Androidニュース&アプリ情報メディア

【一条真人的Androidライフ】第101回:iPhone 7片手にサンマでも食べよう

「iPhone 7」の「Apple Pay」が動きだし、Suicaの登録だかでJRのサーバーが落ちたという秋の日。僕は渋谷の焼魚食堂でサンマ定食でも食べたいと、のどかに思っていた。

多くのiPhoneユーザーは「Suicaが使えるようになって便利!」なんていう楽しいキモチでApple Payのことを考えているのだろう。

<▲図:日本ではじめてブロガー向けに説明イベントを開いたアメックス>

さて、このApple Payはクレジットカードを登録して使うことができるのだが、やはりAppleは電車代のような細かいところではなく、クレジットカードでの購入による収入(手数料)をメインに考えているのだろう。それはそうだ。日本以外の国向けのモデルではSuicaに対応などしていない。

しかし、アメリカならともかくクレジットカード社会ではない日本では、そのままでは積極的にiPhoneでApple Payをあまり使ってくれそうにない。そんな多くの日本人をトラップするための罠がSuicaなのではないだろうか? まあ、それはかなり見え見えなことなので、多くの人はわかっていることだろう。

今回のApple Payでは使えるクレジットカードの複雑さも話題になっていて、多くの人が「僕のカードは使えない」と悲鳴を上げている。アメックスカードもアメックス発行のものは使えないという。

逆に通信キャリアのカード、ドコモ、au、ソフトバンクのカードは使える。僕はこれは一つのトラップではないか? と思ってしまう。素直に通信キャリアでiPhoneを使っているような人は、必要であれば通信キャリアののカードをつい作ってしまうのかもしれない。

Appleはこのような金融部分でも自分が影響力を行使できるコトをアドバンテージにして、何かをしようとしているのではないか? という気がする。そうでなければ、あんな妙なセレクションにはならないだろう。

僕は最近、アメックスやペイパルというマネーカンパニーのブロガーイベントに参加した。アメックス、ペイパルはこのようなイベントを開催するのは初めてなのだという。彼らはデジタルマネーのバトルに備えているのではないか? と思う。
「アメリカンエクスプレスがターゲットにする「ネオ・ポテンシャリスト」って何だ?」
ペイパルユーザーミーティングに参加してきた(動画追加)

近年、通信キャリアがカードなどを発行したりしていたのを見て、何をしているんだろう? という感じだったが、Apple Payはそれらをさらに束ねることを目指すサービスだ。

スマホの次のバトルはデジタルマネー絡みなのは「マネーフローの支配」か? とも思うが、Appleはその最終的な勝者の有力候補の一つなのかもしれない。

<▲図:主にeBayと結びついて成長したペイパルは次に何を目指すのか?>


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

「一条真人的Androidライフ」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件