Androidニュース&アプリ情報メディア

【一条真人的Androidライフ】第26回:スマートフォンはどこまでカメラになるのか?

先日、某メディアの仕事でAndroid端末であちこち撮影して回っていた僕だが、そのときに大きなストレスになったのが、やはり、スマートフォンのカメラレンズの画角だ。ご存知の通り、現在のスマートフォンのカメラレンズの画角は固定であり、決まった画角の映像しか撮影できないのが普通だ。カメラで言えば、25mmとか28mm、35mmなどの広角レンズの固定画角でしか撮影できないイメージだ。

GALAXY S4 zoom

スマートフォンのカメラで様々なシーンを撮影していると、どうにも対応不能なシチュエーションが出てくる。これはスナップ専用のパンケーキレンズをつけたカメラで全てのシチュエーションを撮影しようとする場合と同じだ。

特にストレスとなるのは海や自然を撮影しようとする場合で、遠くの物を撮影するのは難しいし、画角の自由度がないのでフレーミングの自由がないというようなことだ。現在のスマートフォンのカメラはインドアユースでちょっと写真を撮影するような用途にはいいが、やはり不足してくるシーンがある。

現在、スマートフォンの機能戦争は、ある意味少し小康状態にあるところがあるので、今後、差別化としてズームレンズを搭載したAndroid端末(もちろんiPhoneもありうる)が登場してくる可能性もあるだろう。

というか、すでにそのような機種は登場してきている。それがサムスン電子の「GALAXY S4 zoom」だ。ちょっと厚みのあるスマートフォンのボディに16メガピクセルのカメラ機能と光学10倍レンズを搭載している。光学手振れ補正機能も搭載だ。このGALAXY S4 zoomは日本国内で正規販売されていないものの、ExpansysなどがSIMフリー版を販売している(こちらの記事を参照)。

普通のスマートフォンよりはレンズのでっぱりが目立つ。

以前、サムスン電子からはGALAXYシリーズのバリエーションとして「GALAXY Camera」という製品があった。これはカメラとして設計され、ズームレンズの凸部分も大きくかさばり、カメラとしてもスマートデバイスとしてもイマイチという印象があったが、このGALAXY S4 zoomはより薄く携帯しやすいボディを持ち、通話もできるスマートフォンなのが異なる。CPUがデュアルコアであるなど、スペック的にGALAXY S4よりも落ちるが、カメラ機能も使うとなればバッテリー駆動時間の問題もあり、実用的にはこんなものだろう。

 正面から見るとGALAXYシリーズのスマートフォンそのもの。

GALAXY S4 zoomは、今後、スマートフォンはカメラ機能を強化した機種が1つのジャンルを作るのではないか? という予感を感じさせるモデルだ。そうなれば、現在以上にコンデジ市場の一部は死んでしまうかもしれないが、それも時代というものだろう。

ブラックモデルもある。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

「一条真人的Androidライフ」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件