Androidニュース&アプリ情報メディア

【一条真人的Androidライフ】第27回:ドラスティックな進化を予感させる最近のAndroid端末

最近のAndroid端末を見ていると、サイズの最適値の模索だけでなく、ユーザーインターフェースに関する新しいトライが多い。たとえば、NTTドコモ(以下、ドコモ)で言うところの「ホバー」機能だ。

ELUGA Pにおけるホバー機能。指を離していても位置を検出し、ポイントを表示している。

パナソニックの「ELUGA P」(P-03E)は、ひときわ強力(距離が遠くても操作できる)なホバー機能を搭載しており、ディスプレイから実に15mmの距離でも検知できるというのは驚きだ。文字入力で、指のある位置を確認できるのも便利だが、変換候補の文字を拡大できるのも便利だ。さらにカメラのシャッターをディスプレイに指を近づけるだけで操作できるのも凄い。

サムスン電子の「GALAXY S4」が視線で操作できるのも面白い。個人的には現実的な操作でメリットをほぼ感じないにしても、新しい試みには違いない。

しかし、ここに来て、さらに面白いトライをする端末が登場した。それがLGエレクトロニクスの「G2」だ。G2は、これまで側面にあるボタンを使って操作するのが普通であったAndroid端末の常識を超えて、側面からボタンを無くし、電源ボタンと音量キーを背面に搭載した。

通常は側面にあるボタンを背面に移動したLG G2。

このボタンを背面に移動したのは理由がある。端末のサイズが大きくなると、ボタンが側面にあると操作しづらいということから、背面に移したという。たしかに大きなサイズの端末で、4インチディスプレイ搭載機のような端末と同じ使い勝手で操作することはできない。

このG2のディスプレイは5.2インチのフルHD-IPS液晶。5インチオーバーとはいえ、極端に大きなものではない。とはいえ、5インチを超えるディスプレイは手の小さな女性などには扱いにくいのかもしれない。何にしてもなかなかの英断だ。今後、大画面スマートフォンの操作に対して、LGエレクトロニクス以外でも様々なトライがなされるようになるのかもしれない。また、G2はユーザーがよく使う、GPSやSNS、SMSを使いやすいようにUIをチューンしているという。

ユーザーインターフェースということでは、もう1つ気になるのはスマートウォッチだ。スマートウォッチからスマートフォンを操作する機能が充実すれば、スマートフォン本体を指で操作する場合のボタン配置などは今までほど気にならなくなるわけで、大画面化に伴う操作性の問題などを解決してくれる可能性もある。

個人的意見で言えば、従来のスマートウォッチはあまりにも実験的な製品であり、製品としての本気度を感じなかった。そろそろ本気な製品が出てきてもいい頃だろう。

そんな感じで、近いうちにAndroid端末において、ハード面、ソフト面でドラスティックな進化がなされる予感がする。とはいえ、とりあえずはLGエレクトロニクスのG2に触ってみたい今日この頃だ。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

「一条真人的Androidライフ」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第2・第4火曜日更新予定!

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件