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【取材レポート】放送・映像・音響機材の展示会「Inter Bee 2013」に見る今後のモバイルメディアの進化

「Inter BEE」というのはプロフェッショナルな放送機材、映像機材、音響機材の展示会だ。プロフェッショナルな映像関連の展示会ならば、モバイル端末なんて全く関係ないのではと思われるかもしれないが、モバイル環境やスマートデバイスに関係した展示も存在するのだ。このInter BEE 2013が千葉県の幕張メッセで13日から15日に開催された。今回は取材の中で見つけたスマートデバイスに関係がありそうなサービスや機材の紹介をしたいと思う。

4Kを超える8K関係の機材も展示された

とか言いながら、いきなりスマートデバイスに関係のない話で申し訳ないが、今回のInter BEEでは4K、8K関連の機材が熱かった。ソニー、パナソニック、キヤノン等はもちろん、多くのメーカーが関連機材を出展しており、今後の4Kの発展を予感させた。

4Kが発展しようがしまいがスマートデバイスと関係あるの? と思うかもしれないが、これらの分野で収益が上がればメーカーだってアドベンチャーなスマートデバイスを開発する余裕も出てくるというわけで、全く関係がないわけでもない。

さて、そんな4K画質の放送では圧縮技術として「HEVC」(H.265)を標準的に使うことになっている。これは現在、ブルーレイビデオや動画配信サービスなどで主流であるH.264と比較して、実に2倍の圧縮効率を持った技術だ。

そして、このH.265は4K放送だけに使われるわけではない。VOD(ビデオオンデマンド)の配信などにも使われることは間違いないのだ。

H.264比で約2倍という圧縮率の高さによって、スマートデバイスでの動画視聴環境が向上することも間違いない。今までの半分の帯域で同じクオリティの映像を配信できるので、通信環境が良くない場所でも同レベルの映像を視聴しやすいし、同程度の通信速度が出るのであれば、よりハイクオリティな映像を視聴できるというわけだ。

H.264は現在のスマートフォンに搭載されたCPUではハードウェアでデコード対応しているので、あまり大きな負荷が掛からないのだが、H.265の場合は新しいコーデックなので、現時点ではハードデコードが不可能で、CPUパワーを使ってソフトデコードするしかない。

Roviのブース

DivXと組んでHEVCコーデックを提供しているRovi(旧Macrovision)のブースで、このHEVCのソフトデコードのデモを見せてもらったが、初代の「Nexus 7」で720p解像度(HD)のHEVC動画を再生することができていた。スマートデバイス向けに720p程度の動画配信にHEVCを使うことはもはや現実的になってきているのだ。また、言うまでもなく、現在の高速なPCなら同じようにソフトデコードが可能だ。

RoviのブースではHEVCへの動画変換サーバーも見せてもらった。すでに環境は整いつつあり、VODサービスなどがHEVCを採用する日も遠くなさそうだ。

HEVC変換サーバー

Nexus 7(2012年モデル)で720pのHEVC形式の動画を再生できる

また、IT・エレクトロニクス展「CEATEC JAPAN 2013」でも展示されていた「Hybridcast(ハイブリッドキャスト)」だが、東芝ブースではタブレットでの検証機材を展示していた。

東芝ブースではハイブリッドキャストの展示が行われていた

Hybridcastは、放送と通信が連携した新しいテレビサービスで、NHKが9月より「NHK Hybridcast」として既に提供中だ。Hybridcast対応テレビにはHTML5対応のブラウザが搭載されているので、従来のデータ放送よりもリッチな情報表示が可能となる。

しかし、現在のところ、このHybridcastに対応しているテレビは東芝の「REGZA」シリーズの一部機種だけなので、東芝がHybridcastに力を入れていることは不思議ではない。運が良ければ、このジャンルで東芝はリードメーカーとなれるかもしれないし、運が悪ければHybridcastそのものが不発で、徒労に終わるかもしれない。今後の動向に注目したいところだ。

ハイブリッドキャストに力を入れる東芝

また、世界的なヒットビデオカメラであるGoPro「Hero」の最新作「Hero3+」も展示販売されていた。

Wi-Fiを搭載し、スマートフォンとリモート接続し、スマートフォンの画面をモニターとして撮影することができる。従来バージョンよりも軽量化されている。

GoProの展示

(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
Inter BEE 2013公式サイト

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