格安SIMの日本通信とドコモの音声卸料金の協議が合意に至る。原価ベースで調達へ

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格安SIM/スマホサービスの先駆けである「b-mobile」やそれに続く兄弟ブランド「日本通信SIM」など、格安の通信サービスを手掛ける日本通信は2日、NTTドコモ(以下、ドコモ)と音声卸料金に関する協議で合意に至ったと発表した。

日本通信は「MVNO」として、回線インフラは通信キャリアから借り受け、通信サービスを提供している。具体的にはb-mobileではドコモとソフトバンク、日本通信SIMではドコモの回線を使っている。

昨今の菅義偉首相による携帯電話料金の引き下げ政策を受け、通信キャリアのサービスの料金が下がり、その余波は格安SIM/スマホ市場にも及び、各社が値下げせざるを得ない状況にある。今や格安SIM/スマホは、市場そのものが壊滅しかねない厳しい環境へと突き進みつつあり、その中でも競争力を維持するためには、回線インフラを借り受ける際の、いわゆる卸コストが鍵を握ってくる。

回線インフラの利用料を抑えられれば、それだけ安く通信サービスを提供できる余地が生まれ、利益を確保できるが、そうでなければ安価な料金を提示できないし、薄利多売にも限界はあり、一定規模の回線契約数を確保できない事業者はサービス終了へと至ることが予想される。

日本通信はこれまでドコモと音声卸契約について料金の協議を行ってきたが合意に至らず、一昨年11月15日には総務大臣裁定を申請していた。その後、昨年6月30日に総務大臣裁定が下され、ドコモからの音声卸料金は原価ベースで設定するものとされた。ところが、この裁定によって、実際に6カ月以内に新料金を定めることとされていたものの、期限内には実現せず、協議不調となっていた。それが今回、2月1日に新料金に関する合意に至ったということだ。

なお、原価ベースというのは、「能率的な経営の下のおける適正な原価に適正な利潤を加えた金額を超えない額」とされており、ドコモが全く利益を得られない、というものではない。

日本通信は今回の合意によって音声通話サービスを原価ベースの卸料金で調達できるようになったため、これまで以上に魅力的なサービスの提供に努めていきたいとしている。

また、新料金は総務大臣裁定がなされた昨年6月30日に遡及して適用されるため、同社の2020年の3四半期連結累計期間(2020年4月から2020年12月)において、3億1,800万円の原価低減の影響が生じる見込みだとしている。

日本通信はドコモの月額2,980円で月間データ量が20GBのプラン「ahamo(アハモ)」の発表を受けて、「合理的20GBプラン(今は16GB)」を月額1,980円で提供開始している。このプランはahamoのサービスイン後は月間20GBになるが現在は16GBで、音声通話は国内通話70分の無料特典がついている。

楽天モバイルが使用データ量によって変動する段階制の定額プランを発表し、1GB以下なら無料、1GBから3GBまでなら980円、20GBまでは1,980円、それ以上は2,980円と、非常に安価なので、それと比較すると格安SIM/スマホ各社のサービスは料金だけについて言えば厳しい状況だが、現時点では楽天モバイルの自社インフラエリアはまだ狭く、ドコモの回線の方が圧倒的にカバーエリアが広いという利点もあり、格安SIM/スマホ各社が競える要素はまだまだある。とはいえ、楽天モバイルも自社インフラエリア外ではau回線のローミングを利用しているので、月間5GBまでなら問題ないので、格安SIM/スマホ各社から見て決して侮れない存在であることは確か。

しかし、日本通信は格安SIM/スマホサービスの草分け的存在であり、やはり今後のサービス展開にも期待したいところだ。

【情報元、参考リンク】
b-mobile公式サイト
日本通信/プレスリリース
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