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【市場調査】通信サービスシェアはMNOではドコモが約35%、格安SIMではIIJが約21%でトップ

総務省は22日、「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和5年度第3四半期(12月末))と題した資料を公開した。

移動系通信の契約数の推移
<▲画像:移動系通信の契約数の推移>

これは同省が電気通信事業者からの報告等に基づき、電気通信サービスの契約数及びシェアについて取りまとめたもの。

それによれば、まずモバイル通信(移動系通信)の契約数は全体で2億1,888万に上る。これは前期比で+1.5%、前年同期比では+5.4%。携帯電話の契約数としては2億1,873万となっている。

このうち、5G契約の数は8,651万、3.9-4Gの契約数は1億2,088万。

5G契約が前年同期比で+37%、3.9-4Gの契約数が前年同期比で-7.1%という数値からも分かる通り、近年は5Gスマートフォンの普及が進み、4G LTEスマートフォンが減り、5Gスマートフォンが増えていることが確認できる。

3G・4G LTE・5Gなどの各契約数の推移
<▲画像:3G・4G LTE・5Gなどの各契約数の推移>

なお、現状では携帯電話の契約数全体に占める3.9-4G携帯電話の比率は55.2%と、まだ過半数は非5G端末であることも分かる。

次にモバイル通信サービスの事業者別シェアだが、これは通信インフラを自前で構築してサービスを提供している通信キャリア(MNO)と、通信キャリアから回線を借り受けてサービスを提供しているMVNO(一般的にはその多くが「格安SIM」)を全て含めての全体と、MVNOのみとで分けて紹介されている。

移動系通信の契約数における事業者別シェアの推移
<▲画像:移動系通信の契約数における事業者別シェアの推移>

全体でのシェアを見ると、通信キャリア(MNO)が依然として強く、NTTドコモのシェアが34.9%でトップに立つ。微減傾向ではあるが、やはりドコモのシェアは圧倒的。2位は「au」のKDDIグループの26.8%、3位はソフトバンクの20.4%だ。

第4の通信キャリアとして先行3キャリアから遅れて参入し、目下インフラ整備を積極的に楽天モバイルのシェアは2.6%。一気阿世には行かずとも着実にシェアを増やしている。

一方、携帯電話全体で見た場合のMVNOのシェアは15.2%で増加傾向にある。

そして、そのMVNOは、契約数としては3,322万件で、前年同期比では15.5%と成長している。ただし、この数字には通信モジュールタイプも1,191万件含まれていて、SIMカード型は1,610万件。どちらも契約数が3万以上のMVNOサービスの場合。

MVNOサービスの契約数の推移
<▲画像:MVNOサービスの契約数の推移>

SIMカード型のMVNOの事業者別シェアは、「IIJmio」を展開するインターネットイニシアティブ(IIJ)がトップで21.3%、2位はNTTドコモ(旧NTTレゾナントに係るもの。すなわち旧「OCN モバイル ONE)で10.4%、3位は「mineo」のオプテージの8.7%、4位は富士通の5.7%、5位は「イオンモバイル」のイオンリテールで4.7%となっている。

IIJがシェアを伸ばす一方で、旧OCN モバイル ONEは徐々にドコモの低価格プラン「irumo」への移行や他の格安SIMなどへの乗り換えが進んで減少傾向にあるため、いずれはmineoやイオンモバイルなどがより上位に上がってくるかもしれないが、直近ではIIJが強い。

SIMカード型の契約数における事業者別シェアの推移
<▲画像:SIMカード型の契約数における事業者別シェアの推移>

昨今の物価高の影響もあり、今年はさらに楽天モバイルや格安SIMが伸びると予想されるが、通信キャリアもサブブランドや低価格プランを展開しているため、実際のところは分からない。

情報元、参考リンク
総務省/プレスリリース

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