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NEC、ネットの通信速度を1秒以内で測れる技術を開発。測定に必要なデータ量も数十KBでOK

日本電気(以下、NEC)は13日、インターネットやモバイルネットワーク(3GやLTE)の通信速度を瞬時に推定する技術を開発したと発表した。この通信速度推定技術によって、その時々の通信速度に応じた質の高いサービスの提供が可能になるという。例えば、動画配信サービスやIP電話サービスなどにおいて、従来よりも短い時間で通信速度状況を推定し、それに応じた制御ができるようになるため、品質が向上するものと期待される。

通信速度を推定する仕組み

通信事業者やコンテンツ配信事業者がユーザーに対して快適なサービスを提供するためには、データを配信する直前に測定した最新の通信速度にあわせて通信量を調整するといった制御が有効であり、前述したような動画配信サービスなどでも重要とされる。

しかし、一般的な通信速度の測定方法では、大容量のデータを転送する必要があり、測定に大きな通信負荷と長い時間がかかるといった課題があった。

今回NECが開発した技術では、わずか数十KBのデータの転送だけで通信速度を高精度に推定することが可能な上、その推定にかかる時間はわずか1秒以内だ。

これにより、従来の方法よりも少ないデータ量で、きめ細かい制御が可能になる。

例えば、通信事業者は、端末の通信速度の変動を低負荷でモニタリングすることが可能になる。また、動画配信サービスやウェブサービスを提供する事業者は、動画配信の画質を通信速度の変動に追随させ、途切れない安定した動画の提供が可能になる。同じように、ウェブサービスでも安定化が期待できる。

今回開発された技術では、パケットサイズが異なる複数のパケットを、サイズの順に等間隔で送信する。そして、受信側で各パケットの受信間隔が広がり始める位置を調べ、その位置とパケットサイズを基に通信速度を推定するのだという。

実際にモバイルネットワークを用いた評価実験において、1秒以内に80%以上の精度で推定でいることが確認されている。一般的なデータ転送による測定方法と比較して、推定時間を40分の1に短縮できていることになるようだ。




【情報元、参考リンク】
NEC/プレスリリース

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