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【島田純のMobile×Travel】第67回:マカオの通信事業者「CTM」の4G LTE対応プリペイドSIMを試してみる

マカオの通信事業者「CTM」の4G LTE対応プリペイドSIMカードを使ってみました。

<▲図:マカオ「CTM」の4G LTE対応プリペイドSIMカード>

日本からマカオへのアクセスは、マカオの航空会社「マカオ航空」が東京(成田)、大阪(関空)、福岡の3都市とマカオを結ぶ直行便を運行しているので、それを利用する他、香港や中国からのフェリーでのアクセスも便利です。

今回はフェリーで香港からマカオへ移動しました。フェリーでの海上移動中には、2017年末の完成を予定し、建設が進められている「港珠澳大橋」を見ることができました。この橋はマカオおよび珠海と香港を結ぶ予定となっているため、この橋が開通すれば、香港 - マカオ間をフェリーで移動する機会も減るかもしれません。

<▲図:香港・マカオ・珠海を結ぶ「港珠澳大橋」。2017年末完成予定で、Google Mapsにはまだ表示されない>

マカオフェリーターミナルには、到着フロア内にCTMや3のプリペイドSIMカードの自動販売機が複数設置されており、フェリーターミナル到着後すぐにプリペイドSIMカードを購入できます。なお、筆者がマカオを訪問した2016年3月時点では、フェリーターミナルで4G LTE対応プリペイドSIMカードを購入できるのはCTMのみでした。

<▲図:CTMのプリペイドSIMカード自動販売機(マカオフェリーターミナル)>

フェリーターミナルの自動販売機で販売されているCTMの4G LTE対応プリペイドSIMカードは、100マカオパタカと200マカオパタカの2種類です。100マカオパタカのプリペイドSIMカードでは「4G+ online Everywhere in Macau」の2日間プランに、200マカオパタカのプリペイドSIMカードでは同じく「4G+ online Everywhere in Macau」の7日間プランに登録が行えます。
※これ以外のプランにも登録は可能ですが、データ通信がメインであればこのプランがオススメです。


マカオではマカオパタカのほか、香港で使われる香港ドルも、1香港ドル=1マカオパタカとして利用が可能です。CTMのプリペイドSIMカード自動販売機でも香港ドルを使って支払うことができました。

マカオフェリーターミナルの自動販売機で購入できるCTMの4G LTE対応プリペイドSIMカードのパッケージは下の写真を参照して下さい。

<▲図:マカオフェリーターミナルで購入できるCTMの4G LTE対応プリペイドSIMカード>

上記のパッケージには、初期残高100マカオパタカのSIMカードに加えて、200MB分のデータ通信を利用可能な「お試し」用のプリペイドSIMカードが含まれています。合計で2枚のSIMカードが利用可能でした。

メインのSIMカードはインターネット接続プランを手動で登録する必要がありますが、200MB分のデータ通信SIMにはすでに「4G+ Data Once-off Plan」プランが登録されている状態となっているため、そのままデータ通信を利用することができます。なお、200MB分のデータ通信が利用できるSIMカードがセットになっているのは期間限定のキャンペーンと思われますが、キャンペーン期限などの詳細は不明です。

SIMカードを購入したら、まずはインターネット接続プランへの登録を行いましょう。

CTMの4G LTE対応プリペイドSIMカード向けインターネット接続プランは以下の通りです。

<▲表:CTMのプリペイドSIMカード向けインターネット接続プラン一覧
(各プラン名の横は中国語でのプラン名表記)
*クリックして拡大できます>

インターネット接続プランの登録は、CTMのSIMカードを挿したスマートフォンから、ダイヤラーを利用して行います。例えば「4G+ online Everywhere in Macau」の2日間プランに登録する場合の操作はダイヤラーを起動してから「#163*1#」を入力して発信、という操作になります。

インターネット接続プランへの登録が正常に完了すると、プラン登録完了を通知するSMSが届きます。

<▲図:プラン登録完了を知らせるSMS(4G+ Smart Plan)>

プラン登録の完了後、APN設定を行います。

CTMのプリペイドSIMカード向けのAPN設定内容は以下です。

■APN設定内容
APN:ctmprepaid
ユーザ名:なし
パスワード:なし


APN設定が完了すると、データ通信が利用可能となります。

マカオの街中に設置されているSIMカード自動販売機では、購入時点から「4G+ Smart Plan」プランに登録されているパッケージも販売されています。こちらのプリペイドSIMカードも販売価格は100マカオパタカですが、CTMの店舗では20%割引の80マカオパタカにて販売されていました。少しでも通信費を節約したい方はCTMの店舗で購入すると、自動販売機の価格よりも安く購入することが可能です(店舗でのSIMカードの割引キャンペーンの終了期限などは不明です)。

<▲図:街中の自動販売機やCTMの店舗で購入可能なパッケージ。
最初から「4G+ Smart Plan」プランに登録されている>

フェリーターミナルで購入できるパッケージと販売価格や登録可能なインターネット接続パッケージの内容は同一ですが、こちらのパッケージでは利用開始時点から「4G+ Smart Plan」プランに登録済みとなっているため、手動でインターネットプラン登録の手続を行わなくてもインターネット接続が定額になる点では便利です。

ただし、筆者がマカオを訪問した2016年3月時点では、こちらのSIMパッケージはマカオフェリーターミナルの自動販売機での取扱いが無かったため、街中のCTMのショップまたは街中に設置されている自動販売機などで購入する必要がありました。フェリーターミナル到着後、すぐにプリペイドSIMカードを購入したい場合は、手動でインターネット接続プランの購入が必要になる点を忘れないようにしましょう。

マカオのCTMの4G LTEは、1800MHz帯(B3)とTD-LTEの2300MHz帯(B40)が使われています。このうち、B3についてはドコモのSIMロック解除対応機種など、多くの機種が対応しています。

当然ながら、どちらの周波数帯にも対応した機種で使うのが最も快適ですが、ドコモ向け機種のように、B40に非対応でB3のみに対応する機種でもそれなりに広いエリアで4G LTEを利用可能ですし、極端に速度が遅く感じることもありませんでした。

また、「4G+ online Everywhere in Macau」プランでは既定の通信量(2日プランでは1GB、7日プランでは2GB)を超過しても「最低でも256KB以上」の速度でデータ通信が利用可能な仕様となっています。
※「256KB」はCTMのWebサイトやパッケージにある表記で、256キロバイト/秒 = 2Mbpsを意味するものと思われます。

実際に、既定のデータ通信量を超過しても数Mbps程度の通信速度が保たれていたため、データ通信量を使い切ってしまった場合でも、スマートフォンでのSNS閲覧や地図閲覧などであればそれほどストレスを感じることは無いでしょう。


記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler

ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。

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