いので、通話機能やメールだけを求めるユーザーであれば、これでいいのだろう。

■僕がガラケーに求める機能

ところで、僕が個人的にガラケーに求める大局的な進化があるとすれば、それはIP電話機能を搭載することだ。「Skype」、「Viber」などのIP電話で友達と料金を気にせず会話できれば最高ではないだろうか？

UPDATE
N-01FはBluetoothに非対応ながら、対応しているとの記述がありました。大変ご迷惑お掛けしました。訂正してお詫び申し上げます。

（記事：一条真人）

【情報元、参考リンク】
・NEC/N-01F製品紹介ページ
・パナソニック/P-01F製品紹介ページ