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【EXPANSYS SIMフリー情報局】第55回:EXPANSYS JapanのEmi、日本から香港へ。初めての海外生活 パート3 ~春節~

今回は「初めての海外生活」シリーズのパート3です(パート1はこちらパート2はこちら)。少し遅くなりましたが、GAPSIS読者の皆様、明けましておめでとうございます。えっ、遅い? でもまだ香港は、明けてない! そうなんです、こちら香港は旧暦の1月1日を元旦としてお正月を迎えるため、毎年日にちが異なり、今年は2月19日が旧暦の元旦になるんです。

明けましておめでとうございます!

中国では「春節」と呼ばれ、休暇は一週間以上続くようですが、香港は2月19日の元旦と22日までの三が日を合わせた4日間が祝日となっています。とはいえ、この時期、個人的に休みを取る人が多く、クリスマスの休暇が明けたら、気分はお正月の準備一色。昨年は1月31日だったので今年は20日も違います。すでに年末年始を日本で過ごした私は、クリスマスにはすでに始まっていた年末モードから2ヶ月も経ってしまい、すでに疲れています。さて、今回は、この旧正月を迎える準備中の香港をご紹介します(※編集部より:原稿執筆時点では2月11日です。公開が遅くなり、申し訳ございません)。


≪1. 街中≫

EXPANSYSの香港オフィスがあり、私が住む新界地区は、外国人は少数で、かなりディープな香港生活を味わうことのできる地域です。クリスマスや旧正月といったイベントがあっても、観光客や外国人の多い国際化された九龍や香港島に比べると、正直、デコレーションなどはダサめです。

左写真:モールにはひときわ大きな羊のディスプレイが置かれます。
右写真:夜はこんな感じ。


ちなみに下に掲載した写真は、新界のショッピングモールのクリスマスデコレーションです。

新界のショッピングモールのクリスマスデコレーション

エスカレーターは飾り付けられ、ホテル、スーパーなどに今年の干支羊のディスプレイが。



≪2. 家の中≫

香港には「年二十八(ニンヤアパッ)洗邋遢(サイラッタ)」という俗語があります。

新年早々掃除をすることは福を掃き出すことになって縁起が悪いとされているので、旧暦の2月16日(年二十八)には大掃除をしておかなければならないというわけです。新しい年をきれいに片付いた部屋で迎えたいというのはどこの国でも同じ気持ちなのかもしれません。この時期のスーパーや日用雑貨店などは、お正月用の食料品や飾り物に混じって、大掃除に必要な商品を集めたコーナーを設置し、買い求める人で賑わっています。



≪3. 食べ物≫

大晦日にあたる2月18日には、家族揃ってご飯を食べる習慣があります。この重要な晩餐で食されるのが「盆菜」です。

もともと香港の新界地区で始まったというこの盆菜は、盆にトリ肉やエビ、アワビ、豚足、肉団子、ダイコン、レンコンといった様々な材料を煮込んだものを盛りつけたものです。盆菜は旧正月に限らず、冬至や祝い事の際にも用いられます。私は、クリスマス前の冬至にこれを会社のランチで食べました。日本でいうお節とは違って、寒い冬に皆で鍋を囲む時の食べ物と考えた方が近いかもしれません。

「盆菜(プンチョイ)」。感覚的には日本のおでんや筑前煮に近い。



≪4. 飾り物≫

旧正月の際に香港の街を彩っているのは、赤い飾り物です。赤は演技の良い色として、結婚式などの祝儀袋や利是(レイシ)と呼ばれるお年玉袋などにも使われ、金色や黄色も彩りを添えます。

マンションのドアやエントランスも飾りでにぎやかになります。


飾り物は、スーパーなどいたるお店で売られているので、簡単に飾りつけができますが、飾りつけが派手すぎる会社のエントランスもあります。

左写真のように飾り物はいたるお店で売られています。
右の写真は飾りつけがされたエントランスです。


お年玉といえば、日本でも大人になると親戚の子供など、年上が年下にあげるという風習がありますが、香港では既婚者が独身者にお年玉をあげないといけません。既婚者よりも独身者がどんなに年上でもお年玉をあげなければならず、独身者は毎年しめしめと思うと同時に、親戚が集まるたびに「これが最後のお年玉ね」とか「いつ結婚するの?」などの攻撃を受ける痛い日でもあるようです。その他、よく行く店の店員やマンションのセキュリティ、掃除のおばさんなどにもあげるようです。相場は一人20ドルから50ドル(1ドル15.42円)です。

今年は未年ですが、未年は、日本では「羊」のことを指しますが、英語で「Year of the Sheep」とは言わず、「Year of the Goat」と言って、「山羊(ヤギ)」と区別がないそうです。それは、中国で「山羊」は広義で「羊」に含まれるためということだそうです。

それを証明するかのように、モールに置かれていたディスプレイが羊の角を付けているけれども、顔がヤギでした(下の写真を参照)。

モールに置かれていたディスプレイ。



≪5. お菓子≫

実家や親戚、親しい友人などへの年始のご挨拶回り、"拝年(バイニン)"は欠かせない行事のひとつ。でも、行く方も来られる方も、新年早々手ぶらというわけにはいきません。そこで用意しなければならないのが、手土産&お茶うけです。

香港では、甘いお菓子は気持ちを幸せにしてくれる食べ物のシンボル。キャンディー、クッキー、チョコレートはその中でも三種の神器的存在です。ちなみに、初三と呼ばれる旧正月3日目は、喧嘩をしやすいということで外回りをしないそうです。これらのお菓子を持って挨拶回りをするのは初一と初二と呼ばれる旧正月の1日目と2日目だけだそうです。

野菜の砂糖菓子。昔からある旧正月のお菓子だそう。ココナッツ、レンコン、ニンジン、キンカン、生姜など。


下の写真で手前にある赤いものは、煎堆という、ごま付ドーナッツのようなもので、旧正月用のお供え用です。

煎堆という、ごま付ドーナッツのようなもの。


クッキーとチョコレート類は、旧正月だけでなく、行事があると店頭に並べられるのですが、その代表格がこの3社。クッキーは、昔、日本でも見た懐かしいKjeldsen(ケルドセン)のバタークッキーがメジャーです。チョコレートは、Ferrero Rocher(フェレロ・ロッシャー)とLindt(リンツ)が代表的で、それぞれ、デンマーク、イタリア、スイスのメーカーですが、香港のお菓子という感じになっています。

Kjeldsenのクッキー、RocherとLindtのチョコレートはどこへ行っても店頭の一番目立つ場所に山積みされています。


左写真や中央写真のようにセブン-イレブンや薬局にもお菓子が売られています。
右写真にあるのは、香港唯一のメーカーGardenのお菓子です。


羊のケーキもありました。



≪6. 花、植木≫

旧正月前の街中には、様々な花や植木を売る店が多くなります。たくさんの植木の中で目を引くのは、オレンジ色の実をつけた橘です。たくさん付いた実がお金を連想させることから縁起が良いとされています。日本でいえば、門松のような感覚でしょうか? 店舗や家の玄関に飾ります。

また、生花では、桃、水仙などの花が好まれます。大晦日ともなれば、他の露天も軒を連ね、一晩中花を買い求める人や街に繰り出す人々で賑わいをみせるそうです。






旧正月前の香港の様子はいかがでしたか?

2015年もEXPANSYSは、様々な製品をどこよりも早く香港よりお届けします。今年もどうぞよろしくお願いいたします!


記事執筆者プロフィール
EXPANSYS
ウェブサイト、Twitter:@EXPANSYSJapan
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EXPANSYSは、1998年に創業。SIMフリーのスマートフォン/タブレット、アクセサリを販売するオンラインショッピングサイトを運営する世界的なリーディングカンパニーです。現在では120を越える国々へ商品の発送を行っています。(50か国/地域のサイトで販売を行っており、12のパートナー会社で200を越えるサイト運営をしています。その数は今も尚増え続けています。)本社はイギリスで、EXPANSYS PLCは、ロンドン市場(AIM)に上場しています。コラムは香港よりEXPANSYS Japanの日本人スタッフがお届けしています!

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