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Googleのおサイフ系決済サービス「Android Pay」が今秋より日本でも提供へ。店頭読み取り機にスマホをかざすだけ

Googleが今秋にも日本市場でスマートフォンを使った決済サービス「Android Pay(アンドロイド ペイ)」を提供する見込みだと31日に日本経済新聞が報じた。Android Payは海外では昨年から一部の国と地域で提供開始となっており、日本での提供も待たれていたが、同氏によれば、まずは三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)と組んで日本での提供が間もなく始まるようだ。

<▲図:Android Payの利用イメージ>

Android Payは日本のユーザーから見た場合、一言で言えば「Google版のおサイフケータイ」だが、使っている技術、特徴などは実は様々な面で異なる。

Android PayはAndroid 4.4以降のOSを搭載し、NFCに対応したスマートフォン/タブレットで利用できる。

利用先は読み取り機を設置した実店舗とオンラインショップ等で、店舗での利用に関してはおサイフケータイと同じで、レジに設置された読み取り機にスマートフォンをかざすだけで決済できる。

では、実際の支払いはどのように行われるのかというと、Android Payではクレジットカード、デビッドカード、ギフトカード、ストアカードといった決済手段となるカードを登録するようになっていて、それらのカードを使って実際には決済を行う。

サービス事業者にとっての魅力の一つはGoogleは決済手数料を取らない点。では、Googleには何のメリットがあるのか、というと、ユーザーの決済データを収集・分析することで、広告事業の収益拡大に繋げることだ。

Android Payに登録できるカードは提携カードのみとなっていて、日本経済新聞によれば、まずはMUFGが日本での最初の提携先となるようだ。

三菱東京UFJ銀行が発行しているデビッドカードから始め、年内には三菱UFJニコスが発行するクレジットカードにも対応するという。

他の事業者のカードは、今後の提携タイミング次第だろうが、いずれは本格的に拡大するはずだ。おサイフケータイと異なり、Android Payの場合はグローバルで利用できるようになることもあり、将来的にはスマートフォンでのタッチ決済はAndroid Payに本格移行する可能性がある。

そして、セキュリティ面でAndroid Payならではの大きな特徴として挙げられるのは、登録したカードの情報がスマートフォン内部に保存されないことだ。

普及に向けた大きな課題は読み取り機の設置だが、日本の場合、フィーチャーフォン時代からおサイフケータイが普及していたこともあり、携帯電話でのタッチ決済、電子マネー決済はすっかり普及しきっている。

そのため、できれば既存の読み取り機のシステムアップデートで対応できれば一番で、GoogleはJR東日本、NTTドコモ、楽天、JCBなど他の電子マネー大手と、読み取り機などのシステムへの相乗りを求めた協議を行っているのだという。これが上手く進めば早いスピードで普及するはずだが、難航すればスローペースになるかもしれない。もしくは日本ではおサイフケータイの牙城を崩せないかもしれない。

いずれにしても、Android Payが近いうちにスタートすることを楽しみに待ちたい。

【情報元、参考リンク】
日本経済新聞
Android Pay公式サイト
Google Play/Android Payアプリ

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