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Fitbit、心房細動(不整脈の一種)の検出技術を開発し、FDAから認可!米国で導入へ

米Google傘下でスマートウォッチ、アクティビティトラッカーなどを主に手掛けるFitbitが開発した「心房細動」(「不整脈」の一つ。「AFib」)の検出技術が米国の食品医薬品局(FDA)からの認可を受けたことが米国時間11日にGoogleから発表された。心房細動の兆候を検出することが可能な「PPG」(光電式容積脈波)アルゴリズムを用いた機能が今後、米国でFitbitのデバイスへ搭載されていくことになる。

「心房細動」の兆候を手軽に検出可能へ
<▲画像:「心房細動」の兆候を手軽に検出可能へ>

具体的には、Fitbitのデバイスに投入される予定の新機能「Irregular Heart Rhythm Notifications」(不規則な心拍数通知機能)内に今回の技術が導入される。

心房細動は不整脈の一種で、全世界で約3,350万人が発症しているという。

心房細動は脳卒中のリスクに繋がるとも言われており、決して無視できないものだというが、厄介なことに自覚症状がなく発見が困難な場合があるという。

今回FitbitがFDAの認可を受けたPPG AFibアルゴリズムでは、対応するスマートウォッチやアクティビティトラッカーがユーザーの心拍数を計測する中で心房細動のリスクを評価し、万一、心房細動の恐れのある何らかのサインを見つけた場合には通知してくれる。

ウェアラブルデバイスでの心拍数データの活用範囲が拡大へ
<▲画像:ウェアラブルデバイスでの心拍数データの活用範囲が拡大へ>

そもそも心臓が動くときには人間の体を巡る血管は血液の量の変化に応じて拡張/縮小する。Fitbitのデバイスに搭載される光学式の心拍センサーでは、その変化を手首で検出して心拍数を計測している訳だが、そのデータから心房細動の兆候を見つけるという。

Fitbitが開発したPPG AFiBアルゴリズムの臨床実験は2020年に開始され、5カ月間で455,699人もの参加者の心拍数データが登録され、検証された。結果、Fitbit PPG AFibアルゴリズムでの心房細動の検出精度は98%に達することが分かった。

心房細動は常時起こるわけではなく散発的に発生するようであり、検出に向いた状態や時間帯は、基本的には睡眠中や体が止まっているとき、安静時になるようだ。

単に心拍数を計測できるスマートウォッチやアクティビティトラッカーは様々なメーカーから数多くリリースされているものの、大抵は自分自身の普段の心拍数を把握できる、という意味に留まる。しかし、Fitbit PPG AFibによって心拍数データを一歩進んだ形で活用できるため、この機能は将来のFitbit製品の大きな魅力になりそうだ。

情報元、参考リンク
Google/プレスリリース
Fitbit/Irregular Heart Rhythmについて
Amazon/Fitbitストア

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