![]() |
| <▲画像:フジテレビジョンが2026年から2030年までの日本でのF1放送・配信の独占契約を締結> |
2025年シーズンまでのF1はスポーツ配信サービス「DAZN」も取り扱っていたため、ファンにとってはフジ系の有料CS放送チャンネル及びそのネット配信サービスとDAZNという2つの選択肢があったが、2026年シーズンから5年間についてはフジテレビが日本国内における独占的な放送・配信権を取得し、F1視聴環境が大きく変わった。
2026年シーズンが始まる前のオフ中にDAZNを解約し、FODへと移行したファンが大勢いたことは容易に想像できたが、実態は見えていなかったし、高額と予想されるF1の放送・配信権をペイできるのかどうかも気になっていた。
実際、フジテレビへの好き嫌いは別として、フジテレビがF1の放送・配信で利益を上げられるかどうかを不安視していたファンは多かったのではないかと思う。大赤字でフジテレビがF1放送から撤退でもした場合、2031年からのF1は日本語コメンタリーで見られなくなる懸念もある。
しかし、今回発表された2026年4月から6月を対象とした決算発表の資料を見る限り、問題はないようだ。
FODはフジテレビの事業ポートフォリオの内、デジタル事業に含められる。そして、デジタル事業にはFODの他、他の配信プラットフォームへのテレビ番組やオリジナルコンテンツの販売、「FNNプライムオンライン」「めざましmedia」の広告販売などがある。
決算資料では配信広告とデジタル事業売上高が分けて記載されている。
![]() |
| <▲画像:決算資料より。配信関連 配信故国とデジタル事業について> |
デジタル事業の売上高は、僅か3カ月間だけでも約81億7100万円を記録している。
前年同期(2025年4月~6月)は約51億6700万円、前々年同期(2024年4月~6月)は41億3100万円だ。
この売上高には他の配信プラットフォームへの番組販売なども含まれるため、必ずしもFODだけに絞り込むことはできない。しかし、仮にF1効果を無視した場合の売上高を過去2年の推移と同等レベルと考えると、約10億円の売上増に留まるだろう。であれば、約30億円の売上増の内、約20億円分はF1効果と言えそうだ。
F1ファンが継続してFODに入り続けた場合、第2四半期、第3四半期、第4四半期も前年同期比で約20億円分の増加が見込まれるため、年間では約80億円となる。
F1の放送・配信権の費用は天文学的なレベルだと推測されているが、F1だけでFODの売上が年間で約80億円増を達成できるのであれば、問題なくペイできそうだ。
なお、決算資料を見ても、放映権料がどこに仕分けされているのかは分からなかったが、全体の足を引っ張って赤字に落とすようなことにはなっていない。そして事業としてしっかりと成立するのであれば、2031年以降のF1の放送・配信についても心配せずに済む。
FODは今シーズン前半の大半のグランプリでフリー走行の無料配信を行っていたため、私自身一F1ファンとしてFODの状況を心配していた。DAZNから移行せずに有料視聴そのものを止めてしまったファンが相当多いかもしれないと。だが、そうでもなかったようだ。
逆に、余裕があるのなら、来シーズンからのF1プランの値下げに期待したい。今のF1プランの料金はあまりに高いと思う。FODのF1プラン一つのコストで、「Hulu」「Disney+」「Netflix」「Amazonプライムビデオ」に全部加入できる。もちろんF1ファンにとってのF1は映画、ドラマ、アニメなどと比べられるものではないことは重々承知している。とはいえ、単純に高い。
せめて月額2,980円くらいに下げて欲しいが、料金についての不満の声をSNSであまり見かけないので、もしかしたらF1ファンの多くは料金に関する不満は特にないのかもしれない……。



