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【一条真人的Androidライフ】第31回:ハイレゾオーディオ再生がAndroidを変える?

先日、ソニーのハイレゾオーディオ発表会で、ハイレゾオーディオ対応ウォークマンをはじめとするハイレゾオーディオ機器が色々と登場した。ウォークマンには複数のラインナップがあるが、ハイレゾオーディオに対応したモデルは、Android OSを搭載した端末だ。このAndroid搭載ウォークマンをハイレゾ対応させた理由というのは、やはり、対iPod touchということなのだろう。アプリが動かないのではiPodに機能的に見劣りしてしまう。

ハイレゾオーディオ対応ウォークマンのなかでも上位機種のNW-ZX1。
アルミボディは高級オーディオ機器のように質感が高い(下図も参照)。

今まで、ウォークマンは音質が良いと一部の人々には好評だったが、僕は無条件にそれに同意することはできなかった。これはトップエンドで44.1kHz、16bitとPCMという音楽CDの音楽クオリティしか扱えないことがヘッドルームを作っており、オリジナル音源の再現性よりも、「いい音」を作っている感を強く感じていたからだ。

これに対して、ハイレゾ対応ウォークマンの音は実に素直に感じる。そして、96kHz、24bitの音はAACなどと比較して、はるかに音の明瞭感が高く、キレが良い。1つ1つの楽器の音が明瞭に聞こえるのだ。これだけ音の印象が違えば、ちょっと音楽が好きな人はiPodよりもウォークマンを選択してしまうのではないだろうか。

NW-ZX1のサイド。前述したように高い質感を感じる。

一般普及帯のハイレゾ対応ウォークマン「NW-F880」シリーズ

さすがに96kHz、24ビットの音はクオリティが高い。

このハイレゾ対応ウォークマンはスタンダードモデルの「NW-F880」シリーズと、アルミボディの高級機「NW-ZX1」という2つのラインナップがある。正直、この「NW-ZX1」の高級感は半端ない。こういうモデルをスマートフォンでも出してほしいほどだ。

また、音源に関しては音楽配信サービスの「mora」でハイレゾオーディオを販売するようになるので、今までと異なり、一般向けのタイトルも入手しやすくなることだろう。

さて、先日、スマートフォンの「Xperia Z1」はデジカメ機能を大きく進化させたモデルとして発表されたが、来年登場するソニーのAndroidスマートフォンは高度なカメラ機能とオーディオ機能を搭載したものになることだろう。恐るべき進化と言ってもいいが、しかし、それだけでは済まないだろう。

もう1つ、映像分野では「4K」というトレンドがあるが、スマートフォンの液晶ディスプレイの解像度では、たとえできたとしても「4K」の動画を再生できるというのはあまり意味がないかもしれない。おそらく、もしあるとしても「4K」動画の再生などは「Xperia Z Ultra」の次期モデルあたり、すなわち、それなりに大きなディスプレイを持つモデルがPRポイントにするようになるのかもしれない。

Android OSが特に大きく進化しなければ、来年の端末では各メーカーの独自色が強まることだろう。そして、もしかしたら、ハイレゾオーディオに対応したAndroid端末が増え、iPod、iPhoneを追い詰めるような動きになるかもしれない。


【情報元、参考リンク】
ウォークマンNW-ZX1製品紹介ページ
ウォークマンNW-F880シリーズ製品紹介ページ


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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