Androidニュース&アプリ情報メディア

【端末レビュー】ソフトバンクとイーモバイルに両対応したルーター「Pocket WiFi 203Z」(GL09P)第1回目:概要、本体

ソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)とイー・モバイルの両通信サービスを利用することのできるモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi SoftBank 203Z」(ZTE製)を約1ヶ月間使ったレビューをお届けしたい。

Pocket WiFi SoftBank 203Z

まず、この203Zはイー・モバイルからも「Pocket WiFi GL09P」の名で販売されており、基本的にハードウェアや機能面での違いはない。ただ、今回使った端末はソフトバンク側の203Zなので、一応その点は最初に記しておきたい。


《概要》

203Zの特長は大きく分けて2つある。一つはソフトバンクとイー・モバイルのネットワークを両方とも利用できる点。もう一つはバッテリー容量が5,000mAhと大きいことだ。

利用できるネットワークはAXGPの2.5GHz帯(サービス名では「SoftBank 4G」)とLTEの1.7GHz帯(サービス名では「EMOBILE LTE」)、W-CDMA(3G)の1.5GHz帯と1.7GHz帯(ソフトバンクが1.5GHz帯、イーモバイルが1.7GHz帯)。さらに公衆無線LANサービスも利用できる。このSoftBank 4GとEMOBILE LTEに両対応している点が大きな魅力で、203Zはこれらのネットワークを自動的に切り替えて接続してくれる。

ソフトバンクとイー・モバイル、双方に繋がるエリア下にいる場合の優先接続順位は4G、LTE、3Gとなっている。

そしてバッテリー容量が5,000mAhと大きいため連続で最大約14時間程度の通信が可能だ。この数字はモバイルWi-Fiルーターの中では大きな方であり、モバイルデータ通信のメイン回線に使うには十分安心できるスタミナだ。また、朝から晩まで普通に使う分にはバッテリーが余ることも考えられるので、余ったバッテリー容量を何かに使いたい、という要望に応える機能として外部給電機能が用意されている。203Zをモバイルバッテリーとして機能させ、スマートフォンなどへ給電可能だ。

そのほか主なスペックを確認すると、ボディサイズは約110.2×67.7×18.7mm、重さ約168g、カラーバリエーションはブラックのみ、Wi-FiはIEEE802.11b/g/n準拠で、Wi-Fi機器の同時接続可能台数は14台、ディスプレイサイズは約1.4インチ、連続待機時間は約900時間など。


《パッケージ、本体》

パッケージには203Z本体、ACアダプタ(ZECAP1)、microUSBケーブル(ZEDA1)、マニュアル類、保証書、無線LAN初期設定シールが入っている。無線LAN初期設定シールには工場出荷時設定のSSIDとWPA Keyが記されている。

パッケージと本体

本体は最近のモバイルルーターにしてはやはり大きいし、重い。鞄に入れて持ち歩く分には構わないが、ポケットに入れると存在感を感じる。欲を言えばもう少しスリム化してほしいが、モバイルバッテリーも兼ねていると考えれば、納得できるかもしれない。

左から順にELUGA P(P-03E)、203Z、iPhone 5。
ELUGA PとiPhone 5にはカバーをつけているが、スマートフォンと比べてのサイズ感はある程度伝わると思う。


ディスプレイは約1.4インチで、タッチ操作には非対応。操作はディスプレイの右側に配置されたタッチキーを使って行う。「戻る」「▲」「▼」「ENTER」という4つのキーが縦に並んでいて、これらのキーをタッチしてメニューを操作する。レスポンスは若干もたつくときもあるが、普段モバイルWi-Fiルーターはあまり弄らないと思うので、それほど気にはならないと思う。

左は4G接続時、右は3G接続時。ディスプレイの右にタッチキーがある。


前面はカバーされているので表面は光沢感がある。一方、側面・背面はマットな質感で滑りにくくなっている。

背面はマットな質感で滑りにくい

外部接続端子はmicroUSBとフルサイズのUSBの2つを備える。一般にモバイルバッテリー機能を持つモバイルWi-Fiルーターは充電・通信用のmicroUSB端子を外部給電時にも兼用で使うものが多いが、この203Zは給電用の端子を別に持っている。しかもフルサイズのUSBなので、スマートフォンに同梱されているmicroUSBケーブル(micro-フルサイズ)をそのまま使えるのはありがたい。

203Zの表記とmicroUSB端子、電源キー。電源はスライド式になっている。

側面にフルサイズのUSB端子を持つ。この端子を使って外部出力し、スマートフォンなどへ給電できる。 

INFOボタン、USIMカードスロット、microSDカードスロット、Restartボタンがある。
Restartボタンはペン先などで押すタイプ。

もう一方の側面には何も無い

RestartボタンはmicroSDカードスロットのキャップ下にある。このボタンを押すと端末を再起動できるわけだが、実は今回約1ヶ月使った中で、何度か端末がフリーズしたことがあった。その際、電源キーでのオフができず、Restartボタンを使うことになったのだが、ペン先などの細い棒状のものが必要になるので、この点は厄介かもしれない。電源キーでのオフが効かないときにはRestartボタンを約3秒押すと再起動できるようになっている。

操作レスポンスと安定性について、若干気になったので今後のファームウェア・アップデートでの改善に期待したいところだ。

また、203ZはmicroSDカードスロットを備え、最大32GBまでのmicroSDカードを利用することも可能となっている。

下に掲載した写真のようにUSB端子を使ってスマートフォンを充電することもできる。他のモバイルWi-Fiルーターではルーターとスマートフォン、microUSBケーブルの間に変換ケーブルを介す必要があるものも多いので、ケーブル一本でスマートフォンを充電できるのは便利だ。

203Zをモバイルバッテリーとして使い、スマートフォン等を充電できる。

次回以降で機能、実際の速度チェックなどを紹介したい。

【情報元、参考リンク】
ソフトバンクモバイル/Pocket WiFi 203Z製品紹介ページ
イー・モバイル/Pocket WiFi GL09P製品紹介ページ

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件