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【せう先生のスマホ講座】第9回:航空機でもネットしたい!それなら「機内Wi-Fiサービス」を活用しよう!

GAPSISをご覧の皆さん、「せう」です。こんにちは。先日、ちょっと風邪を引いてしまいまして、ひとり身(厳密には同居家族もいるのですが……)の寂しさを痛感したところです。

最近は航空機でもWi-Fi(無線LAN)使えるんです!

それはさておき、先日、仕事で鹿児島に行きました。行き帰りともに航空機でした。目的の仕事も終わり、あとは帰るだけ――ではありませんでした。実は、それとは別に、とある仕事の原稿締め切りが迫っていたのです。普通の原稿ならオフラインでも執筆を続行できるのですが、今回は「Web入稿」。執筆・編集等をWebサイト上でしなければいけなかったのです。

帰りもギリギリまで空港の公衆無線LAN(Wi-Fi)を使って仕上げていたのですが、搭乗時間になってタイムアップ。羽田空港に着いてからじゃないと作業再開できないorz――と思ったら、運良く「機内Wi-Fiサービス」対応の航空機にヒット。作業を続行し、より早い時間で入稿完了できたのです。

今回は、仕事に便利な機内Wi-Fiサービスの使い方と注意点をご紹介します。


■そもそも、「機内Wi-Fiサービス」とは?

機内Wi-Fiサービスとは、読んで字のごとく、航空機内で提供される公衆無線LANサービスです。日本航空(JAL)は「JAL SKY Wi-Fi」として国内線(https://www.jal.co.jp/skynext/wifi/)・国際線(https://www.jal.co.jp/inflight/inter/sky_wifi/)双方で、全日本空輸(ANA)は「ANA WiFi Service」として国際線(http://www.ana.co.jp/int/inflight/wifi/)で機内Wi-Fiサービスを提供しています。ANA WiFi Serviceの国内線の提供は2015年度予定となっています。また、スカイマークでも「SKYMARK FREE Wi-Fi」という無料機内Wi-Fiサービスを提供しています。

機内Wi-Fiは衛星通信で実現

対応機体の搭乗口横にはロゴが

いずれの機内Wi-Fiサービスも通信衛星を使って実現しています。対応航空機には、上の写真のように衛星と通信するためのアンテナが搭載されています。

SKYMARK Free Wi-Fiは先述の通り無料サービスですが、JAL SKY Wi-FiとANA WiFi Serviceは有料サービスとなります。

本記事ではJAL SKY Wi-Fi(国内線)を例に使い方を具体的に見ていきたいと思います。


■「JAL SKY Wi-Fi」(国内線)の使い方

シートポケットにある利用ガイドは必読

対応機材には、シートポケットに機内誌、安全のしおりと共に「JAL SKY Wi-Fiご利用ガイド」が入っています。基本的にこのマニュアルに沿ってセットアップすれば問題ないはずです。

機内モードにすることはお忘れなく

まず、搭乗したらスマホ・タブレット・パソコンを「機内モード」にしましょう。国土交通省令の改正で、電源まで切る必要はなくなりました。

機内モードのままWi-Fiをオンに(左:Xperia Z3 Compact 右:Windows 8.1パソコン)


離陸後、5分程度経過すると、JAL SKY Wi-Fiが利用可能な旨がアナウンスされます。そうしたら、機内モードのまま、Wi-Fiだけオンにします。すると、“gogoinflight”という、暗号化されていないアクセスポイントが検出されるので、接続しましょう。

接続直後の画面(パソコン版)(※クリックして拡大)

接続できたら、Webブラウザーを開きましょう。スマホ・タブレット・パソコンで「接続するにはWebサイトでログインしてください」という旨が表示され、Webブラウザを開くように促されることがありますが、それに従っても構いません。上のようなポータル画面が表示されます。「仕事がはかどる、空の上で!」だなんて、まさに筆者に投げかけられた言葉なような気がします(笑)。

JAL SKY Wi-Fi(国内線)では、インターネット接続サービスのほか、航空機の現在位置情報・残り飛行時間の表示、ビデオプログラムや「SKYるるぶ」(到着地の観光情報)といったサービスも利用できるようになっており、それらは無料で楽しめます。

初回利用時は登録作業が必要(※クリックして拡大)

今回の本題であるインターネット接続は有料サービスです。JAL SKY Wi-Fiでは国内線・国際線共に「Gogo」というサービスを利用していて、そのアカウント登録が必要になります。一度登録すれば、JAL SKY Wi-Fiだけではなく、Gogoを利用している航空会社の機内Wi-Fiサービスで共通して利用できます。アカウントは、GogoのWebサイトで事前に作成しておくこともできます(英語限定)。

支払いはクレジットカードで(※クリックして拡大)

  スマホ タブレット・
ラップトップ
時間制プラン30分距離にかかわらず400円
フライトプラン1フライト〜450マイル500円500円
451〜650マイル500円700円
651マイル〜700円1,200円
国内線での利用料金一覧(いずれも税込)


支払いはクレジットカード(Visa/MasterCard/AMEX/JCB)で行います。また、JALマイレージバンク(https://www.jal.co.jp/jmb/)で交換できるフライトプラン(後述)クーポン券を使うこともできます。

プランは、30分利用できる「時間制プラン」とフライト中ずっと使える「フライトプラン」が用意されています。前者は短時間利用者向けで、距離や利用端末に関わらず400円です。後者は比較的長時間使う利用者向けで、フライト距離・利用端末によって料金が異なります。利用端末の判別はGogoのサーバー側で行います。今回は、鹿児島~羽田間で距離は601マイル、パソコンで仕事をするために利用するので、「タブレット・ラップトップ」コースの700円を支払います。

なお、フライトプランを選び、フライト中にスマホとタブレット・パソコンなど複数機器で “使い回そう”と考えている場合は、割高でもパソコンやタブレット端末からタブレット・ラップトッププランを購入しておくことを強くお勧めします。スマホからスマホコースを購入した後に、タブレット・パソコンで利用しようとすると、再度タブレット・ラップトップコースを購入し直す羽目になります。最初からタブレット・ラップトップコースを購入しておけば、スマホで繋ぎ直しても追加料金はかかりません。

完了画面が出たら、インターネット接続OK!(※クリックして拡大)

支払いが完了すると、最初のポータルサイトに戻ります。上部に「接続が完了しました。」と出ていれば、インターネット接続が可能になりますので、メールソフトを開いてメールのやりとりをしたり、Webブラウザで入稿したりできるようになりました。

JAL SKY Wi-Fiは1アカウント1機器のみ接続できるので、別の機器でインターネット接続する場合は接続中の機器でポータルからログアウトした後に、使いたい機器でポータルを開いてGogoアカウントでログインすればOKです。なお、その際は、上述の通り、購入コース・利用機器によっては再度支払いが発生する可能性があるので注意しましょう。


■機内無線LANの注意点

空の上から記念GAPSIS

機内で繋がるインターネットは大変便利です。ご覧の通り、機内でGAPSISを見れますし、デジカメで撮った写真をシェアできますし、もちろん、本題のWeb入稿の仕事もはかどります(笑)。

ポータルにはストリーミングサービス利用不可の旨が明記されている

しかし、高速で移動している航空機でのインターネット。航空機の速度ほど高速なネットは期待できません。一般的Webサイトではあまり問題ないですが、外部スクリプトが多かったり動画を埋め込んでいたりするサイト・ブログの表示には結構時間がかかるかもしれません。また、データ要求してから反応が返ってくるまでの時間も長めなので、クリックしてパッとページ表示、というのは期待できません。更に、通信帯域の制限があるため、Huluなどのストリーミングサービスは使えません。LINEやSkypeなどコミュニケーションアプリの利用は特に禁止されていませんが、先述のとおりレスポンスに時間がかかるため、リアルタイム性に欠ける場合があることは注意しましょう。

ともあれ、飛行機の中で「手持ち無沙汰」していた自分にとっては、機内無線LANサービスのおかげで新たな暇つぶし、あるいは時間の有効活用方法ができて大変嬉しいことです。一部機材、と言わずに全機材に搭載してほしいほどに便利です。皆さんも、対応機材に当たったら、是非使ってみて下さい!!

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記事執筆者プロフィール
せう
ブログ:せうの日記、Twitter:@shoinoue

静岡県三島市で産まれ、静岡県駿東郡長泉町で生まれ育ったアメリカ系日本人3世。見た目が日本人離れしている反動で、身の回りの道具は日本で開発されたものだらけである。ITmedia、andronaviを始めとするWeb媒体を中心に執筆活動を展開。自前のブログ「せうの日記」も宜しくお願いします。

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