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「どこでもつながるソフトバンクへ」。900MHz帯の免許交付を受けて今後の計画や機種の対応状況などを発表

総務省は1日、効率よく広範囲をカバーできる“プラチナバンド”と呼ばれる900MHz帯の電波の免許をソフトバンクモバイルに対して交付した。これを受け、同社は同日夕方、都内で記者会見を開き、同周波数帯を使った今後の通信サービスの概要、そして対応端末などの詳細を明らかにした。


同じく“プラチナバンド”である800MHz帯を持つNTTドコモ、KDDI(au)と比べ、それを持たないソフトバンクモバイルの携帯電話は、一般に「繋がりにくい」とされてきた。これは実際に経験している方も多いはずだ。同社の場合、真っ先に米Apple製スマートフォン「iPhone」の販売に取り組んだり、他社に先行して料金を値下げするなどして特長を生み出してきたが、「繋がりにくい」状況だけは中々改善されてこなかった。

実際には同社は「電波改善宣言!」と題して、基地局を2年間で3倍程度にまで増やす試みもしてきたが、いまでも体感的には十分な品質になったとは言いにくい。その根本的な原因が電波とされ、プラチナバンドの獲得が重要な課題となっていた。



ソフトバンクモバイルが従来から有する2.1GHz帯と比べて800MHzのカバーエリアは約3倍相当とされる。通常、周波数が高いほど情報量が多くなるものの繋がりにくく、周波数が低いほど繋がりやすいものの情報量が少なくなる。例えば建物などの様々な障害物があるエリアでは、高い周波数ほど電波が届きにくい。低い周波数であれば迂回して届く性質がある。

800MHz帯、900MHz帯はバランスの取れた帯域で、ソフトバンクモバイルとしては入手したい電波だった。



同社はこの900MHz帯を使ったサービスを7月25日から提供開始する。計画では2012年度中に約16,000の基地局を設置し、2016年度中には約41,000にまで増やす予定だ。これに伴う予算も当初の予定よりも増額される。同社は連結設備投資額を2年間(2011年度と2012年度)で1兆円としていたが、今回の認定に伴い1,000億円積み増しし、2年間で1.1兆円にする。

さらに2013年度には4,500億円の設備投資を計画し、3年間で合計1.55兆円にする。

900MHz帯を使ったサービスが始まることで、気になるのは既存端末の対応状況だろう。

既存の端末では「iPhone 4」「iPhone 4S」「iPad 2」、HTC製スマートフォンなどが900MHz帯に対応する。また、3月発売予定の「PANTONE 4 105SH」及び2012年の夏モデルは全て900MHz帯に対応する予定。既存端末の中で非対応の端末を使っているユーザーにもメリットはある。

対応端末のユーザーが900MHzを利用することで、従来の帯域の混雑が減るものとみられ、以前よりも繋がりやすくなる可能性があるとされるからだ。



【情報元、参考リンク】
ソフトバンクモバイル/プレスリリース

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