ドコモに続きKDDIにも総務省からの指導が入る。2011年度に5件の重大な通信障害を発生

総務省は15日、KDDIに対して同社が提供する携帯電話サービスにおける事故（通信障害）の再発防止策を含む対策等を早急に講じるよう指導を行ったことを明らかにした。また、同省はKDDIに対して対策の実施結果を3月30日までに報告するよう要求している。

携帯電話サービスを提供する通信事業者への総務省からの指導が入るのは今年に入ってから2件目となる。先日はNTTドコモに対する指導が入り、今回の件と同様に通信障害の再発防止に向けた対策の実施とその結果報告を要求している。

同省によればKDDIは2011年4月以降に5件の重大な事故を発生させている。

重大な事故とは、電気通信事業法における定義では、3万人以上のユーザーに影響する事故（障害）のことで、2時間以上継続した場合に該当する。

総務省はKDDIが昨年4月30日、11月2日、今年の1月25日、2月9日、2月11日の計5回の障害を発生させたと報告している。2月の2件については記憶に新しい。

これらの事故は、予備設備への切替不具合、加入者交換機、伝送設備、電源設備等の故障を契機として通信サービスが利用しにくい、もしくは利用できない状態が発生したと報告されているため、総務省はKDDIにおいてシステムの信頼性向上対策が十分に講じられていなかったものと捉えている。

そこで総務省は下記4点の指導を行い、対策の実施結果、今後の取り組みを3月30日までに報告するようにとしている。

1. 利用者や通信量の増加に適切に対応するための電気通信設備の配備
2. 電気通信設備の故障等の発生に対応するための適切な予備設備の配備及び監視体制の構築
3. 過負荷試験等を通じた輻輳防止
4. 利用者に対する適切な対応

【情報元、参考リンク】
総務省/報道資料