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急激な需要増に供給が追いつかない有機ELディスプレイ。HTC Droid Incredibleも有機ELからSuper LCDに切り替えへ

台湾HTCが「Nexus One」と「HTC Desire」に続き、「HTC Droid Incredible」も仕様変更するとの噂が広まっている。前2機種は初期モデルでは韓国Samsung Mobile Display社製の有機ELディスプレイを搭載していたが、今ではソニー製のSuper LCDに切り替わっている。

これはSamsung Mobile Display社の生産・供給能力が現在の需要を満たせる状況にないからだとされている。そのため、HTCに限らず、有機ELディスプレイの入手が困難になり、結果的に端末の生産が滞ってしまう問題が生じた。問題を解消する為、Nexus OneとHTC DesireはディスプレイをSuper LCDに変更し、新たなモデルが現在は流通し始めている。国内に関してもソフトバンクは有機EL搭載HTC Desire(X06HT)の販売を終了し、今月下旬よりSuper LCD搭載端末X06HTIIの販売を開始する。

実は当初からHTC Droid Incredibleも切り替え対象と噂されていた。しかし、実際には有機ELディスプレイ搭載のまま据え置きとされ、在庫不足問題も解消されないまま過ごされてきた。

HTC Droid Incredibleはハイスペック端末として米通信事業者Verizon Wirelessの人気スマートフォン「Droid」シリーズに名を連ね、発売直後に人気が殺到して瞬く間に完売。入手困難な状況が長い間続いてきた。継続的な端末供給ができなかった理由は、有機ELディスプレイの入手問題にあったとされている。

今回流出した資料によれば、今月後半にはSuper LCDに切り替わったモデルがリリースされ始めるようだ。事実であれば近いうちに正式に発表されるだろう。



Samsung Mobile Display社は激増した需要を満たすために新たな工場建設を進めているが、新工場が完成するのは2011年7月の予定。ラインがフル稼働し始める時期は当然それ以後のことになる為、市場に有機ELディスプレイが満足に流通し始めるのは2012年になる見込み。ただし、韓国LG電子も2010年後半に有機ELディスプレイの量産を開始する予定。

現在の市場シェアは約97%をSamsung Mobile Displayが掌握。また、2010年の市場規模は2009年の約2倍にあたる10億ドルに拡大している。2011年にはさらに大きく拡大する見込み。なお、Samsung Mobile Display社は新工場が稼動後、3インチサイズのパネルベースで月産3000万枚の生産能力に達する。LGは今年第4四半期に月産25万枚、2011年第2四半期に同150万枚に引き上げられる予定。

【情報元、参考リンク】
intomobile/Droid Incredible switching to SLCD screens

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