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携帯各社、災害用音声お届けサービスの提供を終了へ。代替手段は「+メッセージ」など。災害用伝言板は継続提供

NTTドコモ(以下、ドコモ)、KDDI、沖縄セルラー、ソフトバンクは26日、災害発生時に、音声を録音したメッセージデータをパケット通信(データ通信)を介して送ることができるサービス「災害用音声お届けサービス」の提供を2022年3月31日をもって終了すると発表した。

<▲図:参考イメージ(ソフトバンクより)>

本サービスは2012年3月31日にスタートし、翌2013年4月1日からは携帯電話事業者4社による相互利用も開始となっている。

そもそも大規模災害が発生すると、基地局設備等のインフラの損傷、急激に増加する安否確認等のための電話需要によって、電話が繋がりにくくなる状況が発生しがちだ。そうした状況下において、音声回線を使った通話の代わりに、パケット通信を介して安否等の情報を声を録音したメッセージとして相手に届ける、という需要を満たすためにサービス提供されてきた。

しかし、昨今では音声メッセージ、動画などをパケット通信を介して送信できるサービスは数多く存在している。さらには災害用音声お届けサービス以上の内容を届けられるサービスも普及しているとのことで、来年の3月末での提供終了を決めたという。

サービスの提供終了はドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル、4つの通信キャリアで共通したものだが、auの5Gサービスのユーザーに関しては半年早い2021年9月30日をもって終了となるので注意して欲しい。auの4Gユーザーは2022年3月末までだ。

とはいえ、災害時に急遽代替手段を探す、というのも難しいと思う。いくらSNSなどで可能だとはいえ、それこそ家族・友人・知人、会社などの組織内で共通手段の周知を図っておかなければ、メッセージを送っても一方的なものとなり、聞いてもらえない懸念もある。

携帯各社は、少なくとも「+メッセージ」(読み:プラスメッセージ)が代替手段として利用できるとしている。もちろん他に使いやすい手段、サービスがあれば、それを使っても構わないし、できれば一般のサービスも利用準備をしておく方がいい。

いずれにしても、平時に一度、家族・友人・知人、会社の同僚など、安否情報のやり取りを行う可能性のある者同士で代替手段を試しておきたい。災害発生時になって初めて使うとなると、送信方法が分からないとか、聴き方、開き方が分からないといったトラブルが起きかねない。

そして安否情報の伝達に関しては、今後も「災害用伝言板」は継続提供されるため、災害用伝言板の併用も重要だ。

情報元、参考リンク
NTTドコモ/プレスリリース
KDDI/プレスリリース
ソフトバンク/プレスリリース
ワイモバイル/プレスリリース

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:1 件
  1. <編集後記>
    記事でも書きましたが、災害用伝言板の他に何か一つ、二つ、安否情報の連絡手段を家族内で決めておく、そして実際に試しておく、ということはとても重要ではないかと思います。地震、台風、豪雨、大雪など、大規模な自然災害が毎年起きていますからね。本当は災害がなければ一番なのですが……。発生前に、少しでも準備を整えておくことで少しでも被害を抑えられれば、と思います。

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