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【島田純のMobile×Travel】第14回:香港でLTE対応のプリペイドSIMを使う - SmarTone編

香港の携帯電話会社「SmarTone」のプリペイドSIMを購入して、香港でLTEサービスを利用する方法をご紹介します。

2014年1月現在、香港では中国移動香港、SmarTone、3HKの3社がプリペイドSIMによるLTEサービスを提供しています。香港ではプリペイドSIMの購入にあたって、パスポートの提示や各種登録は不要となっているため、空港や街中で気軽にプリペイドSIMを購入することができます。

鴨寮街

また、一部の国で実施されている“1つの携帯電話会社につき購入可能なSIMカードが1つ”というような制限も無く、好きなだけ(おサイフの許す限り)SIMカードを購入できます。

SmarToneのLTE対応のプリペイドSIMは今回、プリペイドSIMを販売する露天が点在する鴨寮街(Apliu Street)で購入しました。鴨寮街の最寄り駅は、MTR荃湾線の深水ホ駅です。

鴨寮街には、ジャンク品を含む携帯電話を販売するお店や露店などが混在しています。その中の数店の露店で、SIMカードが束になって売られています。

SIMカードを販売する露店

鴨寮街のプリペイドSIMを販売している露店ではあまり英語は通じませんが、「SmarTone」「LTE」という二つの単語を組み合わせて、目的であるSmarToneのLTE対応プリペイドSIMを購入することができました。

今回購入したSmarToneのプリペイドSIMカードのパッケージ画像は下図の通りです。

SmarToneのプリペイドSIMカード

これから購入される方は、パッケージ画像をあらかじめスマートフォンにダウンロードしておき、それを店員に見せると、購入を希望しているSIMカードが伝わると思います(ただし、パッケージなどは変更になることがあるため、最新の情報をチェックされることをオススメします)。

SmarToneのプリペイドSIMカードのパッケージには「4G」とは書かれているものの、「LTE」とは書かれていないため、LTE対応なのかどうか少々不安がありましたが、実際には4G LTEが問題無く利用可能でした。

SIMカードのパッケージに書かれている金額はHKD 80(約1,100円)。初期残高は同じくHKD 80となっていますが、鴨寮街のプリペイドSIMを販売する露店では2割~3割程度割引された価格で販売されています。

SmarToneのプリペイドSIMパッケージの内容

SIMカードはmicro/レギュラーサイズの両方で使えるタイプとなっており、レギュラーサイズのSIMを採用している製品も多いモバイルWi-Fiルータなどでも安心して利用できます。

海外版のGALAXY Note 3(N9005)にSIMカードを挿したところ、APN設定などを行わなくても自動的にAPNを読み込み、すぐに通信を行うことができました。

海外版のGALAXY Note 3(N9005)で使用

APNを手動で設定する際は、以下のAPNを設定すると通信ができます。

APN:internet
ユーザ名:なし
パスワード:なし

なお、SmarToneのLTEサービスは1,700MHz帯(Band 3)を使って提供されており、日本で最も多くの機種が対応している2,100MHz帯とは異なりますので、利用する端末には注意しましょう。

外国人旅行者にとって嬉しいのは、SmarToneのプリペイドSIMは事前の申込無しでも自動的にインターネット定額プランが適用されるため、各種設定や料金プランへの登録し忘れによる、プリペイド残高の予期せぬ消費の心配が無用な点です。

SmarToneのインターネット定額プランは、1時間あたりHKD 8(約100円)の料金で利用でき、1日あたりの上限金額はHKD 24(約320円)が事前の申込などをしなくても自動的に適用されます。なお、ここで言う「1日」は、24時間毎ではなく、通信を利用している日の23:59までとなっている点には注意が必要です。

1日あたりのインターネット定額はHKD 24が自動的に適用される

試しにスピードテストを行ってみたところ、LTEに接続された状態でPing 32ms、下り通信速度30.96Mbps、上り通信速度20.36Mbpsを記録しました。

スピードテストでは下り30Mbps超え

常に30Mbpsを超える通信速度が得られたわけではありませんが、LTEのエリアもかなり広く、香港滞在中はほとんどのエリアでLTEが利用可能、なおかつ通信速度についても、パソコンと接続して通信を行っても不満を感じることが無く、快適な通信を行うことができました。

なお、SmarToneのプリペイドSIMで利用可能な通信量は1ヶ月あたり5GBまでで、その後は通信速度制限を受けると書かれていますので、通信量の多い使い方には注意が必要です。

香港ではもともと、プリペイドSIMカードが入手し易い環境が整っていましたが、各社からLTE対応のプリペイドSIMが登場したことで、以前よりも快適な通信環境が旅行者でもカンタンに入手できるようになっているのが嬉しいです。


【参考リンク】
SmarToneのプリペイドSIMサービス紹介


記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler

ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。

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