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Google、Androidの最新バージョン2.3(Gingerbread)を正式発表。SDKもリリース

米Googleは6日、Androidの最新バージョン2.3(開発コードネーム:Gingerbread)を正式発表し、SDKをリリースした。また、それに合わせてAndroid 2.3を搭載したGoogleブランドのスマートフォン「Nexus S」も披露している。Nexus Sは「Nexus One」に続く自社ブランドの端末で、12月16日の米国での販売開始を皮切りに、一部の国と地域で発売される。端末の製造は韓国のサムスン電子が担当している。

Android 2.3(Gingerbread)に盛り込まれる改善点や新機能は、これまでに噂されていたものとはやや異なるものの、幅広い分野で多岐にわたる。残念なことにGoogle Musicの発表や、そのサービスへの対応などは無かったものの、基本部分ではAndroid 2.2(Froyo)よりも確実に良くなっているはずだ。

その中から主な点を下に列挙する。
  • UIの変更
  • ソフトウェア・キーボードの改善
  • 電力管理機能の改善
  • タスクマネージャーの改善
  • Internet calling(VoIP/SIP)のサポート
  • NFC(Near Field Communications)サポート
  • ダウンロードマネジメントの改善
  • 動作速度の改善
  • ゲームアプリ周りの機能強化
  • VP8、WebM動画のサポート

ユーザーとして真っ先に気付く変化はUIの改善だろう。Android OSは米AppleのiPhone(iOS)のUIと比較するとややわかりにくい、との批判の声もあったため、よりフレンドリーな仕様に改善されることが求められてきた。今回のAndroid 2.3では大々的に刷新されるとの予測もあり、それが期待された。しかし、実際には期待ほどの変化はないようだ。とはいえ、通知バー、メニュー周りなど、UIの基本部分には手が加えられている。Googleは今回の変更によって、初心者にとってもより理解しやすいものになったとしている。また、UIの動作速度も改善されているようだ。



次に気付きやすいのはソフトウェア・キーボードだろう。これも入力のし易さ、速度などの面で改善が図られた。さらにはテキストのコピー&ペーストの方法もより簡略化されている。



電力管理機能やタスク管理機能の改善も大きいが、特徴的な新機能はInternet calling(VoIP/SIP)とNFC(Near Field Communications)のサポートになるだろう。NFCは近距離無線通信の国際規格のことで、日本で普及しているFeliCaなどの上位規格になる。NFCをサポートすることで、Androidスマートフォンの利用の幅は大きく広がるものと期待される。

さらに、基本的な動作速度の向上の恩恵はユーザーにとってありがたい点。

加えて、ゲームアプリ周りの機能が強化されている。これは対応センサーの追加などの形でも現れている。例えば3軸ジャイロスコープのサポートは、新たなゲームアプリの可能性を開かせてくれる。ただ単に端末を縦横に傾けるだけでなく、x、y、z、3軸方向の複雑な傾きを検出できるようになるため、ゲーム内で3Dオブジェクトのコントロールを傾けるアクションだけで自由自在にすることが可能になるだろう。iPhoneアプリからの移植も増えてくるはずだ。

その他にもVP8、WebM動画のサポートなど、様々な点が詰め込まれたアップデートになる。

概要を掴むには下の公式動画がオススメだ。また、詳細は「Android 2.3 Platform Highlights」で確認することができる。アプリ開発者の方には多くの注目ポイントがあるので、リンク先のページで内容を確認されることをオススメしたい。


【情報元、参考リンク】
Android Developers Blog/Android 2.3 Platform and Updated SDK Tools
Android 2.3 SDK
Android 2.3 User's Guide
GAPSIS/Google、Nexus Sを正式発表。搭載OSはAndroid 2.3 Gingerbread。欧米で12月16日以降に販売開始へ

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