なお、この数字には、楽天が以前から提供してきた格安SIM/スマホサービスである同名のサービス「楽天モバイル」の契約数は含まれていない。
楽天の携帯キャリアサービスは、新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるための緊急事態宣言、外出自粛とタイミングを同じくスタートしたこともあり、サービスインの市場環境としては決して良くなかった。それでも、本格サービス開始から約3か月間での申込数100万件突破というのは素晴らしい実績だと言ってよさそうだ。
冒頭で触れたように、楽天モバイルの料金プランはRakuten UN-LIMITのみ。
迷わずに済むので分かりやすい料金プラン構成であることは確かで、このプランでは楽天モバイルの自社インフラによるデータ通信と、自社開発のコミュニケーションアプリ「Rakuten Link」を介した国内通話は無制限で、月額2,980円となっている。楽天モバイルでは、全国でのきめ細かなインフラ整備が完了するまでの間、KDDIと提携し、auのインフラを借りて、補う形をとっている。自社インフラが繋がる場所では楽天モバイルの自社回線で通信し、それ以外のエリアではau回線で通信する、というものだ。
そして、そのau回線を使ったデータ通信については月々5GBまで利用できる。ただし、5GB超過後の通信速度は月末まで最大1Mbpsに制限される。
現時点では自社インフラエリアが狭いため、ユーザーによってはau回線を使ったデータ通信の方が多くなる。その場合には月々5GBまでのデータ量で月額2,980円ということになるので、お得とは感じにくいかもしれない。やはり自社インフラでの無制限通信ありきでの魅力なので、インフラ整備の進捗が最も気になるところだ。
とはいえ、300万名を対象に1年間、基本料無料となるキャンペーンや端末購入サポートキャンペーンなどもあり、初期投資を抑えた加入も可能なので、キャンペーンによる特典も考慮すると、結構お得だ。
いずれにしても、楽天モバイルが自社インフラエリアを拡大し、ユーザー数を増やしていくことで、先行3社への刺激になるはずなので、携帯電話業界全体にとってもプラスだ。今後の申込数増にも期待がかかる。
なお、現時点での楽天の自社インフラエリアは下記リンク先のページで確認できるが、北は北海道から、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県、沖縄県の一部地域でエリア整備されている。
それ以外のエリアでは前述したように、auのインフラ網に接続することになる。
普段から月々のデータ通信量が5GBを切る方の場合はそもそも通信回線が楽天モバイルの自社インフラだろうとauだろうと、どちらでも構わないと思うし、普段から楽天の各種サービスを利用している方の場合は、全体的にお得になると思うので、サービス開始から間もない時期での加入も特に問題はないだろう。
【情報元、参考リンク】
・
・楽天モバイル/楽天回線エリアについて
・楽天モバイル/プレスリリース