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【一条真人的Androidライフ】第13回:2013年スマートフォンはどこへ行くのか?

5インチディスプレイを搭載した「GALAXY Note」(NTTドコモ向け)のヒット以来、スマートフォンのディスプレイサイズ拡大の流れが起きたわけだが、それはそろそろ歯止めがかかりそうな雰囲気がある。5インチ以上のディスプレイを持つスマートフォンは「HTC J butterfly」(au向け。5インチ)ぐらいしか出て来ないし、本家とも言える「GALAXY Note Ⅱ」(NTTドコモ向け)は旧モデルと比較すればディスプレイがサイズアップしているが、逆に横幅は数mm狭くなっている。持ちやすさを配慮してのことだろう。

GALAXY Tab 7.7 Plus

また、「GALAXY」シリーズの新しいタブレットのディスプレイサイズは7インチではなく、7.7インチとなった。これはGALAXY Note Ⅱの存在と無関係ではないだろう。ディスプレイサイズに差をつけないと住み分けがしにくいというわけだ。

それにしても、スマートフォンのアイデンティティとは何だろうか?

最近、メールやSNSの普及もあり、人々はあまり電話を掛けなくなってきている傾向があるが、あまりに電話がサイズアップすると、音声通話が使いにくい。しかし、音声通話をしないのであれば、いっそ7インチタブレットでもいいという話になりかねない。また、そもそも電話を耳にあてなくとも、Bluetoothヘッドセットでも使えばそれで済んでしまう話だ。


そして、電話も番号で掛けるようなスタイルは明らかに古い。メールもある意味、過去のものになりつつある。人々はメールよりもSNSでダイレクトに連絡を取り合ってしまうし、SNSからテレビ電話すら可能だ。


それではスマートフォンのアイデンティティは何になるのだろう?


最近、久々に「BlackBerry(ブラックベリー)」を触って、そのコンパクトなボディが、幅においては「iPhone」と変わらないのに気がつくと、やはり片手で使うためのサイズというのがあるなと再確認してしたう。iPhoneが「iPhone 5」においても幅のサイズを保ったのは正解だろう。

BlackBerryとiPhone 4S

しかし、サイズを保つというのは用途を制限するということでもある。

今後、スマートフォンは2つのサイズ帯に分かれていくのかもしれない。サイズによって、アイデンティティが異なり、異なる進化をすることになるのか? 来年は何かその岐路に立つ予感がする。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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