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ドコモ、過去の件を含めspモード障害の概要と今後の通信障害対策を発表。スマートフォン5000万台にも耐える基盤構築を目標

NTTドコモは27日、都内で2011年度第3四半期(10月〜12月)の決算説明会を開催したが、その前に昨年来、数度発生した通信障害に関する説明を実施した。あわせてその資料を同社公式サイトで公開している。


同社は直近では1月25日にパケット交換機の不調から通信障害を発生し、東京都の一部地域において最大252万人のユーザーがFOMAの音声・パケット通信サービスが繋がりにくい状況になった。さらに、1月1日にも通信障害があり、昨年12月20日にはspモードメールにおける重大な問題が通信障害に伴って発生した。この問題はspモードメールのアドレスが他のユーザーのアドレスに置き換わって設定されてしまうもので、個人情報の問題を含めて総務省からも重大視されている。

さらに、昨年6月6日、8月16日にも大きな障害が発生しており、総務省からの指導が入り、NTTドコモは今後の対策実施及びその結果報告などを総務省に要求されている。

そのような中で行われた説明において、ドコモはspモード障害の概要、パケット交換機障害の概要、ネットワーク基盤高度化の考え方、spモード障害の対策、パケット交換機障害の対策及び課題について順を追って説明した。

spモード障害は昨年8月16日、12月20日、今年の1月1日に起きており、パケット交換機の障害は先日の25日に起きたものだ。

これらの問題が起きた背景にはスマートフォン利用者の急増に伴う、トラフィック増が挙げられている。従来型携帯電話(フィーチャーフォン)と比べてスマートフォンはデータ通信料が一般的に大きく、NTTドコモのみならず通信各社はトラフィック増への対応が課題となっている。

NTTドコモはスマートフォン5,000万台にも耐えうる基盤の構築に向け、今後取り組んでいく意向を示した。

すでにこれまでの通信障害への対策としてユーザ管理サーバの内部処理の見直しやspモードシステムへの信号量のコントロール、信号処理手順の見直しによる負荷の軽減、ネットワーク認証サーバのバッファサイズの拡大、メール情報サーバの内部処理見直しなどが実施されている。それに加え、接続シーケンスの変更やバーストラフィック対策、新規メールサーバへの切り替えなども行われることになっている。

接続シーケンスの変更と新規メールサーバへの切り替えは2月20日に完了予定、バーストラフィック対策に関しては接続ルートが故障した時の対策が4月下旬、サービス制御装置の切替時に関しては8月上旬に完了する見通し。

ほかにも各装置の処理能力や処理方式の再点検やスケーラビリティ向上に向けた対策など、様々な面からシステムの見直し、強化を図る。

現在はまだスマートフォンの普及が始まったばかりの段階にあり、今後1、2年でフィーチャーフォンからの移行が本格化するものと見られている。それに伴い、サービス基盤の強化が急務であり、NTTドコモは多額の投資をもって整備を進めるとしている。





【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/一連のネットワーク障害への対策について(PDF)

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