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【実機レポート】フルセグ搭載でテレビ機能の復権? 「AQUOS PHONE Xx 206SH」

ソフトバンクモバイルの夏モデル発表会でシャープ製スマートフォン「AQUOS PHONE」シリーズのトップモデル「AQUOS PHONE Xx SH206」に触る機会があったので、そのファーストインプレッションを紹介したい。発売時期は6月下旬以降の予定だ。

AQUOS PHONE Xx 206SH。ややスクエアな印象のボディ。

さて、前モデル「AQUOS PHONE Xx 203SH」では約4.9インチ、解像度1280×720のIGZO液晶を採用したトップモデル「Xx」だが、今回のモデルでは流行の5インチ・フルHD解像度のディスプレイを搭載した。しかし、残念ながら、その液晶は低消費電力なIGZOではなくなった。従来からのS-CGSilicon液晶だ。その代わりに大きな特徴として搭載されたのがフルセグチューナーだ。

AQUOS PHONE Xx 206SHを披露するソフトバンクの孫正義社長


■フルセグ対応が最大の魅力

言うまでもなく、最近のスマートフォンであっても搭載されるテレビ機能はワンセグだ。ワンセグ放送はアナログ地上波よりも解像度が低く、現在の高解像度Androidスマートフォンにはまったくマッチしない。そんな状況を打破するのが、今回搭載されたフルセグ放送対応機能だ。

発表会でのスライド

今回は展示会場が室内ということで、アンテナを接続した視聴なので、アンテナの電波感度などはチェックできなかったが、シャープの説明員の方によれば、「室内は窓際など電波状態が良い条件が揃わないと感度を確保するのが難しいが、屋外ではだいたいOKです」とのこと。

ちなみに、自宅などテレビ用のアンテナが設置されている場所では、同梱されるTVアンテナ入力用microUSB変換ケーブルを使って、安定した状態でフルセグの視聴・録画ができるようになっている。

今回は著作権の関係か国会中継の映像が表示されており、画質を全方位にチェックできたわけではないが、シャープのテレビ「AQUOS」的な明るく発色がいい印象の画質だ。

ちなみにIGZO液晶を搭載しないのはテレビ機能を重視しているので、書き換えが少ない場合に低消費電力となるIGZOのメリットが出にくいということなのかもしれない。

下に掲載した写真では画面にモザイクを入れているが、実際に見るとワンセグとは比較にならないほどフルセグは綺麗な画面だ。

会場ではUSBでアンテナ接続した状態で視聴した。ちなみにUSBをアンテナに使っても、充電はクレードルから可能だ。
横置きにするとフル画面表示に、縦置きでは上半分程度に映像が表示される。

ワンセグ視聴時はデータ放送も表示できる。


■録画もできる

AQUOS PHONE Xx 206SHでは単純にフルセグ放送をリアルタイム視聴できるだけでなく、G-Guide対応のテレビ番組表機能を持ち、録画予約も可能だ。5インチ・フルHDの高解像度な大画面のおかげで番組表も見やすい。

テレビ番組表

録画は内蔵メモリにもmicroSDメモリカードにも可能だ。microSDメモリカードを使えば、多くの録画が可能になるわけだ。ただし、この録画データはコピープロテクションの関係で、録画したAQUOS PHONE Xx 206SH以外では再生することができないという制限がある。


■細いアンテナ

内蔵アンテナは本体内蔵式のごく細いタイプだ。折れないかちょっと心配になるほど細いが、かえってしなって折れないのかもしれない。

細長いアンテナ。

アンテナを収納したところ。


■基本仕様やパフォーマンスなど

OSはAndroid 4.2で、CPUはQualcommのAPQ8064、つまりSnapdragon S4 クアッドコア 1.7GHzになる。最新のSnapdragon600ではないのが残念だが、操作感はスムーズで特に問題は感じない。実用的には問題ないだろう。

ちなみに同時に発表された同じくフルセグチューナー搭載の富士通製「ARROWS A 202F」はSnapdragon600搭載なので、ちょっとくやしい。しかし、その代わり、ARROWS A 202Fは録画はワンセグ解像度になってしまうという、テレビ機能的にはショボイものになってしまっているので、ユーザーはそのあたりを念頭において、自分の目的と使い方を考えて選択すればいいだろう。

内蔵メモリは2GB RAM、32GB ROMだ。

搭載するバッテリーは3,080mAhと、3,000mAh超えで、シャープは2日使えると公称している(※ユーザーの使用状況を想定し、開発中の仕様をもとに計算した場合)。短時間触っただけなので、バッテリー駆動時間を推測することはできないが、これだけの大容量なので、あまりバッテリー消耗を気にせず使えるのは間違いないだろう。


■その他仕様

ネットワークは「SoftBank 4G」に対応し、下り最大速度は76Mbps。Wi-Fi(無線LAN)は2.4GHzのほか5GHzをサポートする。防塵には非対応だが、防水には対応する。おサイフケータイ、NFC(決済機能付)、赤外線通信にも対応している。

カメラはメインが有効画素数約1310万画素で、インカメラが約207万画素だ。

メインカメラにはF値1.9の明るいレンズが採用されているので、カメラを使えるシーンも広がりそうだ。

発表会でのスライド。明るいレンズの採用はカメラの使えるシーンを大きく広げてくれる。

また、最近はサウンド面にも気を配る端末が増えてきたが、AQUOS PHONE Xx 206には「Dolby Mobile v3」が搭載されている。ステレオヘッドホン/イヤホンを装着すれば、バーチャル5.1chサラウンドを楽しめる。ほかにもオーディオLSIにWolfson社の技術を採用したり、新開発の音響リアリティエンジン「FEEL musician」を搭載するなど、映像コンテンツや音楽を楽しむ上でも魅力を増している。


■スマホのテレビ機能のターニングポイントになるか?

ワンセグは低解像度なので、テレビを見ていてもあまり楽しくないと思っていた人も多いはず。この端末はそんな人にオススメだ。フルセグ録画も可能なこの端末の登場で、スマートフォンのテレビ機能がまた見直される可能性もあるのではないかと思う。「AQUOS」の名前にふさわしいスマートフォンだ。

カラーはラスターホワイト、ブルー、ブラックの3色。 



(記事:一条真人

【情報元、参考リンク】
ソフトバンクモバイル/AQUOS PHONE Xx 206SH製品紹介ページ

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