Androidニュース&アプリ情報メディア

【取材レポート】自動整理機能付きの写真・動画保管庫「おもいでばこ」新モデル発表会2 〜新モデルPD-1000シリーズの特徴〜

前回の記事では、「おもいでばこ」という製品がどのような時代背景の中、どのような目的を持って生まれてきたのか? そしてどのように歩んできたのか? ということを紹介してきたが、今回は新モデル「PD-1000」シリーズの話だ。

おもいでばこの新モデル「PD-1000」シリーズ

《新モデル PD-1000シリーズ》

ここからは再び根本氏にバトンタッチ。「写真を見返す」という体験の価値を向上させるために「フルモデルチェンジ」した製品が今回の新モデル「PD-1000」シリーズだ。ハードウェアを一新していることが大きなポイントで、製品ラインナップはハードディスク容量が1TBの「PD-1000」と2TBの「PD-1000-L」の2つとなっている。

「おもいでばこ」新モデルのラインナップと主な特徴

従来モデルでも、これまで色々な機能をつけたり、高速化を図ったりと改善を行ってきたが、ユーザーのさらなる要望に応えていくためには、ハードウェアの抜本的な変更が必要な状況となっていた。そこで今回の新モデルでは、ハードウェアが刷新された。

新モデルのポイントは主に3点。

一つ目は「よりパワフルに」ということで、前述の通り、ハードウェアを刷新し、アーキテクチャを変えたことだ。初代の「おもいでばこ」は5年前の製品ということもあり、動画を快適に視聴できるようにするためにブルーレイディスクプレーヤーのアーキテクチャを採用していた。それが今回は、タブレットベースのアーキテクチャとなっている。タブレットベースのアーキテクチャを採用することで、より大量の写真管理ができたり、スムーズな処理が可能になった。しかも、筐体の小型化も実現できた。

「おもいでばこ」がこれまでブルーレイディスクプレーヤーのアーキテクチャを採用していた、ということ自体驚きだったが、新たにタブレットベースのアーキテクチャに変更した、ということもやはり驚きだった。しかし、タブレットベースのアーキテクチャを採用したということで、今後の機能拡張がやりやすくなったように感じるので、ユーザーにとってはその意味でも嬉しい変更かもしれない。

タブレットのアーキテクチャを採用することで小型化、パフォーマンス向上など様々な利点が

アーキテクチャ変更によって、新モデルでは、テレビでの閲覧時はもちろん、Wi-Fi接続したスマートフォンからの閲覧時も動作が圧倒的にスピーディになっている。体験してみると分かるが、文字通り「圧倒的」だ。新モデルを体験すると、従来モデルには戻れないと思う。

写真やスライドショーを閲覧する際の見た目、演出も良くなっている。従来モデルはブルーレイディスクプレーヤーのアーキテクチャを使っていたことで、動画再生こそスムースで申し分なかったが、写真閲覧時の演出、エフェクトなどには物足りなさがあったし、ユーザーからもそういう声があったという。この点については根本氏自身、悔しかったそうだ。そこで、今回はこの点にもこだわっている。筆者も体感してみて思うが、新モデルと比べると、従来モデルは「単に写真を閲覧できるだけ」に過ぎなかった。しかし、今回は写真表示のエフェクト、演出が豪華になっているので、写真をめくっていく操作自体が、とても気持ちよくなっている。表示エフェクトが垢抜けた感じだ。

二つ目のポイントはサイズダウン。

体積で見ると従来モデルの約46%という大幅なサイズダウンを実現し、コンパクトな筐体となった。しかも、1TBモデルに加えて、2TBモデルを用意し、最大で40万枚の写真・動画の管理が可能だ。従来モデルでは最大12万枚までだったので、3倍以上に増えている。しかも、小さくてもパワフルなエンジンを積んでいるので、多くの写真を入れても十分なパフォーマンスで動く。

根本氏の「おもいでばこ」には約21万枚の写真が入っているそうだが、それでも約半分の空き容量があるという余裕さだ。従来モデルでは最大12万枚だったので、写真が全部入らなかったことが悩みだったという。

約半分のサイズにコンパクト化

従来モデルよりもさらに大容量の2TBモデルも投入し、最大40万枚の写真管理が可能に

そして、新モデルはWi-Fi(無線LAN)を内蔵した。従来モデルではUSB接続型のWi-Fiドングルを装着する必要があったので、USB端子をWi-Fiドングルで塞いでしまう形だったが、今回は内蔵させたのでそういう問題も解消。

ついにWi-Fi機能を内蔵。Wi-Fiドングルは不要に

このWi-Fi機能内蔵に関することが三つ目のポイントだが、その前に、ネットワーク対応に関する補足を。

実はコンピュータ関係に詳しいユーザーの方々からは、外出先からスマートフォンなどでアクセスできるようにして欲しい、という要望が上がっていたのだという。それは筆者も思うので、実際、かなりの数の声があったのではないかと思う。ただ、この点については今回の新モデルでも対応していない。「できないからやっていない」訳ではなく、シニアの方だけでなく若い方でもパソコンなどのIT機器に詳しくない方の場合、「外からアクセスできる」ということ自体が良く分からない、とか、そもそも何となく怖い、という印象を持ってしまうからだということだ。そのため今回は導入していないが、今後もできない、ということでもない。

ニーズがあること自体は重々承知しているそうで、「おもいでばこ」らしい優しい使い方、分かりやすいやり方でできるように導入したい、と考えているとのことだ。今後に期待したい。

そして三つ目のポイントだが、従来モデルにはなかった新機能の「おもいでばこスポット」だ。

従来モデルでは、スマートフォンやタブレットから「おもいでばこ」内の写真を見るためには、Wi-Fiドングルのほか、Wi-Fiルーターも必要だった。バッファロー製品でいえば「エアーステーション」だ。それが新モデルでは不要になった。「おもいでばこスポット」機能をオンにすると、「おもいでばこ」がWi-Fiルーター代わりになり、スマートフォンやタブレットを直接Wi-Fi接続できるようになる。そのため、Wi-Fiルーターを持っていない方でもスマートフォンやタブレットからのアクセスが可能になるというわけだ。

従来はWi-Fiドングルを「おもいでばこ」のUSB端子に付けた上で、家にWi-Fiルーターも必要だった

しかも、この機能は「おもいでばこ」の写真閲覧などに限られない。

実は「おもいでばこ」の背面にある有線LANポートに固定回線を繋げて、アクセスポイントとして使うこともできるようになっている。そのため、家にWi-Fiルーターがない方は、「おもいでばこ」をWi-Fiルーターとしても利用できるので、写真・動画保管庫との一台二役として活用可能だ。もちろん、Wi-Fiルーターを持っている方は、家のWi-Fiルーターに繋げればいいだろう。

Wi-Fiルーター要らずで、「おもいでばこ」にWi-Fiで直接繋ぐことが可能に

また、新モデル登場にあわせてAndroid、iOSアプリもアップデートされた。

さらに今後、Macからの取り込みにも対応する予定となっている。従来、Windows向けには取り込みツールのソフトウェアが提供されていて、Wi-Fi経由でWindows PCから「おもいでばこ」に写真を転送できていたが、新たにMac向けのツールも開発中とのこと。Macユーザーにとっても便利なアイテムになりそうだ。

Android、iOSアプリは既にアップデート版が配信中。Mac対応は今後の予定


次回に続く。




下はAmazon.co.jpでの商品リンク。

 


【情報元、参考リンク】
「おもいでばこ」公式サイト

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件