![]() |
<▲画像:SceyeのHAPS> |
同社は実現に向けて、米Sceye, Inc.(以下「Sceye」)への出資を行い、日本国内におけるHAPSのサービス展開に係る独占権を取得する契約を締結したという。
Sceyeは、浮力を利用して飛行を維持する「LTA(Lighter Than Air)」型のHAPSを開発する企業。具体的には、空気より軽いヘリウムの浮力を使って上昇し、長時間滞在できる飛行船を開発していて、その機体の概要は下に掲載した動画で一目で分かる。
ソフトバンクでは従来、飛行機などのように揚力を持って滞空する「HTA(Heavier Than Air)」型の開発を進めてきたが、それに加えてLTA型のHAPSを活用することで、早期の商用化を推進するという。
HAPSを商用化し、大規模災害時の通信サービスの提供の他、「6G」(第6世代移動通信システム)時代を見据え、ドローンや無人航空機向けに安定した通信環境を提供する事も可能な次世代の3次元通信ネットワークの構築を目指していくという。
ソフトバンクの代表取締役 社長執行役員 兼 CEOである宮川潤一氏はHAPSについて次のようにコメントしている。
「ソフトバンクは、世界に先駆けて2017年からHAPSのサービス化に向けて取り組んできました。これまで研究開発を進めてきたHTA型のHAPSに加えて、今回のSceyeとのパートナーシップにより、LTA型のHAPSを使って2026年にプレ商用サービスを開始できることをうれしく思います。成層圏からの広域通信は、既存のモバイルネットワークの電波が届きにくい地域へのカバレッジ拡大や、大規模災害時における迅速な通信復旧手段としての役割が期待されています。また、6G時代に向けて空のモビリティに対応した3次元通信ネットワークが求められる中で、HAPSは社会を支える基幹インフラになっていきます。ソフトバンクは、HAPSの社会実装に向けて、今後も技術開発とサービス実証を着実に進め、持続可能で信頼性が高い通信基盤の構築を通して社会課題の解決に貢献していきます」
また、Sceyeの創業者 兼 CEOであるミッケル・ヴェスターガード・フランドセン氏も「ソフトバンクは、非地上系ネットワーク分野において豊富な実績を有し、長年にわたって成層圏を次なるフロンティアとして位置付け、世界が直面する喫緊の課題解決に取り組んできました。同社による出資は、Sceyeのプラットフォームの実現可能性を強く裏付けるものです。私たちは、ソフトバンクを戦略的パートナーとして迎えられることを誇りに思うとともに、商用サービスの実現に向けてパートナーシップを加速していきます」とコメントを寄せている。
情報元、参考リンク