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<▲画像:ソフトバンク代表取締役社長 宮川氏> |
一方、携帯電話サービスを変更したくないと考えるユーザーも多いと思う。特にドコモ、au、ソフトバンクという3大キャリアを利用しているユーザーの場合は顕著な傾向だと思う。
3大キャリアの場合は10年以上の間、家族複数人で継続利用しているようなユーザーが多いだろう。その場合、なかなか他社に乗り換えにくいと思うし、残れば料金の値上げの影響も必然的に受けてしまう。
ドコモとauは、新しいプランにおいて基本的には値上げの方向に踏み切った。付帯するサービスや特典が豊富なので、人によっては必ずしも値上げとは言えないが、条件付きでの値上げ・値下げ判定を考えなければならないという時点で面倒臭いプランになったことは間違いない。
もちろん従来プランを継続している間は何の問題もない。
とはいえ、このような動きがソフトバンクにも波及する可能性は十分に考えられ、ソフトバンクユーザーは気になる所だろう。
しかし、ソフトバンクは5日に開催した2026年3月期 第1四半期の決算説明会の場で、代表取締役社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏が、ひとまず現時点では料金プランの値上げを考えていないことを明らかにした。
その背景には我々一般ユーザー向けのコンシューマー事業の好調さが挙げられている。ソフトバンクは法人向けサービスで苦戦しているようだが、コンシューマー事業については通期増益に向けて順調に推移している上、そもそもMNP(他社からの乗り換え)には強いという。
加えて、格安SIM相当の料金プランを展開している「LINEMO」、ソフトバンクとLINEMOの間に位置する「ワイモバイル」という、3ブランド体制が上手く機能しているようだ。ただ、LINEMOもワイモバイルも通信速度がかなり速いので、個人的にはそこで満足するユーザーの方が多いのではないか、とも思う。
とはいえ、まずLINEMOやワイモバイルに加入したユーザーが後にソフトバンクへ移るというパターンは順調なようで、この環境をキープしたいという。
ただし、正直な考えとしては値上げをしたい気持ちがあるという。一方で、ユーザーに値上げが受け入れられるかどうかは分からないという。実際、値上げによってユーザーが離れた場合は、全く意味のない値上げになってしまう訳で、判断の難しい問題だろう。
いずれにしろ、当面はソフトバンクの値上げはないように見えるため、ユーザーにとっては一安心といっていいだろう。