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NVIDIAがTegra 4を発表。72個のGPUコア、クアッドコアCortex-A15 CPUを搭載し、高性能・省電力を実現

Tegra 4
米NVIDIAは現地時間6日、米国ラスベガスで開催されるコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)におけるプレスカンファレンスで、最新のモバイルプロセッサ「Tegra 4」を発表した。

Tegra 4は旧モデルである「Tegra 3」からさらなる進化を遂げた、”世界最速のモバイル・プロセッサ”の触れ込みで登場する。

Tegra 4は「Wayne」というコードネームで開発されており、その主な仕様はすでに広く知られている。ARMの最新型のCPUコアである「Cortex-A15」を初めて4個搭載したクアッドコアCPU、さらに、72個のカスタムコアを持つ「GeForce GPU」を搭載するモバイルプロセッサだ。

これらのコア仕様により、ウェブブラウジングの速度はTegra 3に対して約2.6倍、アプリのパフォーマンスも大幅に向上し、GPU性能も約6倍に引き上げられている。Tegra 3を大きく上回るパフォーマンスで、スマートフォンやタブレット、ゲーム機、車載用機器、PCなど様々な製品ジャンルでの採用が期待される。なお、Tegra 4では4K(Ultra HD)の動画もサポートする。

日本でも一般化してきた高速通信規格「4G LTE」にも、オプションのチップセット、第5世代のNVIDIA Icera i500プロセッサを使えば対応でき、これは従来型のモデムに比べて40%の小型化と高効率化を実現している。第4世代品の4倍にあたる処理能力を誇る。

そして、Tegra 4では目玉となる新機軸がある。それはコンピューテショナルフォトグラフィ・アーキテクチャで、GPUとCPU、カメラのイメージ・シグナル・プロセッサの処理能力を融合し、ハイダイナミックレンジ(HDR)の写真や動画を自動的に生成する機能だ。この機能を利用することで、映像の暗い部分がつぶれることや明るい部分が飛ぶことがなく、人間が目で見たとおりの映像を得ることができる。

また、Tegra 4では省電力性能も向上している。Tegra 3では、「コンパニオンコア」と呼ばれる省電力性能の高いコアを別に持ち、低負荷時にはコンパニオンコアだけでの駆動とさせることで消費電力を抑えている。Tegra 4では、第2世代となる省電力コアを搭載し、省電力性能を高めた。さらに、PRISM 2D Display・テクノロジによって、高い品質のグラフィックを維持しつつバックライトの消費電力を削減できるようにもなっている。

一般的な使用においては、Tegra 4はTegra 3よりも最大で45%ほど消費電力が下がるということだ。

Tegra 4について、NVIDIAでTegra事業を担当する上級副社長のPhil Carmack氏は、次のように述べている。

「Tegra 4はすさまじいばかりの処理能力と効率を、スマートフォンやタブレット、ゲーム機器、車載システム、PCにもたらします。コンピュテーショナルフォトグラフィなど、新しい機能もいろいろと用意されているので、このプロセッサを活用すると、既存製品も大幅に改善されることになりますし、今後は、画期的な新製品が次々に誕生するものと思われます」

なお、NVIDIAのプレスカンファレンスは下記リンク先で録画動画が配信されているので気になる方はチェックしてみよう(※動画は1週間視聴できる予定)。
http://www.nvidia.com/object/ces2013.html

【情報元、参考リンク】
NVIDIA/Tegra 4

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