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【島田純のMobile×Travel】第1回:SIMロック解除したモバイルWi-Fiルータ「L-03E」を海外で使う!

GAPSISをご覧の皆さん、はじめまして。

本日よりコラム連載を開始させて頂く@shimajiroこと島田と申します。

コラムの第1回として、SIMロック解除したモバイルWi-Fiルータを海外で利用するメリットや注意点についてご紹介させて頂きます。

SIMロック解除したL-03Eをクアラルンプールで使用

■SIMロック解除可能なモバイルWi-Fiルータはドコモとイー・モバイルで発売中!

2011年4月以降にNTTドコモ(以下、ドコモ)から発売されている端末については、ドコモショップにてSIMロックの解除に対応しており、スマートフォンなどでSIMロック解除が可能なのは、何となく耳にしたことがある方も多いのではと思います。

ドコモでは、スマートフォンやiモード端末と同様に、モバイルWi-Fiルータやデータ通信カードについても、2011年4月以降に販売されたモデルであればSIMロックの解除に対応しており、2013年5月27日現在で8機種(データ通信カード 3機種/モバイルWi-Fiルータ5機種)がSIMロック解除に対応しています。

今回のコラムでは、冒頭でお話しましたように、SIMロック解除したWi-Fiルータを海外で利用する際のメリットや注意点について紹介します。


■現地のプリペイドSIMを利用することにより通信料の節約が可能

SIMロックを解除すると、国内・海外を問わずに、端末が対応している通信方式や周波数で利用可能な通信事業者の提供するSIMカードが利用可能になりますが、SIMロックを解除することによる最大のメリットは「海外で利用時の通信料が安くなる」という点にあると筆者は考えます。

ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)の3社は共に、海外でのデータ通信の定額プランを提供しており、1日あたり2,980円の上限で海外でもデータ通信サービスを利用可能なため、短期間の滞在であればそれほど大きな料金負担にはなりませんが、滞在期間が長かったり、海外への渡航回数が多くなると、どうしても海外ローミングの通信料金負担が大きくなってしまいます。

そこで有効になるのが「モバイルWi-FiルータのSIMロックを解除して、現地のプリペイドSIMで使う」という方法です。

例えば、先日筆者が滞在したマレーシア(クアラルンプール)では、現地で購入できるプリペイドSIMでも1日あたり約170円でインターネット定額が利用可能になるため、先に紹介した海外ローミングと比べて、現地での通信費を大幅に節約できました。


■SIMロック解除に対応したモバイルWi-Fiルータの購入方法

SIMロック解除に対応したモバイルWi-Fiルータとしては、ドコモの販売する端末が(2011年4月以降に販売された端末については)SIMロック解除に対応しているほか、イー・モバイルの販売するPocket WiFiシリーズの端末については、販売時点からSIMロックが掛けられていないため、SIMロック解除の手続き無しで海外で利用することが可能です。

これらの端末は、携帯電話販売店での購入はもちろん、携帯電話回線の契約を伴わずに、端末単体を「白ロム」としてオークションや通販サイトなどから購入することも可能です。

最近の白ロムの傾向としては、各種MVNO(仮想移動体通信事業者。他社のインフラを利用して通信サービスを提供する事業者。日本通信のb-mobileなど)の回線を利用することが可能なドコモのモバイルWi-Fiルータの価格が高くなっており、ドコモと比べてイー・モバイルのモバイルWi-Fiルータが安く購入できることが多くなっています。


■APN設定などが必要になることがあるので予習しておくと安心

SIMロック解除したモバイルWi-Fiルータを海外で利用する際の注意として、モバイルWi-Fiルータ側にAPN設定(接続先設定)を行わないと、インターネット通信ができない場合がありますので、事前に国内でAPN設定方法を予習しておくと、海外でうまく繋がらないことがあっても、落ち着いて設定することができると思います。

例えば、L-03Eの場合は、L-03EとWi-Fi接続された状態のスマートフォンなどの端末から

http://192.168.225.1

にアクセスし、パスワード(初期設定は1234)を入力してログインした後、

ネットワーク設定 > プロファイル > 新規作成

より、

・プロファイル名(任意)
・APN
・ユーザ名
・パスワード
・認証方式

を設定します。

L-03EのAPN設定画面例(※クリックして拡大)

APN設定は、普段はあまり変更することが無い項目ですが、海外での利用時や、他社のSIMカードを利用する際は設定の変更が必要になりますので、変更手順を覚えておくと良いでしょう。

APNの設定内容(設定値)は、SIMカードを購入したお店で聞くか、事前にインターネット上に公開されている情報にて確認することをオススメします。


■公衆無線LAN接続機能がホテルで活躍!

最近のモバイルWi-Fiルータには街中のWi-Fiスポットや自宅のWi-Fiに接続できる「公衆無線LAN接続」機能に対応した製品も多くなっており、L-03Eも公衆無線LANへの接続をサポートしています。

公衆無線LAN接続を使ってホテルで利用

今回宿泊したホテルは、Wi-Fiによるインターネット接続が利用可能でしたが、スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなど複数の端末一つ一つにホテルのWi-Fiに接続するための設定を行う手間を省くのに、L-03Eの「公衆無線LAN接続」が活躍しました。

L-03EをホテルのWi-Fiに接続することで、L-03E以外のスマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどは設定を変えずにL-03Eに繋ぐだけで済みます。ホテル内ではL-03Eを経由してホテルのWi-Fiに接続して通信をすることで、スマートフォンなどの設定はそのままに、ホテルのWi-Fi経由でインターネットが利用可能になるため非常に便利な機能です。

ホテルのWi-Fiの認証方法(ブラウザ認証が必要など)によっては、利用できない機能になりますが、一般の家庭で設定されているようなパスワードのみで利用可能になるWi-Fiの場合、非常に役立つ機能です。


■ドコモのモバイルWi-FiルータのSIMロック解除には1週間前後の日数が必要になるので注意!

ドコモのモバイルWi-FiルータのSIMロック解除で注意が必要なのは、SIMロックの解除手続きに1週間程度の日数がかかることです。

スマートフォンやiモード端末の場合は、ドコモショップ店頭でSIMロック解除の手続きが完了しますが、モバイルWi-Fiルータの場合はドコモショップで預かり後、メーカーに端末を送り、そこでSIMロックが解除された後に再度送り返す、という流れになります。

このような手順になるため、当日店頭でSIMロック解除がされた端末を受け取ることはできません。ですので、空港などで出発直前にSIMロックを解除しようと考えている方は要注意です。

なお、本コラムは毎月第1・第3火曜日に公開予定です。今後の回もお楽しみに!

【情報元、参考リンク】
SIMロック解除対応機種 | お客様サポート | NTTドコモ


記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler

ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。

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本コラムは毎月第1・第3火曜日更新予定!

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