<▲画像:「XGIMI AURA」の使用イメージ> |
XGIMI AURAは超短焦点のレンズを搭載したレーザープロジェクターで、壁面(スクリーン)に対してほぼ垂直投写する製品。スクリーンから僅か約20cmの距離で100インチ、約40cmで150インチでの投影ができるので、日本の住宅事情に適する上、4K解像度で明るくチラつきの少ない高品質な表示、Harman/Kardon社製の60Wスピーカー搭載、超長寿命の光源など、優れた性能を備える。
<▲画像:120インチ、150インチでの設置距離のイメージ。120インチだとスクリーンから29.8cm離す。150インチだと44.1cm> |
同社のプロジェクター製品ラインナップにおいては最も高性能なモデルでデザインも美しい。
価格は299,860円(税込、以下同)。本記事執筆時点での参考例としてAmazon.co.jpでは29,986ポイント還元なので、実質269,874円と捉えることができる。ヨドバシ.comやビックカメラなども同様に10%のポイント還元だ。
→Amazon.co.jp/XGIMI AURA製品ページ
前述したように、スクリーン付近に設置できる点は非常に大きな魅力で、一般的な水平投影プロジェクターと比べて設置場所に悩まずに済む。また、Android TV搭載によって「Google Play」から様々なアプリをインストールできるので「YouTube」「Amazonプライムビデオ」「Hulu」「Disney+」など各種動画配信サービスを手軽に視聴できる。もちろん「Chromecast」機能も使えるので、スマホからのキャストもできて便利だろう。
XGIMI AURAについて
基本スペックと特徴
XGIMI AURAは冒頭で述べたようにスクリーンに対して斜め下から投影するタイプのプロジェクター。<▲画像:「XGIMI AURA」本体デザイン> |
投影解像度は2Kもしくは4Kで、入力も最大4K(3,849 x 2,160ドット)まで対応する。投影方式はDLP、光源はレーザーで、光源寿命は25,000時間。1日4時間の使用でも17年間使える長寿命も魅力的だ。レーザー光を直視しないための安全対策として赤外線センサーを搭載して人の接近を感知して自動的にレーザー光をオフにする機能も搭載されている。
また、HDR10に対応し、ブレを低減するためのフレーム補完機能「MEMC」搭載、明るさは最大2400ANSIルーメン、12秒の高速起動、3D立体視対応(DLP-Link方式)なども特徴だ。
<▲画像:「XGIMI AURA」の明るさは最大2400ANSIルーメン> |
DLP方式は根本的にチラつきが少ないと言われ、実際に他社の低価格DLPプロジェクター「Yaber Aurora S」もチラつきは少なかった。XGIMI AURAは高級機の上、MEMCでの補完もあるので、よりブレが少ないことが期待できるし、ゲームなどにも向いているかもしれない。
<▲画像:MEMCでのフレーム補完イメージ。ブレが低減される> |
スピーカーはHarman/Kardonの15Wスピーカーを4基搭載する(合計60W)。DTS-HD、DTS Studio Sound、Dolby Audio対応。
<▲図:「XGIMI AURA」にはHarman/Kardonの15W x 4スピーカーを搭載> |
本体サイズは横幅が約60.6cm、奥行きが約40.1cm、高さが約13.95cm、重さは約11.1kg。市販のテレビ台、サイドボード、サイドテーブル、カラーボックスなど様々な家具の上に載せらせるサイズ帯だ。
<▲画像:「XGIMI AURA」本体> |
入力端子はHDMI 2.0が3つ、USB 2.0が3つ、有線LANが1つ、出力はMini-USBが1つ、オーディオ出力(3.5mm)が1つ、オーディオ出力(光デジタル)が1つ。
プロジェクター選びでは冷却用のファンの騒音も気になる項目の一つだが、XGIMI AURAは32dB以下とされている。数値上は優秀とは言えず並レベルだと思うが、XGIMI AURAの場合は意味のない数値かもしれない。というのも、XGIMI AURAはスクリーン付近に本体を設置し、視聴者は少なくとも1m以上は離れると思う。そのため根本的にファンの音が気にならないかもしれない。筆者はエプソンのフルHDプロジェクター「EH-TW5200」を今も使っていて、EH-TW5200のスペック上の騒音レベルは最小で27dBだが、私の場合はプロジェクターの横に座って視聴するので、ハッキリ言って冷却ファンはうるさい。勿論、視聴し始めると映像に集中するため気にならなくなるが、XGIMI AURAはスクリーン付近に設置できるのでノイズに関しては相当大きな利点かもしれないし、そもそもスピーカーから音を出す場合にはノイズは搔き消されてしまうかもしれない。
定格消費電力は350Wだ。
OSはAndroid TV 10.0。Android搭載なので、CPUやメモリ等も記しておくと、CPUはMediaTek MT9629、メモリは2GB、ストレージは32GB。Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(デュアルバンド2.4/5GHz)、Bluetooth 5.0。Android TVなのでChromecast機能は含まれている。もちろんGoogle Playにも対応している。
<▲画像:「XGIMI AURA」の基本スペック表> |
投影距離とスクリーンサイズ
XGIMI AURAは一般的な水平投影タイプのプロジェクターと違い、垂直投影に近いので、スクリーンとの距離、スクリーンサイズ、設置スタイルが全く異なる点には注意したい。逆に日本の住宅にはとてもマッチしていると思う。下に掲載した画像が80インチから150インチまでのスクリーンサイズと距離の関係。
<▲画像:「XGIMI AURA」の投影距離とスクリーンサイズについて> |
80インチで投影したい場合には、スクリーンから水平方向に10.9cm離す。この時、投影スクリーンの下辺とXGIMI AURAの底面までの高さは32.9cmになる。
XGIMI AURAの本体サイズは横幅が約60.6cm、奥行きが約40.1cm、高さが約13.95cmなので、本体の前面とスクリーン間は80インチの場合で10.9 + 40.1 = 51cm、本体天面と投影スクリーン下辺との高さ方向の距離は32.9 - 13.95 = 18.95cmだ。本体天面の約19cm上に投影スクリーンの下端が来ることになる。
やはり市販のテレビ台程度の高さに設置するのがベストだろう。
なお、XGIMI AURAに限らず、初めてプロジェクターを購入する方は可能な限り大きなスクリーンを買いたくなると思うが失敗する恐れがあるので、一回り小さいスクリーンを勧めるし、できれば壁への投影で現実的なサイズを把握した後でスクリーンを購入する方が無難だ。筆者は100インチのスクリーンで大失敗して、最終的には80インチのペーパースクリーンを自分でカットして70インチ強で使っている。スクリーンは搬入も大変だし、下手すると商品の輸送トラブルで破損する懸念もあるし、石膏ボードの場合は補強しないとフックがもげるなど、思わぬトラブルが起きる。
話が逸れたが、XGIMI AURAは設置は容易さから現実的なスクリーンサイズを検討することも楽だと思う。
チューナーやブルーレイレコーダーなどを繋げて超大画面テレビの代わりとして使うのも良さそうだ。