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【実機レビュー】ハイスペックスマホで2017年をスタートしよう!「HUAWEI Mate 9」をチェック!

ファーウェイ・ジャパンが2016年12月16日に発売したライカダブルレンズを搭載するフラグシップSIMフリースマートフォン「HUAWEI Mate 9」(シャンパンゴールド)(以下、Mate 9)。ファーウェイ直営のオンラインストアでの販売価格は65,664円(税込)とSIMフリースマートフォンとしては高価な部類となるが、原稿執筆時点(2016年12月31日)では売り切れ表示となっている。

<▲図:ライカダブルレンズを搭載するHUAWEI Mate 9>

SIMフリースマートフォン市場は、ハイエンドスマートフォンの需要も高まりつつあることがうかがえる。今回はこの人気のスマートフォンMate 9をチェックしてみたいと思う。

<▲図:Mate 9前面>

Mate 9は約5.9インチのフルHD(1080×1920ドット)ディスプレイを搭載するAndroidスマートフォン。

大画面ながら解像度がフルHDということなので表示の粗さが気になるところだが、肉眼ではドットのギザギザは判別できなかったので一安心だ。発色は黒が締まった自然な色合い。写真や動画視聴にその大画面を活かすことができるはずだ。

CPUにはHiSilicon製の最新チップセット「Kirin960」(オクタコア)を搭載する。このチップセットは、CPU、GPUのパフォーマンスの向上と電力効率の向上を狙ったハイエンドチップセットなのだという。

<▲図:「Antutu」でのベンチマーク結果>

そこでベンチマークでのパフォーマンスをチェックしてみた。ベンチマークアプリの「Antutu」(こちらのページからダウンロード)を使ったテストでは、132,607というスコアをたたき出した。

2016年6月に発売された同じファーウェイ・ジャパンのハイエンドモデル「HUAWEI P9」のスコアは95,764であり、それをさらに更新し、高性能であることを見せつけてくれた(P9のパフォーマンスについてはこちらの記事参照)。

4GBという大容量の内蔵メモリ(RAM)の効果もあってか、アプリの切り替えもスムーズで使い勝手が良いと感じた。

<▲図:Mate 9背面>

シャンパンゴールドのボディ背面には光沢のあるコーティングが施されている。指紋が目立つものの、従来のメタル感むき出しの製品とは違った仕上がりになっており、綺麗な”ゴールド”を選ぶという選択肢もありかなと思った。上下の色違いの部分は樹脂パーツだ。

なお、背面保護用のクリアケースが標準で付属するので傷や指紋が気になる場合はこちらを使用すると良いだろう。

<▲図:ライカダブルレンズは少し出っ張りがある>

ライカレンズを搭載するカメラは、厚みのある中央部分にレイアウトされているが、それでも背面プレートの面から飛び出してしまっている。P9でのライカレンズはフラットになっていたので、この点では異なる。カメラの左に見える黒い部分はレーザーフォーカスで、右に見えるのがLEDフラッシュだ。

上面にはイヤホンマイク端子、右奥に見える黒い丸の部分はAVコントロールなどに利用するであろう赤外線発光部となる。

<▲図:USB端子はUSB Type-Cだ>

下面にはUSB Type-Cコネクタがある。Type-Cコネクタは充電およびデータ通信のほかに、別の機器を充電するための給電にも対応している。要するにMate 9をモバイルバッテリー代わりにして、他の機器を充電できるということ。

<▲図:Mate 9、iPhone 7 Plus、Galaxy S7 edgeとのサイズ比較>

Mate 9と「iPhone 7 Plus」(アップル製)、「Galaxy S7 edge」(サムスン電子製)の大きさを比較してみた。Mate 9は、5.9インチの大画面ながら5.5インチのiPhone 7 Plusよりもコンパクトで尚かつ薄い。5.7インチのGalaxy S7 edgeはエッジスクリーンの効果もあってさらにiPhone 7 Plusよりもコンパクトだ。

大画面を手軽に持つにはAndroidが一歩リードしていると言えるだろう。

ライカダブルレンズを搭載するカメラ機能はカラーイメージセンサーに1200万画素、モノクロイメージセンサーに2000万画素と、異なる画素イメージセンサーを採用。これによってモノクロセンサーの解像感・階調再現を活かして画像劣化のない2倍の「ハイブリッドズーム」を新機能として搭載している。

<▲図:Mate 9のカメラUI>

カメラUI(ユーザーインターフェイス)はP9のものを継承しており、ライカのカメラやレンズに使用されているフォント、白とオレンジを基調とした色使いでライカの世界感を再現している。

<▲図:Mate 9で撮影>

撮影モードをマニュアルモードにし、露出を調整し、ライカのフィルム再現モードを利用したところ、こってりとした色で風景を切り取ることができた。

<▲図:手前から奥までピントが合った状態>

ダブルレンズならではの魅力の一つは、ピント位置や被写界深度を自在にコントロール可能な「ワイドアパーチャ」機能。上記の写真は全体にピント合うよう絞り値F16にしたもの。

<▲図:手前にピントを合わせて奥をぼかした>

手前の噴水にピント位置を変更して絞り値をF0.95にすると、遠景が大きくボケる。点光源が丸く表現されているところにリアリティがある。

<▲図:奥にピントを合わせて手前をぼかした>

同じ絞り値で遠景にピントを合わせて見ると、手前に大きくボケて立体感のあるものとなった。

<▲図:絞りをコントロールすればピントの合う範囲を変えることができる>

絞り値を変更するとピントの合っている範囲の変更も可能だ。手前の噴水にピントを合わせた状態で絞り値をF8.0にしたところ、奥の噴水にもピントが合い遠景は少しボケた状態となった。

このようにワイドアパーチャ機能はピント位置や絞り値で写真を再加工することができるため、撮った後でももう一度楽しむことができる。

なお、背景の形や前景の形によっては上手く効果が出ないことがあった。

<▲図:Mate 9とiPhone 7 Plusの類似する機能を比較>

2つのカメラを搭載するiPhone 7 Plusにも背景をぼかす「ポートレート」モードが搭載されているので、Mate 9と比較してみた。左がMate 9、右がiPhone 7 Plusだ。

iPhone 7 Plusは望遠レンズである56mm相当の画角になってしまうため遠景の範囲が異なるのだが、ボケの大きさではMate 9の方が大きい。両機種ともに良く見ると金属部分の輪郭に違和感があり、実に惜しい結果となった。

Mate 9は、フラグシップモデルに相応しいパフォーマンスとハイブリッドズームや4K動画撮影など進化したカメラ機能が魅力的だと感じた。一方で、ハイスペックは魅力的だが5.9インチという大画面が苦手というユーザーもいるだろう。現状ではその受け皿が5.2インチディスプレイを搭載するP9もしくは「HUAWEI honor 8」となっているが、そのサイズ帯にも更なるハイスペックモデルの投入を期待したいところだ。

【情報元、参考リンク】
ファーウェイ公式通販サイトVモール

(記事:mi2_303

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