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【一条真人的Androidライフ】第4回:Android発のコンソールゲームの新しい流れ「OUYA(ウーヤー)」

≪縮小するコンシューマーゲーム機市場に新プレイヤー登場≫

最近ではスマートフォンやタブレット、そして、Facebookなどのソーシャルゲームに人気が集まり、プレイステーション3(以下、プレステ3)のようないわゆるコンソールゲーム機の人気が低下している。実際、北米におけるゲームの売上ではプラットフォームとしてのFacebookがプレステ3を抜いたという話をかなり前に聞いたものだ。

UOYA
そして、任天堂の売上も低下しているが、これは据置機および携帯機で失速しているためだ。ソニーコンピュータエンタテインメント(以下、SCE)のPlayStation Vita(以下、Vita)も成功しているとはいいがたいにしても、ニンテンドー3DSは3Dゲーム機としての完成度もまだまだという印象なので無理もない。ちなみに最近、僕の家ではプレステ3はすっかりHuluマシンと化している。

そんななか、現在、Kickstarterで資金を集めているコンシューマーゲーム機が「OUYA(ウーヤー)」だ。なんと、その心臓部はAndroid4.0だ。

http://www.kickstarter.com/projects/ouya/ouya-a-new-kind-of-video-game-console

Kickstarterはクラウドファンディングサービスで、OUYAは7月10日に出資を募り始めると、瞬く間に859万6475ドルを集めた。

OUYAの基本スペックは以下。エンジンはNVIDIA Tegra 3で、あたかもHDMI出力を備えたAndroidタブレットにインターフェースを拡張したようなスペックを持っているのがわかる。

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■Specifications(KickstarterのOUYAのページより引用)

Tegra3  quad-core processor
1GB RAM
8GB of internal flash storage
HDMI connection to the TV, with support for up to 1080p HD
WiFi 802.11 b/g/n
Bluetooth LE 4.0
USB 2.0 (one)
Wireless controller with standard controls (two analog sticks, d-pad, eight action buttons, a system button), a touchpad
Android 4.0
ETHERNET! (Announced by Muffi 7/18)
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OUYA限定バージョンのイメージ図


≪スマートデバイスからテレビへの回帰≫

現在、スマートフォンやタブレットなど、小さな画面でプレイしているゲームを大画面でプレイしようというのがOUYAだ。もちろん、HDMI端子を搭載した端末であれば、テレビに接続して遊ぶこと自体はできる。しかし、そのヒューマンインターフェースはあくまでスマートフォンやタブレットのタッチスクリーンだ。

ゲーム機らしいコントローラで思い切りゲームをしたいという昔ながらのユーザーにとってOUYAのコントローラ「D-Pad」は十分に魅力的に見えるだろう。

そして、OUYAはAndroidそのものであるため、開発環境はAndroidのSDKを無料で使える。Androidのゲームの開発経験があれば、参入はより容易になる。

ちなみに、日本のスクウェア・エニックスも「ファイナルファンタジーIII」で参入を宣言している。

OUYAのコントローラ


≪すべてのゲームが無料?≫

そして、OUYAにおいてはすべてのゲームの価格を無料にするというルールがある。従来のゲームパッケージの場合、購入する前に内容を試すことができず、結果的に違法コピーに繋がってきたという考えがある。OUYAでは、オプションを購入する必要があるかも知れないが、とりあえず無料で遊び始めることができる。現在のソーシャルゲームを見ていると、その課金に心配な部分もないではないが、良心的な課金システムになることを期待したい。

ゲームは当然、Google Playのような専用のマーケットからダウンロード購入できるようになる。

何にしても、ゲームを購入する前にオモシロイものかどうか確認できるのはありがたい。パッケージを買って、クソゲーだったときの落胆は味あわなくてすむというわけだ。ちなみに発売は2013年4月の予定だ。

OUYAの画面。STOREでオンラインでゲームを購入できる(たぶん)。


≪Androidから派生した新たなる可能性≫

最新の富士通の端末、ARROWSのようにTegra 3を搭載してコンシューマーゲーム並のクオリティの3Dゲームが遊べるAndroidスマートフォンを見ていると、これにコントローラとHDMI端子があるだけでコンソールゲーム機になるんじゃない? と思っている人も多いだろう。

そんな夢想を現実にしてしまったのがOUYAだ。Androidスマートフォンの進化と、そのソフトウェア資産を利して少ない投資と手間で新しいコンソールゲーム機を作ってしまおうというアイデアは実にナイス。発売が待ち遠しいデバイスだ。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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