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【新機種レポート】 シャープの秘密兵器「IGZO」の実力は本物か? SHARP「AQUOS PHONE ZETA」SH-02E

液晶は大型だがフレームが狭いため、
意外に大柄ではない。
シャープのスマホは日本の端末らしいというか、あまり特徴のない全方位外交的な端末が多かったが、ついにシャープの秘密兵器とも言えるIGZO液晶を搭載した「ZETA」がリリースされた。この日本でZETAという名前を持つからには、それなりの進化がなければ許されないのは言うまでもない。この新しいZETA端末にドコモ発表会で触れることができたので、その話をしたい。

≪IGZO液晶とは?≫

まず、IGZO液晶って何? ということだが、これは“液晶のシャープ”の切り札とも言うべき技術で、高精細かつ低消費電力を実現するという驚異的なものだ。ちなみに従来の液晶の1/3~1/5という低消費電力だという。

そんな革新的なことができるのか? という感じだが、低消費電力に関しては、単なる低消費電力化に加えて周波数制御(書き換え制御)も行うことで実現しているようだ。

つまり、静止画面の表示など書き換えのないときは1/3~1/5という低消費電力になるが、書き換えが多い時は消費電力が増してしまう。

普通のユーザーの使い方では動画の再生でもしない限り、常時表示を書き換えているということはないので、驚異的に低消費電力になるというわけだ。ディスプレイの消費電力はスマートフォン全体のなかで大きなウェイトを占めるので、この威力は大きい。

デモでも従来のS-CG Siliconの約1/4という驚異的な消費電力を見せてくれた。


≪ZETAの実力は?≫

液晶の消費電力が低いだけでは話にならないわけだが、実際に触ってみてもその動きはごく軽快だ。この操作感の軽さは「GALAXY SⅢα」あたりと比較してもそう引けはとらない印象。それもそのはず、ZETAはQualcommのAPQ8064(1.5GHz)というクアッドコアCPUを搭載しているのだ。これは「Snapdragon S4 Pro」と呼ばれ、現時点で最速クラスのCPUになる。

ZETAに搭載されるIGZOディスプレイは約4.9インチ(1280×720)とかなり大型なので、文字も読みやすい。液晶の表示クオリティも発色がよく、明るくコントラストが高く、申し分ない。また、バッテリー容量は2,320mAhとGALAXY SⅢの2,100mAhより1割程度大容量だ。

ZETA背面。カメラとFelicaのタッチポイントが離れているのは安心感がある。

カラーバリエーションは赤、白、黒の3色。個人的には赤が好みでオススメ。

エコ技。省電力設定も細かくできる。


≪高精細なカメラ機能≫

カメラ機能はなかなか驚異的で約1,630万画素という他を引き離す画素数のCMOSを搭載している。ディスプレイの表示クオリティが高いのも相まって、カメラ撮影時の表示は非常にスッキリして解像感が高くナイスだ。

カメラ撮影時の表示。
液晶の精細感とカメラの解像感が高いため、表示がスッキリしているのがわかるだろうか?

料理がおいしそうに撮影できる料理モードも搭載。


≪独自のアクションUIも搭載≫

また、ボディの裏を2回、指で叩くと、音声認識モードが立ち上がり、音声でアプリを起動することができたり、ボディを2回シェイクすることでショートカットメニューを表示できるなど、独自のアクションUIを搭載しているのも便利そうだ。




≪シャープがやっと本気になった?≫

世界初のIGZO液晶の搭載に加え、最新クアッドコアCPU搭載などカタログスペック的には強烈なものを持ち、実際に触ってみた感じでもレスポンスも軽快でIGZOディスプレイも好印象だ。

しかし、長時間使った場合の発熱やカメラの画質などは短時間の試用では掴めなかった。とはいえ、気のせいかも知れないが、この端末には今までとは違う意気込みで作られたような「1つの壁を超えた感」を感じた。追い詰められたシャープがやっと本気になったのかも知れない。

下にプレス画像を掲載。



(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/AQUOS PHONE ZETA SH-02E製品紹介ページ
GAPSIS/ドコモ、2012年冬モデル新商品を16機種発表。スマートフォン・タブレット10機種、iモードケータイ4機種、ルーター・フォトパネルラインナップ

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