荷物追跡・再配達の一括管理アプリ「ウケトル」についてヤマト運輸が注意喚起。クロネコメンバーズの規約違反および個人情報漏洩等が懸念される

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ヤマト運輸は自分宛の荷物が発送された際に通知してくれたり、宅急便の日時指定を手軽にできたり、宅急便の料金を割引してくれたりといった付加サービスを「クロネコメンバーズ」(無料)という名前の会員サービスとして提供している。会費は無料だが、登録にあたっては住所確認が必要なので若干の手間はかかる。しかし、とても便利なので通販でよく買い物をする方にはオススメだ。

<▲図:クロネコメンバーズは便利なのでオススメ>

筆者も利用しているが、特に自分宛の荷物がどこかから発送された場合、すぐに通知してくれるのは非常に助かるし、通販サイト側で時間帯指定をできない場合や指定をし忘れた場合でも、発送後にクロネコメンバーズの機能で時間帯指定をできることが本当に便利だ。

ちなみに登録時の住所確認というのは、登録住所が間違いないかどうかをヤマト運輸から発送される書簡を受け取ることで確認するというもの。手間というほどではないが、在宅して受け取る必要があるので若干面倒ではある。

さて、前置きが長くなったが、10日にヤマト運輸から筆者に、「【ご注意ください】スマホアプリ「ウケトル」のご利用について」という件名のメールが届いたので紹介したい。全文をそのまま掲載するわけではなく概要をお伝えしたいが、筆者だけでなく、クロネコメンバーズの会員には順次メールが送られているようだ。

メールの件名に書かれた「ウケトル」というのは、クロネコヤマトに限らず各社の宅配便等、荷物の追跡・再配達などを一括管理できるアプリだ。

<▲図:Google Playで公開されているウケトルの公式紹介画像>

通販の利用機会が多い方には便利なサービスだと思うが、筆者は利用したことはない。以後の文章は、筆者がウケトルを実際には使っていないという点を考慮した上で読んで欲しい。ウケトルに関して若干の間違いがあるかもしれないが、ヤマト運輸が指摘する問題点については間違いないので、大筋では問題はないと思う。

さて、そのウケトルが公式に通販サイト各社、宅配便業者各社と連携しているのであれば、本件のような展開は生じなかったのだと思うし、サービスのアイデアは便利なものだと思う。しかし、ヤマト運輸はウケトルがクロネコメンバーズの規約違反だと指摘しているため、クロネコメンバーズの会員は安易に利用しない方がいいだろう。

ウケトルでクロネコヤマトの宅急便の追跡、再配達依頼を行う場合、クロネコメンバーズのクロネコIDとパスワードの入力を求める画面が表示されるという。ウケトル側ではそのIDとパスワードを使って、ユーザーに代わってクロネコメンバーズのサイトにアクセスし、荷物情報等を参照し、再配達依頼などの操作を行う、という仕組みのようだ。

この説明だけでも問題点は容易に想像できる。

クロネコIDとパスワードを第三者、本件ではウケトルが利用している形となるからだ。クロネコメンバーズの規約ではパスワード等の第三者利用を禁止しているので、規約違反ということになる。

そのため、ヤマト運輸は、ウケトルを利用することでユーザーのクロネコID、パスワード、氏名や住所等の個人情報が漏洩、何らかの損害等が発生したとしても、対応できないし一切の責任も負えないとしている。

また、すでにウケトルを利用し、クロネコIDとパスワードを入力した方には、クロネコメンバーズの公式サイトでパスワードの再設定を行うことを勧めている。

よくGoogleやTwitter、Facebook、Yahoo! IDなどのアカウントを使っての連携ログインが可能なサービスを見かけると思うが、それらの場合はIDとパスワードは連携サービス事業者には渡らないようになっている。ログイン処理自体はアカウントサービスの提供事業者側で行われ、その結果だけが連携サービス事業者に渡る形だ。そのためパスワード等の情報が連携サービス事業者に渡ることもなく、セキュリティは確保されている。

通販サイトなどで買い物する際に一旦クレジットカード会社のページに飛んでパスワードを入力させるような例もほぼ同じで、通販サイト側にはクレジットカードのパスワードは渡らない。

ところが、今回のウケトルによるクロネコメンバーズのアカウント情報利用の件はそうした仕組みとは異なり、ウケトルのプログラムがユーザーに代わってクロネコメンバーズのサービスにログインした上で各種情報の入手と操作を行うため、セキュリティ面でも不安が残る。もちろん、ウケトルのスタッフがユーザーのIDとパスワードを見たり使うわけではなく、プログラムが利用するだけで実際に何らかの不正利用されることはないと思うが、根本的な問題はクロネコメンバーズの規約違反に該当していることだ。。

今後、ウケトルがヤマト運輸と交渉し、システム側で公式に連携を取れば問題は解消すると思うが、そうなるかどうかは分からないし、今後の動きにも注視したいところ。

本来、複数の競合サービスを横断した統合的な管理サービスは便利だ。今回の場合だとクロネコヤマト、佐川急便、日本郵便などの荷物追跡・再配達サービスをひとまとめに管理/操作できるというアイデアは便利だと思うが、公式にシステム連携を行っていないと今回の件のように規約違反や情報漏洩の懸念が出てきてしまうので注意が必要だ。

クロネコメンバーズの会員はメールでお知らせが届いている、もしくは今後届くと思うので、よく確認して欲しい。

【情報元、参考リンク】
クロネコメンバーズ公式サイト
ウケトル公式サイト
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