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【端末レビュー】いつでもどこでも快適通信!最大758MbpsのWiMAX 2+ルーター「Speed Wi-Fi NEXT W05」の実力をチェック!

外出時にあると便利なのがUQ WiMAXなどが提供するモバイルWi-Fiルーターだ。データ通信機能がないノートPCやタブレットでも、モバイルWi-Fiルーターを使うことで外出時だろうと自由にネットを使えるようにしてくれる便利なデータ通信端末である。

<▲図:Speed Wi-Fi NEXT W05(専用クレードルにセットした状態)>

今回ご紹介するのは、WiMAX 2+、au 4G LTEに対応し、下り(ダウンロード側)最大で758Mbpsという高速データ通信に対応するモバイルWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi NEXT W05」(以下、W05)だ。このW05の特徴や実力のほどをご紹介したいと思う。なお、W05はUQ WiMAXのほか、GMOとくとくBB、So-net、BIGLOBEなどのWiMAXサービス提供各社、そしてauで購入/契約できる。大抵は端末代は無料で、キャッシュバックなどの特典が付いてくると思うので、購入の際はどのサービス事業者で購入するかという点も比較検討すべきだ。

さて、話を戻すが、「外でノートPCを使うことはないし、タブレットも使わない」とか、普段スマートフォンしか使わないからモバイルWi-Fiルーターまで必要だとは思わない、というユーザーも多いかと思う。それこそ今ではスマートフォンのテザリング機能を使うことでノートPCなどでのネット利用も可能だ。

<▲図:W05には2つのカラーバリエーションがある。こちらは「ブラック×ライム」。
記事冒頭掲載のものは「ホワイト×シルバー」>

そんな状況下でもWiMAX 2+対応のルーターには魅力がある。

WiMAX 2+には月間での利用可能データ通信量の上限設定がなく、使い放題となる「ギガ放題」プランがあるからだ(※スマホほど厳しくないが、短期間で一定のデータ量に達すると翌日の速度制限はある。後述参照)。

そのため、スマートフォンのデータ通信に関する不満を解決する手段として活用すると便利だ。例えば次のようなケースだ。
  • スマートフォンで動画をたくさん観ているため、毎月通信速度制限されている
  • MVNO(仮想移動体通信事業者。いわゆる格安SIM/スマホ)の格安プランなのでデータ通信容量が少ない
  • 家に固定回線がなくスマートフォンの回線のみなのですぐに速度制限されてしまう
  • 携帯ゲーム機の通信にも使いたい

もともとは、ビジネスマンなどの外出先での利用が主だったWiMAXだが、データ通信量無制限(※現在は3日間で10GBを超えた日の翌日のネットワーク混雑時間帯に1Mbpsに速度制限あり)と言うこともあり、固定回線の代わりに利用するケースも増えてきている。

特に、通信量に関して大容量プランが少ないMVNO利用者にはWiMAXを使うことで、もっと自由にスマートフォンや携帯ゲーム機を楽しめるようになるはずだ。

今回はご紹介するW05は、そのWiMAX 2+対応モバイルWi-Fiルーターの中では最新の機種だ。

W05はシンプルながら面で上手く構成したデザインを採用している。基本操作はタッチパネルで行い、接続設定などもアイコンでわかりやすくしている。カラーバリエーションは「ブラック×ライム」と「ホワイト×シルバー」の2種類だ。

<▲図:背面のエッジデザインなども含めてデザインも良い>

<接続設定もW05のタッチパネルで行えるが、分かりやすいボタン式。
Wi-Fiルーターの買い替えの場合に便利な設定お引越し機能などもある>

W05の通信速度はダウンロード側が最大で758Mbps、アップロード側が最大で112.5Mbps。

ただ、それはWiMAX 2+とau 4G LTEを両方使って通信を行った場合の話。au 4G LTEを使わず、WiMAX 2+だけの場合はダウンロード側が最大558Mbpsで、アップロード側が最大30Mbps。ちなみに、au 4G LTEを使うには「LTEオプション」という月額1,005円の有料オプションを使う必要がある。これはW05のタッチパネルでモードを切り替えるだけで可能で、使った月のみ課金される。契約の手間はほぼ無く、ただのモード切り替えだけで済む。また、3年契約の場合など、条件次第ではLTEオプションは無料になる。

とはいえ、基本的に多くのエリアでWiMAX 2+だけで十分カバーできる状況でもあるので、多くのユーザーがWiMAX 2+のみで十分だと思う。

また、発売当初はW05の最大速度はダウンロード側が最大708Mbpsだったが、途中で利用できるau 4G LTE側の速度アップもあって、今では最大758Mbpsになっている。もちろんそれだけの速さでの通信を行えるエリアとできないエリアは分かれる。

ちなみに、実際に使ってみると、筆者の生活圏では10~100Mbpsといったところだが、安定してこの速度が出るため、時間帯によって急激に速度が落ちる格安SIM/スマホと比べると使い勝手良い。

Wi-Fiでの接続はIEEE802.11a/b/g/n/acに対応し、自宅などでは混雑の少ない5GHz帯での接続が可能だ。最近のスマートフォンやタブレット、ノートPCなどは基本的に5GHzに対応しているので、5GHzで接続すればいいだろう。もちろん2.4GHzでの接続もできる。

W05には別売のクレードル(大抵はセット販売されている)もあるが、それを使うことで充電しながらフルに通信を活用できる。

<▲図:クレードルの背面には有線LANポートがある>

クレードルには有線のLANポートがあるため、ノートPCやデスクトップPC、テレビなどもケーブル一本で通信できるようになる。ケーブル接続はWi-Fiよりも速度が安定するため動画視聴などにオススメだ。

ちなみに、この有線LANポートの使い方は2種類ある。今述べたように、ノートPCなどを有線LANで繋げる場合、大元のインターネット回線はWiMAX 2+ということになり、その先のW05とノートPCとの間を有線で繋いでいる、という形。それが「ルーターモード」。もう一つは「APモード」で、家の固定回線、旅先での宿泊施設で提供される有線LANなどを繋げ、W05をホールルーターとして活用する形。

また、ルーターモードでの有線接続はLANケーブルを使うが、それとは別にUSBケーブルでノートPCと繋いでの通信もできる。

では実際の外での使い勝手はどうだろうか?

比較的人が少ない時間帯の代官山駅で楽天モバイルとW05(UQ WiMAX)で速度比較を行ってみた。

<▲図:お昼時に計測。左がW05、右が楽天モバイル>

お昼時と言うこともあり、楽天モバイル(上図:右)はダウンロード速度が0.54Mbpsと、まるで通信速度制限を受けているかのような状態だ。一方、W05(上図:左)のダウンロード速度は16.89Mbpsと快適な速度が出ている。特に駅を出てグーグルマップで目的地を検索したいというときに、下りの速度が遅いとなかなか地図が表示されずにイライラしてしまうことがある。W05なら検索してすぐに地図がでるので、すぐに移動することができて時短にも繋がる。

次は同日の17時、帰宅するビジネスマンが多い田町駅で計測してみた。

<▲図:夕方に計測。左がW05、右が楽天モバイル>

楽天モバイル(上図:右)はかなり健闘しており、ダウンロード速度が11.75Mbpsと快適な通信ができた。しかし、W05(上図:左)のダウンロード速度はさらに余裕の25.51Mbpsだ。SNSなどのテキストや小さい写真ベースでの通信ではあまり違いを感じることはないが、「ノートPCで急遽メールの添付ファイルを開かなくてはいけない!」とか、動画視聴などのシチュエーションなら、W05のダウンロードの速さが活かされると思う。

さらに、一般的にモバイル回線が混雑する時間帯と言われる18時過ぎの有楽町駅ではどのような結果になるだろうか。

<▲図:18時過ぎに有楽町駅で計測。左がW05、右が楽天モバイル>

楽天モバイル(上図:右)はダウンロード速度が2.01Mbpsと、大きく落ち込んだ。W05(上図:左)は33.31Mbpsと、混雑に影響されることなく快適に通信することができた。

W05に限らずWiMAX 2+の全体的な傾向だが、WiMAX 2+での通信速度の変化は、その瞬間のトラフィックよりも、通信している場所、その時にいる場所と基地局との距離や、周辺が開けているか、閉じていても電波が反射するかなど、通信環境によるものが大きい。

W05が苦手とするのは、建物の奥や地下、そして地下鉄だ。特に移動する地下鉄の車内では圏外となってしまうことが多い。

一応主要地下鉄でのWiMAX 2+のエリア化は済んでいるが、それでも実際には苦手だと感じる。

そんな地下鉄など、苦手な場所でも圏外にならない方法がある。それは、冒頭でも紹介したように、auの4G LTE回線も利用できるモードにすることだ。「ハイスピードプラスエリアモード」に切り替えれば、WiMAX 2+の繋がりが悪い状態でもau 4G LTEでカバーできるので、通信速度や安定性を維持できる。

<▲図:au 4G LTEを使うかどうかは都度W05の設定画面だけで変更できるので手軽>

ただし、前述したように、契約プラン次第では使用月に1,005円のオプション料金が発生するほか、「ギガ放題」の場合でもデータ通信量の上限が最大7GBになってしまうので注意が必要だ。どちらかというとネックになるのは月間データ量の上限が7GBになってしまう点だ。

これはau 4G LTE側の上限に引っ張られてしまうため。いくら契約プラン上は上限がなくても、au 4G LTEでの7GB上限が掛かってきてしまうので、できればau 4G LTEを使わずにWiMAX 2+だけでいきたい。そのため、余程のことがない限りオススメではない。

<▲図:W05のサイズ感。スマホより小さいが結構縦長。
具体的には130×55×12.6mm>

W05には苦手な場所があることを理解する必要があるものの、自宅でも外出先でも時間帯に縛られずにいつでも高速通信で快適利用できるというのは魅力的だ。W05はUQ WiMAXが提供するほかに、キャンペーン適用でお得に契約出来る事業者もあるので、そちらも検討してみて欲しい。

<GMO WiMAX>



<So-net、BIGLOBE>



参考に各サービス事業者のキャンペーンページへのリンクも掲載しておくが、端末代0円、キャッシュバックが2万円から4万円前後といった企画もあるので要チェックだ。ただし、それぞれに契約期間が違ったり、途中解約時の違約金の設定もあるので、加入の際にはそれらの点も確認してほしい。

UQ WiMAXオンラインショップ
GMOとくとくBB WiMAX2+キャンペーンページ
So-net モバイル WiMAX
BIGLOBE WiMAX 2+

(記事:mi2_303、一部加筆:GAPSIS編集部)

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