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ドコモとAlcatel、Cisco、NECが協力し、混雑時の繋がりやすさを向上させるネットワーク仮想化の実証実験に成功

NTTドコモ(以下、ドコモ)は27日、通信混雑時の繋がりやすさを向上させ、通信設備が故障したときに通信サービスの継続提供を可能とするネットワーク仮想技術の実証実験に成功したと発表した。

ユーザーが利用するデータ通信量に応じて通信設備の処理能力を増やす機能のイメージ

ドコモはAlcatel-Lucent、シスコシステムズ、日本電気と昨年11月に協力関係を構築し、今回の実証実験を行った。

このネットワーク仮想化技術では、さらに顧客ニーズに即した通信サービスの迅速な提供や高い経済性も期待できるということで、2012年から世界の様々な業界団体による標準化、ベンダーによる製品開発が進められているという。

今回の実証実験では、LTEのデータ通信機能を担うEPC(Evolved Packet Core)のソフトウェアに仮想化技術を適用し、EPCの基本的な動作を確認している。このEPCは、LTEを始めとした様々な無線アクセスを収容し、ユーザーの認証や移動しながらでもデータ通信が継続するための移動制御、課金機能等を提供する通信設備。

さらに、EPCを管理するシステムからの制御によって、ユーザーが利用するデータ通信量に応じて処理能力を増やす機能や、ハードウェアが故障したときに自動的かつ短時間で別のハードウェアを使って予備構成を再構成し、データ通信を安定的に継続する機能の動作確認も行われている。

通信設備が故障した際に別の通信設備を用いて予備構成を再構成し、データ通信を安定的に継続する機能

各ベンダーからは次のようなコメントが寄せられている。

Alcatel-Lucent
「ドコモと協力し、モバイル技術の仮想化を発展できることは大変光栄です。本プロジェクトは業界のNFV商用導入へ向けた動きが加速している事実を示すものです。当社のCloudBandプラットフォーム及び仮想化EPC(vEPC)はNFV環境で必要不可欠なオープン性、マルチベンダー性を実現していきます」

シスコシステムズ
「モバイルコミュニケーションにおける、ドコモのビジネス、テクノロジー両面でのイノベーションに関する継続的な取り組みは賞賛すべきものです。今回、モバイルインターネットアーキテクチャー仮想化の実現に向けてドコモと協業できることを大変嬉しく思います。モバイル業界の世界的なリーダーが、利用者にとって価値を生み出す、ネットワーク仮想化を推進するのは、非常にエキサイティングなことです」

日本電気
「NECはドコモと協力して仮想化モバイルコア技術の実験が行えることを光栄に思います。本実証実験において、仮想化プラットフォームがNFVで求められる機能を有していることを確認しました。NECは、引き続きドコモおよびNFV関連の業界全体と協力しつつ、柔軟、迅速かつサービスに最適なネットワークを実現するグローバルソリューションを提供していきます」

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/プレスリリース

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