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有機ELからソニー製Super LCDに切り替わった「HTC Desire」が現実に登場へ

台湾HTC製Androidスマートフォン「HTC Desire」のディスプレイが有機ELからソニー製のスーパーTFT液晶(Super LCD)に変更になる、との噂が先月流れたが、この動きが現実として表に出てきた。カナダの通信事業者Telusのウェブサイトから明らかになっている。同社は「HTC Desire」の製品ページの中で、ディスプレイに関して「3.7インチ、HVGA 800×480 Sony Super LCD」と記している。TelusでのHTC Desireの発売日は未定だが、今夏中と見られている。早ければ来月中にもソニー製の液晶が搭載された端末が市場に出てくるかもしれない。

そもそも、HTCが有機ELディスプレイからの仕様変更を検討せざるを得なくなった理由は、韓国サムスン電子の子会社であるサムスン・モバイル・ディスプレイ社の生産能力が需要に追いついていないためだとされている。有機ELディスプレイは、親会社であるサムスン電子が「Samsung Galaxy S」を始めとする複数の端末でも採用している。その上、同社はGalaxy Sを今年中に1,000万台販売する目標を掲げている。最近になって有機ELディスプレイの需要が急激に増加したものと見られており、サムスン電子以外のメーカーへの割り当てが不足気味だと報じられた。当サイトでもこちらの記事でお伝えした。

もちろん、この報道が現状を真に表しているのかどうかは不明だが、実際にSuper LCDに変更された端末がリリースされそうな状況を見る限り、的外れでもないはずだ。

この影響を受け、HTC製端末は「HTC Desire」の他、「Nexus One」「HTC Droid Incredible」も液晶ディスプレイに切り替わるのではないか、と噂されている。

サムスン・モバイル・ディスプレイ社の生産ラインはフル稼働中で懸命に製品を送り出し続けているようだが、現在の供給不足状態が解消されるのは2011年7月以降になる見込み。サムスン電子は約20億ドルを投資し、現在新しい工場の建設を進めており、それが2011年7月に完成予定だ。ラインが整えられ、完全に問題なくフル稼働できるようになるまでにはさらに時間が掛かる可能性があるため、2011年8月からすぐに生産量が増える、というわけでもないだろう。その為、少なくともあと1年弱の間は、有機ELディスプレイを持つ携帯電話端末はサムスン電子製以外では見かける機会が減ってしまうかもしれない。

なお、国内のソフトバンク向け「HTC Desire」が液晶ディスプレイに切り替わるかどうかはまだわからない。カナダのTelus向けだけかもしれないし、状況は不明だ。いずれにしても、切り替わるのであれば何らかの発表が行われる可能性が高い。ソフトバンクのウェブサイトではハッキリと「有機EL」と記されているため、変更の場合には修正作業が必要になるだろう。

UPDATED
Telusのウェブサイトのスペックページの表記から「Sony Super」が消え、「3.7", WVGA 800x480 LCD」に変わっている。

【情報元、参考リンク】
Telus/HTC Desire Detailsページ
Android Police/HTC Desire Headed To Canada On Telus

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