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【実機レポート】使いやすさを再認識した「ARROWS NX」(F-05F)。Super ATOK ULTIASも便利【ドコモ2014夏モデル】

5月14日に開催されたNTTドコモ(以下、ドコモ)の 2014年夏モデル新商品発表会では富士通製スマートフォン「ARROWS NX」(F-05F)もお披露目された。昨年の「ARROWS NX」(F-01F)をベースに進化したARROWS NX F-05Fには、高性能の日本語入力システム「Super ATOK ULTIAS」と、さらに明るくなった「WhiteMagic」ディスプレイが搭載される。発売は5月下旬の予定だ。

ARROWS NX F-05F

まずはスペックから確認していきたい。

ディスプレイは約5.0インチで解像度はフルHD(1080×1920ドット)の「WhiteMagic」液晶で、プロセッサはQualcomm Snapdragon 801 MSM8974AB(2.3GHz クアッドコア)、OSはAndroid 4.4、メモリはRAMが2GB、ROMが32GB、バッテリー容量は3,200mAh、メインカメラが約2070万画素の裏面照射型CMOSで、インカメラが約130万画素の裏面照射型CMOS、IPX5/8相当の防水仕様、Bluetooth 4.0、ワンセグ・フルセグ、Wi-FiがIEEE802.11a/b/g/n/ac、microSDカードはmicroSDXC 64GBに対応する。

本体サイズは幅約69mm × 高さ約140mm × 厚さ約10.4mmで、重さは約159gだ。

ディスプレイには約5インチのWhiteMagic液晶を採用

ボディーカラーはホワイト、レッド、ゴールドの三色。半光沢のような質感となっている。

ARROWS NX(F-05F)は、Qualcomm Snapdragon 800 MSM8974搭載のARROWS NX(F-01F)から格段に使いやすくなったと思う。

ハイスペックな海外製スマートフォンと比較すると、国産スマートフォンは、オリジナルアプリなどのサービスでカタログを埋めるための個性を出そうとしているようにも見え、もっと違うところに力を注いで欲しいと思うことがあった。ところが昨年から海外メーカー製スマートフォンと国産メーカー製のスマートフォンが同等のパフォーマンスになってくると、それぞれの独自機能が個性となり始めた。

ARROWSは指紋センサーや健康管理アプリ、そしてフルセグ対応など、これまで培ってきたものが海外製スマートフォンに対抗するための武器となっている。そして今回の日本語入力システム「Super ATOK ULTIAS」の搭載が富士通の次の一手というわけだ。

富士通製端末にはこれまで、ジャストシステムと共同開発の「NX!input」が搭載されていたが、これをさらに強化し、快適な入力と正しい変換をアシストするための機能が盛り込まれた。例えば「ふいんき」と入力しても「雰囲気」と候補が出たり、「計算が正確」「気が強い性格」など同じ「せいかく」という言葉でも正しい変換が可能となった。また、同じ読みの漢字候補に対して漢字辞典を参照することもできるようになっている。

その他、地図アプリでは地名が変換候補に出るなど、意外と気付かないような点も改良されている。こう言った細かい気配りが快適にスマートフォンを使うために必要だと思う。

地図アプリで検索すると「おか」の推測候補には地名が多くでる。メールアプリなどでは「おかえり」や「お母さん」などが優先的に表示される。

変換候補の右上に△印が出ている単語は、このように辞書を参照可能だ。

細かい改良点として「かっこ」で変換した【】の中央にカーソルが来るようになった。
従来なら【】の後にカーソルが来てしまうので、【】内に文字入力したい場合にはカーソルキーで左に動かす必要があった。

テレビ・動画関係については、ワンセグ・フルセグ・NOTTVに対応するが、本体にアンテナを内蔵することで、これまで必要だったイヤフォン端子に接続するタイプのものが不要になった。残念ながら展示会場は電波の感度が低く、内蔵アンテナでのフルセグ視聴は試せなかったが、テレビ視聴の弱点を克服して来た点を評価したい。

アンテナが内蔵となり、テレビ視聴がより身近になった。

ARROWS NX(F-05F)に搭載されるWhiteMagic液晶はRGBの三原色で表現する液晶に新たにW(白)画素を加え、これまでRGBの3画素で発光していた部分を効率よくW画素で発光させることで、全体の消費電力を抑え、より明るくするというもの。そして輝度が従来の800カンデラからさらに明るい1000カンデラとなっている。

ゲームなどを遊び続けた場合は流石にドコモが言うところの「3日間の長持ち」は無理だとは思うが、ディスプレイの省電力性能にプラスして内蔵バッテリーは3,200mAhと大容量なので、これまで以上に長く使うことができるだろう。

外観デザインは、角を落として丸みを帯びて持ちやすかった前機種からさらに手が加えられた。ARROWS NX(F-05F)は側面にクリアパーツをはめ込み、最近のスマートフォンに多く見られるデザインとなった。この側面のクリアパーツはボディーカラーごとに色が異なるほか、ホワイトのみ、パターンのないシンプルなものとなっている。

このデザインは側面に個性を出せることはもちろんだが、従来の丸い形状よりもしっかりと握れる・押さえられるというメリットもある。5インチの大画面ディスプレイを持つスマートフォンには、持ちやすさに加えて、しっかりとホールドできる工夫も必要というわけだ。

丸みを帯びた背面と、クリアパーツが埋め込まれた側面が特徴だ。

ホワイトのクリアパーツは模様なし。下面のUSB端子はキャップレス防水タイプだ。

手にフィットした前機種よりもグリップ感という面では良くなっている。

ストラップホールはシンプルで紐を通しやすい形状となった。

ARROWS NX(F-05F)はカラーやデザインのインパクトこそ薄いが、使いやすいスマートフォンとして様々な世代にオススメできる製品に仕上がっている。特に背面に配置された、画面ロック機能を兼ねた指紋センサー付きのボタンの使い勝手が良く、これは他のスマートフォンにはない唯一無二の個性で、十分に価値を見いだせるものだ。

指紋センサー付きのボタンは使いやすい。カメラはSONY製の約2070万画素「Exmor RS for mobile」を採用。

最後に、冒頭に書いた内蔵の健康管理アプリについて触れておこう。

歩数計や睡眠管理、本体で計測できる心拍数管理に加えて体組成計との連携機能など、多彩な機能を持つ。難しい表記も少なく分かりやすい。とはいえ、サムスン電子製端末に内蔵されている「S Helth」のようなスマートフォンらしいクールさはなく、フィーチャーフォンのアプリのような作りなのが残念だ。

ビジュアルに関しては好き嫌いがあるので改善に関してはひとまず置いておくとして、国内のヘルスケア製品との連携をもっと密にして、スマートフォンからヘルスケア製品を、ヘルスケア製品からスマートフォンへという相乗効果のある導線があってもいいのではと思う。

(記事:mi2_303

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/ARROWS NX F-05F製品紹介ページ


【価格】

ドコモオンラインショップでは、機種変更、新規契約、MNPいずれも「月々サポート」を適用した実質負担額は49,680円。ここに「Xiスマホデビュー割」や「プレミア10年特割」など、キャンペーンを適用できる方はさらに下げることができる。また、実は旧モデルのARROWS NX(F-01F)は現在ドコモオンラインショップで売れ筋商品になっており、記事執筆時点では2位だ。機種変更で実質20,736円、新規契約で実質10,368円、MNPで実質0円と安価なことも人気の理由の一つなのだろう。

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