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Android 16配信開始!タブレットでアプリのWindow表示や外部モニター接続でのPC的な利用や拡張ディスプレイ表示にも対応へ

米Google(グーグル)は現地時間10日、Androidの最新メジャーバージョンとなる「Android 16」の正式版をリリースした。米国のみならず日本も含め、まずは同社の「Pixel」ブランドの内、対応する機種から順に利用可能となる。今年の後半には他社製のスマートフォンなどでも順次利用できるようになる見込み。

<▲画像:「Android 16」が遂に登場!>

Android 16はすでに今回正式版が一般リリースされた訳だが、実は現時点では予定されている機能の一部は利用できない。

特に非常に特徴的で重要な機能は今後のアップデートで導入される予定だ。

そのうちの一つがメニュー周りのデザイン等、UIの変更で、「Material 3 Expressive」に沿ったデザインにアップデートされる。これは今年の後半に導入される予定だ。

もう一つは利便性において非常に重要なターニングポイントになるうる機能で、Androidを本格的にデスクトップPCライクに使えるものだ。以前から、サムスン電子の「Galaxy」ブランドの内「Galaxy S」シリーズなどハイエンドモデルのスマートフォンやタブレットで提供されてきた「Samsung DeX」と呼ばれるデスクトップPCライクに端末を表示・利用できる機能がある。

それらSamsung DeX対応機種の場合、USB Type-C端子がDP-Altモードに対応している。このDP-Altモード(DisplayPort Alternate mode)とは、簡単にいえばUSB経由で映像を出力できる機能のことで、USB Type-C to USB type-Cケーブルや、USB Type-C to HDMI、USB Type-C to DisplayPortなどのケーブル・変換アダプタを用いることで、スマートフォンやタブレットの映像を外部ディスプレイに出力できる。加えて、Samsung DeXでは、大画面で扱うとき用のDeXモードと呼ばれるデスクトップPCライクのUIを利用可能となっている。

まるでスマートフォンやタブレットがWindows PCやMac、Linuxなどのようになり、各アプリはウィンドウ表示でき、自由にサイズ変更できたり、複数アプリを画面に自由に並べて表示できるなど、見た目もデスクトップPCのようになる。

<▲画像:Android 16はタブレットではアプリのウィンドウ表示や外部ディスプレイ出力によるデスクトップPCライクでの利用が可能に>

今回のAndroid 16では、Googleがサムスン電子と密接に協力し、Samsung DeXと同様の機能をGalaxyシリーズ以外のAndroid端末でも利用できるように、Android 16に標準で搭載させるべく開発を進めているという。

この機能は今年後半にAndroid 16に導入される予定。もちろん、DP-Altモード対応機種である必要があるので、実際に利用できる製品は一部に限られるだろうが、Galaxyシリーズに限らず、ミドルエンド/ハイエンドの機種の多くがDP-Altモードに対応しているため、Android 16へのアップデートが保証されている端末を使っている方は、自分の製品がDP-Altモードに対応しているかどうか確認してみて欲しい。

万一、DP-Altモードに関する言及が製品紹介ページなどで見つからなかった場合、試しにUSB Type-Cケーブルや変換ケーブル、変換アダプタ、もしくはUSBドックなどをモバイルモニターやPC用のディスプレイに繋いでみればいい。それで対応可否はハッキリする。

さらに、タブレットの場合は、外部ディスプレイを用いずとも自前のディスプレイ上でのウィンドウ表示にも対応する。スマートフォンの場合は外部ディスプレイ接続時のみ。また、デスクトップモードだけでなく、単純にタブレットの拡張ディスプレイとして外部ディスプレイを用いることもできるという。

この機能だけで話が長くなってしまったが、現時点で利用できるAndroid 16の新機能はというと、実はそう多くはない。

例えば、セキュリティ関連の新機能では「Advanced Protection」がある。

簡単に言えば、より強化されたセキュリティ機能で、これまで以上に強力に様々なオンライン攻撃、有害なアプリ、安全ではないウェブサイト、詐欺電話などから守ってくれる。

さらに通知機能がより拡張され、宅配便、フードデリバリーの情報更新をそれらのアプリを開くことなく通知でリアルタイムに受けられるようになるという。もちろん、対応する宅配便やフードデリバリーサービスに限られるが、これらの業種は多くのユーザーが利用しているのは実質大手数社しか無いので、おそらく日本のユーザーが普段利用しているサービスも対象だろう。

<▲画像:通知機能の拡張は宅配便やフードデリバリーが対象>

また、普段補聴器を使っている方をサポートする強化機能がある。

通常、LEオーディオ補聴器は音声を拾う際、内蔵のマイクを用いている。このマイクは、補聴器の使用者の声ではなく、話している相手の声を拾うものだが、Android 16に搭載される機能を活用すれば、スマートフォンに搭載したマイクを使用して相手の声を拾うことができるという。これによって、補聴器のマイクを用いるよりもクリアな音声で相手の声を聴くことができるようになる可能性があるようだ。また、音量調整もスマホ側で行うことができる。

<▲画像:補聴器のサポート機能>

いずれにしても、Android 16を利用できるのは、まずはPixelシリーズからで、それ以外の機種のユーザーは今しばらく待つ必要がある。

情報元、参考リンク
Google公式Blog/Android 16 is here

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