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【市場調査】PayPayで競争激化のQRコード・スマホ決済サービス。利用率トップは楽天ペイ。2位にPayPay、3位にLINE Payと続く

調査会社のMMD研究所は5日、「2019年2月 QRコード決済サービスの利用に関する調査」と題した調査レポートを公開した。


QRコード決済サービスは、昨年12月と今年2月に実施の高額還元キャンペーンによって一気に認知度を上げた「PayPay」のように、スマートフォンの画面にQRコード(バーコード)を表示して店舗のレジで読み取ってもらう、もしくは店舗提示のバーコードをスマートフォンで読み取ることで決済できるサービスのこと。

今でこそPayPayの話題性が大きいが、PayPayは後発サービスで、市場には数多くの先行サービスが存在していて、もちろんそれらのサービスの利用者も多い。今後はKDDIらも同種のサービスを提供予定で、競合サービスはさらに増える見込み。

個人的にはスマートフォンの決済サービスは未だに「おサイフケータイ」が一番便利だと思うが、QRコード決済サービスはPayPayのキャンペーンだけでなく、「LINE Pay」も20%還元キャンペーンを行うなど、各社が大規模な予算を投じて魅力的なキャンペーンを行っていて、「お得さ」では現時点で一番魅力的な決済サービスとなっている。

今回の調査では、そのQRコード決済の現状を知ることができるが、キャンペーンで注目が集まっている最中の調査なので、市場が落ち着いてきたらまた変わると思う。そうした状況も踏まえて結果を見ていきたいが、まずは調査自体の情報をチェックしよう。

調査期間は1月8日から10日までで、インターネット調査として実施されていて、有効回答者数は887人。対象はスマートフォンを所有している20歳から69歳の男女となっている。回答者の属性は性別、年代、いずれもバランスよく分かれている。

<▲図:回答者の属性。性別と年代構成>

さて、まずはスマートフォン所有者のQRコード決済サービスの利用状況だが、利用率が最も高いサービスは「楽天ペイ」となった(記事の最初に掲載した図を参照)。「PayPay」「LINE Pay」「d払い」「Amazon Pay」と続くが、PayPayが後発ながら一気に台頭していることがよくわかる。

興味深いのは意外と男性ユーザーの利用率が高い点。「楽天ペイ」「PayPay」「LINE Pay」は男女で比較的差が大きい一方で「d払い」は逆に性別差がほぼないというのも面白い。





では、QRコード決済サービスを利用する理由だが、「ポイントがたくさん貯まるから」が39.4%で最多。「会計がスピーディーに終わるから」が31.9%、「キャンペーンを知って興味を持ったから」が26.6%と続くが、現在に関してはポイント還元とキャンペーンの魅力がやはり大きいのだろう。


QRコード決済サービスを利用していない方の他のスマートフォンを使った決済サービスの利用状況についても見ていきたい。

そもそもスマートフォンで決済サービスを利用していない方が53.8%と最多。QRコード決済サービスを使っていない方の約半数が、他のスマートフォン決済サービスも使っていないということになる。

一方で残りの半数の方は、「モバイルSuica」などの交通系サービスの利用者が22.3%と最多。おサイフケータイや「ApplePay」、キャリア決済が続く。この辺りは大抵の方にとってイメージ通りかもしれない。Suicaなどの交通系サービスはカードを使っている方も多いと思う。

QRコード決済サービスを利用しない理由の最多回答は「クレジットカード(カードタイプ)で十分だから」の43.1%。「現金で十分だから」も23.6%と多い。セキュリティ面での不安を感じている方も21.6%いる。


おそらく今後もしばらくの間はQRコード決済市場の競争激化の傾向は続くはずで、PayPay並みの大型キャンペーンが再び登場する可能性も高いと思う。普段の買い物で何らかのポイントサービスを利用していても、20%還元という機会にはなかなか巡り会えないので、大型キャンペーンを利用して高価な買い物をする、というのは魅力的だと思う。

(出典:MMD研究所)

【情報元、参考リンク】
MMD研究所/プレスリリース

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