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Duolingo、9言語でCEFR B2までレッスン提供。レベル説明表記も変更。一方でC1、C2の実装は当面無し?

言語学習アプリ「Duolingo(デュオリンゴ)」を提供する米Duolingo, Inc.は、Duolingoにおいて9つの言語コースで上級レベルまでのレッスンの無料提供を4月下旬に開始済みだ。この件は4月23日に発表済み(プレスリリースはこちら)で、既存のDuolingoユーザーの中にはすでに気付いている方も多いと思う。筆者自身、Duolingoの有料プランのユーザーで気付いていたが特に大きなニュースではないと思い、取り上げていなかった。しかし、今になって良い意味でも悪い意味でも気になる変化だと思ったのでお伝えしたい。

<▲画像:日本語話者向け英語コースのスコア説明>

まず、今回の同社からのニュースの趣旨は冒頭で述べたように、9つの言語で上級レベルまでのレッスンが提供されるようになったことと、無料プランのままでそれを学べる、という点だ。

そして今回Duolingoが「上級レベル」と言っているのは「CEFR」(ヨーロッパ言語共通参照枠)におけるB2レベルのことだ。

だが、日本のDuolingoユーザーの多くが利用しているであろう「日本語話者向け英語コース」に関しては、以前からB2レベルまで提供されていたので、実はこのコースでは変化がない。

しかし、他の8つの言語の内、おそらくその多くでは今回初めてB2まで拡大したのだと思う。各言語コースで以前どのレベルまで提供されていたのかは未確認だ。ただ、私のあやふやな記憶では「英語話者向けスペイン語コース」は以前からB2まで提供されていたと思う。一方、「日本語話者向けスペイン語コース」はA2までだったかもしれない。そんな感じでコース毎にバラつきがある。

今回の発表では、具体的に下記の9つの言語コースにおいてB2までのレッスンが提供済みとなっている。

  • 英語
  • スペイン語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • イタリア語
  • ポルトガル語
  • 日本語
  • 韓国語
  • 中国語

ここまでは良いニュースだ。日本人の外国語学習者にとって、上記言語でほとんどカバーできているといっていいだろう。外国語学習をする場合、大体の人が上記言語のいずれかだと思う。

ところが、悪いニュースもあると思う。悪いというか、実際にはガッカリしたといった方がいいかもしれない。

一つ目は、レベル説明ページの表示形式が変わったことだ。

<▲画像:日本語話者向けスペイン語コースのスコア説明>

Duolingoのアプリでは、レッスンの難度、そしてユーザーの言語能力がどのレベルにまで進んだかを示す指標として「Duolingoスコア」を採用している。そして「Duolingoスコア」について、説明ページで詳しく説明されていた。そこでは一般向けに分かりやすいよう、CEFRではどのレベルに相当するのかも記載されていた。

例えばDuolingoスコア10から19は「初級A1」、20から29は「上級A1」、30から59は「A2」といった具合だ。従来、最も難度の高いレッスンはDuolingoスコア129で、それは「上級B2」相当となっていた。

ところが今回、Duolingoアプリのバージョンアップによって、その説明形式が一新され、CEFRの表記が消えた。本記事執筆時点のアプリでは、Duolingoスコアの説明及び進捗確認ページに記載されているのは下記の内容だ。

  • スコア5:はじめに
  • スコア10:自己紹介をする
  • スコア30:レストランで注文する
  • スコア50:道案内をする
  • スコア70:短いストーリーを読む
  • スコア90:テレビ番組を見る
  • スコア110:職場でコミュニケーションを取る
  • スコア130:コース修了

正直、かなり不親切で分かりにくくなったと思う。

まず、Duolingoを良く知らない人がこの説明ページを見たときに勘違いする恐れがあると思う。普通にカリキュラムの流れだと捉えるかもしれない。

スコア5から9までは「『はじめに』なんだから本当の初歩だろうな」、スコア10から29までは「自己紹介に関する内容が続くんだろうな」、スコア30から49までは「道案内に関することなんだろうな」とった感じだ。

ところが実際には違う。今回、説明ページは進捗ページを兼ねるというか、むしろ進捗ページへと刷新された形であり、ユーザーがどの段階まで進んだかを示している。

スコア10なら自己紹介ができるレベルの能力が身についている、スコア30ではレストランやカフェなどで注文できるくらいの力がついている、スコア50くらいになれば道案内ができるレベル、スコア70では短いストーリーを理解できるレベル、というように、ユーザーの現在の進捗レベルにおける言語能力を説明している。

ちなみにスコア70での「短いストーリーを読む」というのは、「読む」だけに留まらず、多少複雑な文章や話題でも聞いて理解したり読んで理解したり、ある程度詰まらずに読み上げることもできるようになっている、というレベルを実際には指していると思う。

今回の改定以前からDuolingoを利用しているユーザーはDuolingoのコース概要を理解しているため支障ないが、新しく始める人には分かりづらく、改悪ではないかと思う。そして何よりCEFRの相当レベル表記がないと、単純にわかりづらいと思う。

ちなみに、最初の話題で取り上げた上級レベルは、CEFRのB2相当、Duolingoスコアだと130までということになる。

<▲画像:英語話者向けスペイン語コースのスコア説明も日本語話者向けコースと同じ>


そして二つ目のガッカリニュースはCEFR C1とC2レベル相当のレッスンの話だ。

以前のスコア説明ページには、Duolingoスコア130-160の説明もあった。そこにはCEFR C1、C2相当のレッスンを学べるセクションだと書かれていた。しかし、実際には説明自体はあってもレッスンは実装されていなかった。だが、Duolingoユーザーは「いつかDuolingoスコア130以降のレッスンも実装されるんだろうな」と考えていたと思う。

ところが、前述の通り新しくなったスコア説明ページは、むしろ進捗説明ページに変わり、そこでは「スコア130:コース修了」が最終段階となっている。それ以降のスコアに関する記載は無くなってしまった。

ということは、少なくとも当面はC1、C2相当のレベルのレッスンを導入する予定は無くなったのだろう、と考えられる。

自分自身は、日本語話者向け英語コースのスコアが67なので、130自体が遠い先の話だ。それ以降のレッスンの有無は現時点では関係ない。しかし、いつか最上級レベルのレッスンまでやりたいなと漠然と考えていたので、何となく力が抜けてしまった。

ただ、もしDuolingoがC1、C2までの提供予定を止めたのであれば、その判断は十分理解できる。

というのも、CEFR B2レベルまでの言語を読んで、聞いて理解できるのであれば、日常生活をする上で困ることは無いと思うからだ。例えば英語の場合はYouTube動画でも英語圏の動画をほとんど聞き取って理解できるだろうし、難しい専門用語などでなければ大抵の日常的な文章はサクサク読めると思う。スピーキングについては別途徹底的なトレーニングが必要だと思うし、仕事で使っていくには語彙力を更に増やしていく必要はあると思うが、それらは別の教材や機会で取り組むべきだろう。

すなわちDuolingoの役目はB2までで十分という事なのだと思うし、C1以上をDuolingoに求めている人も少ないのだろうし、そもそもC1以降に関しては別の教材、特に本格的に会話のトレーニングをしたいのであれば、もはやオンラインでの会話レッスンなどに移るタイミングだとも思う。

とはいえ、ガッカリしてしまったという、個人的な思いだ。

ただ、Duolingoは頻繁にアップデートを行い、常に変化しているので、今後唐突に上のレベルのレッスンが実装されるかもしれないし、思ってもみなかった形のレッスンが登場する可能性もある。特に会話のトレーニングについては「Duolingo Max」ユーザーのみが利用できるAI活用の通話レッスンが今後も進化していくだろう。

なお、Duolingoは筆者自身ヘビーユーザーで、いくつかレビューなどの記事も書いているので関心がある方はチェックしてみて欲しい。

Duolingo関係の記事はこちら

情報元、参考リンク
Duolingo公式サイト
Duolingo/プレスリリース

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